スティルウォーターのレビュー・感想・評価
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キャラもストーリーも渋滞中
監督は、保守的な南部の白人労働者を描きたかったのだろうが、レズビアンの娘のために海外まで行って必死になったかと思うとヒッピーみたいな尻軽フランス女と、うつつを抜かす男が保守的とは到底思えない。
オープニングクレジットで、制作スタジオがやたら多いので嫌な予感がしたが、案の定いろんな意見を聞きすぎてキャラの方向性が最後まで定まらない。賞レース目当ての、近年評価の高い映画の「バイス」と「プリズナーズ」を掛け合わせた既視感のある作品にしかならなかった印象。
尋常じゃない父親の執念が空回る!
全く違うタイプの映画なのに「96時間」シリーズを連想してしまった。異国の地で娘を救うために奔走する父親を描く物語だから。父親が発揮するものがリーアム・ニーソンは戦闘能力だったが、マット・デイモンはただの執念ということ。でも、ただの執念では簡単に娘は救えない。
マルセイユで同居する母子と仲良くなっていく過程はとてもいい。フランスとアメリカの文化の違いの描き方もうまかったし。途中なんの映画だっけって思うくらい。でも、そこで終わるわけはなくて、マルセイユがらみで物語が動き出す。あの試合確認できなかったが、酒井は出ていたのだろうか。変なことが気になってしまった。
さて、映画の後半はどう評価すればいいのだろう。嘘を許せない人、嘘を受け入れる人、嘘を正当化する人、自分はどこに感情移入していいのか戸惑ってしまった。それくらい人間の感情とは複雑なもの。そしてやはり人生は冷酷だ。望んだものを手に入れても残るのは空虚でしかないときもある。なんて虚しい。
なんでスティルウォーターなんてタイトルをつけたのだろうと思っていたが観終わると納得してしまうのもなかなかうまい。予想以上にいい映画だった。
物語に引き込む脚本の巧さと俳優たち
見るタイミングが合わずやっと見れた作品。評価が高いのも納得です。
娘の事実を信じてやまない父親の気持ち、娘の無実を証明するために奔走する姿や気持ちには同じ子を持つ親としてとして痛いほど理解ができる。
娘を落胆させたくなくて弁護士の先生が承諾してくれたと嘘つくところも優しさ。
酒を断つ前は実の娘に対して親らしいことをしてやれなかった後悔もあるのだろう。マルセイユで出会った親子、その娘のマヤを通して自身の後悔を打ち消していたのかもしれない。
親子との別れのシーンには胸が痛む。
ラストは消化不良なところはあるものの、物語としてグングン引き込まれ、あっという間の130分だった。
質の良い良作です!
すごく良かった
最後の決闘裁判での熱演によりマットデイモンが無理になりつつあったので、観て良かった!(褒めてます)
マットデイモンの抑えた演技、マルセイユの情景、人間関係、全部がよかった。たまにこういういい映画にであえるから、映画はやめられないね。
子役ちゃんが愛しくて愛しくて。なんて可愛いんでしょう...わたしがマットデイモンなら、やさぐれた娘よりマヤちゃんを守りたい。ってなりそうだ。
フランスのことはあまりよく知らないけど、フランス人ってフランス語しか喋ろうとしないっていう皮肉はよく聞いたことがある。やっぱそうなのかな?
