「国は忘れても文化は忘れず 家族はいつも思い出の世界に... 韓国系2世の監督が母の過酷なルーツに向き合う覚悟のドキュメンタリー」スープとイデオロギー O次郎(平日はサラリーマン、休日はアマチュア劇団員)さんの映画レビュー(感想・評価)
国は忘れても文化は忘れず 家族はいつも思い出の世界に... 韓国系2世の監督が母の過酷なルーツに向き合う覚悟のドキュメンタリー
政治が絡む作品は製作側の"怒り"をそのエネルギーとする作品が多いですが、梁監督の作品は一貫して”家族愛”に始まり”家族愛”で幕を閉じており、その愛を遮る有象無象への眼差しは怒りではなく哀しみであり、その物語推移は極めて日常延長的でオフトーンです。それがゆえに観ている側は対岸の火事ではなく、地続きの隣家の物語として惹き込まれざるを得ず、釘づけにされます。
"政治の暴力"に晒され続けながらも日々の生活を穏やかに生きた女性が認知症の中で迎えた安らぎと、それを支える娘である監督の涙。
監督自身による作中ナレーションが、淡々としながらも実体験と自分の思いを自分の声にした迫力で、ものすごく胸にストレートに訴えてきます。
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