RAMEN FEVERのレビュー・感想・評価
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たかがラーメン、されどラーメン
この映画には主に3つのラーメン屋が登場します。NAKAMURA(ニューヨーク)、AFURI(恵比寿)、とら食堂(福島)。前者2店の中村兄弟のストーリーが骨格を形成し、彼らの家族や、とら食堂のご主人たちが脇を埋めてくれます。中盤で、NARISAWAの成澤シェフが登場したところで、突然、この映画の格が上がった感じがしました。「私にとって、ラーメンなんてどうでもいい。中村さんが作っているから食べるんだ」……シビれます。会社が恵比寿にあった頃、AFURIはよく通いました。緊急事態が明けたら、とら食堂に行こうと思います。エンドクレジット最後まで見ましたけど、「BEYOND RAMEN」という続編もあるんですかね?
複雑な味わいを醸し出すラーメンのスープみたいな作品
料理とはその人の性格を映す鏡であり、その人自身が歩んできた人生を知るためのツールである。
…っていう蘊蓄垂れる話ではなく、職人同士の拳舞う戦いと嫉妬とリスペクトと母への尊敬とおのれクソ親父味を全部ぶち込んだ複雑な味わいを醸し出すラーメンのスープみたいな作品。
とは言っても、自分、日頃は全然ラーメン店には食べに行きません。職場で五分で飯を食ってこいという状況になった時にカップ麺に手を伸ばす程度。
なお、今作に出ているAFURIの柚子塩ラーメンはストレスで胃がむかついてる時にお世話になりました。正直、この作品を観て初めてあの店かと思い出した。さっぱりして美味かった。
じゃあ何で行ったかと言うと、映画自体が面白そうだったもんでつい(身も蓋もない)。
構成としては期待以上でした。凄く観やすくテンポが良い。あと曲も気になりました。
個人的にはvs弟対決を思い出し、涙ぐむお兄ちゃんの絵を尺カットせずに流していたところ。
ラーメンもそうですが、この映画自体監督さんの人間性が溢れてるなと感じました。今のところ、今年観た邦画のドキュメンタリー物の中ではかなり上位です。
なお、この作品のおかげでラーメンに興味を持ちました。
個人的に麺を機械でなく人力で作るとら食堂さんが気になったので、福島に行った時には立ち寄ってみます。
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