そのわりにはいろんな肌色のひとたちが暮らしてる、不思議な国だよね。
そうそう、マルセイユに所属してた酒井宏樹の名前が出てきたの、地味に嬉しかったです。ここにもなんとなくフランスの多民族国家を感じた。
人間のすることはすべて間違いだと考えた方がいい。
少々太ったマット・デイモンもいいものだ。取り返しの衝かない過去を引きずりながらも懸命に娘のことを案ずるオヤジ。無様な生き方をしてきた中年男のふがいなさがその背中に滲み出ていた。ごく普通の家庭に充分に起こりえる悲劇は自分の人生を再構築するために身も心もズタズタにさせられる。それは孤独と屈辱を同時に味わせてくれるマルセイユ。言葉も通じぬ国で娘の無罪を証明するために孤軍奮闘する。その行動はまるで怠惰な野生動物のようでどこか滑稽に見える。
娘の言動を心底信じてはいないよう思える。父娘といえども信頼、支えあったりするというのは今では砂漠の中で落としたコンタクトレンズを探し出すようなものなのだ
人間は生きていれば間違いを犯す。それは年齢に関係なく間違える。二度と間違ったりはないと100の神様に誓いをたてたところであまり効果はない。しかし、許される間違いを選ぶ努力ぐらいはしなくてはならない。
そんなことをマット・デイモン演じるビルの寂し気な瞳が語り掛けてきた。
すごかった
自分にもほぼ生き別れの娘がいて、彼女を訪ねて遠くの施設に行ったことがあり、また現在は里子の娘がいて、この映画のマット・デイモンの立場に非常に重なる部分があり、オレを狙い撃ちするつもりで作っているのかと目を疑う。
ただ違うのは、オレの場合は娘が全く心を開いてくれず、他人扱いしかしない。こちらとしても父親面する立場にないことは重々承知しており、それがまた距離を広げるのだろう。娘が殺人に関与するほど悪い子ではないのだけど、マット・デイモンのように腹を割った会話が存在しているのは羨ましい。
作品としてめちゃくちゃ面白かったのだけどそれ以上に突き刺さるものがあり、揺さぶられてしまうため冷静に見ることができていない気がする。そのうちまた見よう。
さすが…
不器用すぎて娘からは無能くらいに思われている父と、それでもそんな父を頼らざるを得ず、失望感を募らせる娘。
それは舞台がフランスだから(アメリカ人にとっては究極のアウェイだから)でもあるんだが、じゃあ逆だったら?と考えると、アメリカで言葉が通じず酷い目に遭う物語は、アジア系にせよヒスパニック系にせよ、なんかいろいろあった気がする…
これはそういう感じが分からないアメリカ人向けなのかも…
物語は結局なんらか「ミスコミュニケーション」みたいなところに収束してくるんだが、それも含め正解がない感じがなんとも切ない…
マット・デイモンの駄目な感じも、アビゲイル・プレスリンのイラついてる感じもリアリティがあって素晴らしかった。
さすが…
真面目な人間ドラマ
そうきたかぁ!
得たものと失ったもの
異国の地で投獄された娘の無実を証明する為に奮闘する父親を描いた作品。
現地の言葉も喋れず、ましてや仕事もなく底沼状態。ホテルで知り合った少々マヤと母親と知り合い交流や関係を深めながら、娘に面会に行く日々と犯人を追う父親の心情や不器用で泥臭い、地味で典型的な米国人オヤジをマット・デイモンが本当に上手いこと演じてて、素晴らしかった。
上映時間は少し長めながらも、人間ドラマや家族への愛!を丁寧に描いており。特に少女マヤと無表情のマット・デイモンとの英語と仏語でコミニュケーションシーンは癒されるものの
ラストの衝撃と余韻は凄かった。折角、得た幸せと引き換えの代償!然し、母の愛は無償というが父親でも愛する娘には無償なのだと感じさせ、失った。夢のひと時を1人背負うマット・デイモン親父の哀愁漂う姿はただただ素晴らしく、見終わったあと、暫し余韻に浸ってしまった。
優れた脚本 シリアスなのにユーモアとニュアンス
マット・デイモンが好きなので見に行きました。お金も地位も教育も仕事もろくにない、どうしようもないおじさん。見事に演じていると思います。マット・デイモンはもちろんですが、娘役のアビゲイル、ヴィルジニー役のカミーユ・コッタン、マヤ役のリル・シャアバウの、中心人物たちが、本当に魅力的。
そして私が一番気に入ったのは、この映画のセンスに他なりません。アメリカとフランスの文化の違い、青年と大人の感覚のズレ、あちこちにたくさん散りばめられたユーモアあふれるセリフやシチュエーション。でも、そうだからこそ強く感じられるそれぞれの愛情がたまらないです。
最後に観客が、父親の娘への愛と驚愕の渦に放り込まれてエンドロールを見ながらずっと考えてしまうという、初めてかもしれない経験をしました。
スティルウォーターという題名がどういう意味なのか、見る前はわかりませんでしたが、見た後、何重にも何重にも意味を感じて、「凄い題名!」と思ってしまいました。
人は目の前の幸せを失ってしまう?
