「大変、良い作品です!!」永遠の831 映画太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
大変、良い作品です!!
他のレビューアーの方々は、
かなり辛辣な(的外れな?)コメントをお書きですが、
当方は星5.0を付けさせて頂きます。
まず、
作品の題材の選択が、
資本主義の根幹を突いている処が素晴らしいです。
法律云々を引き合いに出していらっしゃるレビューアーの方がいらっしゃいましたが、
そんなものは全く関係の無い、
「Above the law」
の存在を肯定し、
その見えざる巨大悪を顕にしている、
社会正義性に共感を覚えます。
その存在を顕著化させるのに、
「東日本大震災」を匂わせている点も注目です。
レビューアーの方々の中には、
「未曾有の大災厄」を「コロナ」とか申しておりますが、
劇中、「公共事業」と明言しております。
これは、
「Above the law」の存在と、
巨額の金子の還流が、
現実に起こっていたことだと想像させるに難くない表現です。
自分の目の前にある日常が、
世の中の全てだと思っている、
「ボーッと生きている人々」には、
きっと、理解出来無い設定でしょう。
また本作品を鑑賞するに当たって、
「アニメ好きが、アニメを見たかった」方々には、
やはり、理解は出来無いでしょう。
モーションキャプチャーを多用した、
CGアニメーションも、良く出来ています。
本物の役者さんが演じているかの如く見える出来栄え、
驚愕です。
アニメ自体の出来云々を引き合いに出すレビュアーもいらっしゃいますが、
あの動きが手書き原画・動画で実現出来ますか?
「地上波テレビでは放映出来ない問題作」
「実写では実現できない社会正義派」
「アニメにしか表現が出来無い演技」
衛星放送局としての一時代を築いてきた、
「WOWOW」の、
「開局30年記念作」として、
これ以上は無い出来栄えだと断言出来ます。
惜しむらくは、
劇場公開日が2022年3月18日なのに、
25日には、
ほとんどの都道府県でのメイン劇場での公開を終えてしまったことでしょう。
「Above the law」の存在は、
こういう処にも影を落としているのでしょうか?
ともあれ、
まだご覧になっていらっしゃらない映画ファンの方々には、
今春の注目作品だということを申し上げ、
筆を置きたいと思います。
<(_ _)>