マットデイモンが、娘の無実を信じて、言葉のわからないフランスで1人証拠を捜すサスペンス。トムマッカーシ監督作品。ビルは、石油会社に勤めている。言葉の通じないのは、ヒッチコックにもありましたね。引き裂かれたカーテン。ビルは、やりすぎましたね。
折角新しい幸せができたのに。娘さんは、リトルミスとゾンビランドのかたやね。なかなか考える作品でした。
人生は冷酷だ。
映画鑑賞の参考にする週刊文春の映画コメント欄で、コメンテーター達から高評価(四つ星以上)を貰っていたので、観てみた。
殺人罪でフランスマルセイユの刑務所に収監された娘の無実を信じる父親が犯人探しをする物語だ。が、私には父と娘の親子の物語だと思う。もう一度、親子関係を修復するかのように、フランス人の娘との交友が描かれていく。こちらがメインの映画かなとも思える。終盤に入って真犯人探しが再び始まるが、浮かびあがってくるのは、苦い真実だった。
表題は主演俳優が娘に語る終盤のセリフ。娘がフランスでは極悪人扱いだったのが、帰国したアメリカでは英雄扱いとなる。ミステリー映画だと思って見ると裏切られます。人生の皮肉を描いた映画だと思って観てください。
もっと掘り下げてもよかった?
だいぶ前に亡くした妻に対する考え方で疎遠になっていた娘が留学先のマルセイユで殺人の罪で投獄され、定期的に会いに行くオクラホマ州スティルウォーターの労働者階級の父親。面会に行ったある時、冤罪を証明するネタがあるから弁護士に言ってくれと頼まれるが、弁護士にはムダだと一蹴され、娘に事実を言えず、たまたまホテルの部屋が隣だったシングルマザーに通訳してもらいながら、自分で真犯人を探すことにした。
聞き込みの途中、マルセイユの元警官の移民なんてロクデナシだからみんな真犯人としてしょっ引いてやる、みたいな差別発言に激怒するフランス人シングルマザーと、それより真犯人確保を優先する主人公でケンカになる。この辺りがこの映画のポイントなのかと思ったが、全体的には確執のある父娘の関係を切り拓こうとする主人公の娘を愛する姿の方が印象に残る。
フランス映画「レ・ミゼラブル」に出てきたような荒んだ団地に住むらしい真犯人を、シングルマザーの娘と行ったマルセイユのサッカーチームの試合会場で見つけ、なんとか捕まえて地下室に繋ぐ。しかしおそらくDNA鑑定を依頼した元警察官から情報が漏れて主人公が居候しているシングルマザーのアパートに警察が捜査にやって来る。9歳の娘に地下室のことを聞くが、女の子は賢かった。
娘の無実が証明されて帰国となり、2人と別れる際のマット・デイモンの青くて強い瞳が印象的だった。
ヨーロッパの熱狂的スタジアムの観客席の風景も興味深いし、女の子が好きな選手として酒井宏樹を挙げるのも良い!
変われぬモノ
終わった後になんとなく「凪待ち」を思い出して、「あー、なるほどね。」なんて思った。受け入れ難い言動や行動が続くので個人的には大半が苦痛だったが、マヤの可愛さに救われた映画だった。
父も父だが娘も娘だな。なんて思いながら鑑賞しつつ、父も父だったが娘も娘だったなと感じた映画。これまでの説明が極端に少ない(その感じは好き)ので、各々の感情の揺らぎに「んんん??」なんて事にもなりがちだが、ドライでありつつも丁寧に演出されているので、端々で汲み取る事は出来る。そして観ている側の感情が分かれそうなラスト。話として好きかどうかは置いておいて、「良い余韻を残すなぁ…」なんて思いました。そして、ただただマヤの幸せを願いながら、劇場を後にしました。
火サス的な飽きなさ
マットデイモン×社会派サスペンスということで大いに期待。娘の嫌疑とその冤罪?の答えにもうひとつ深みが欲しかった。マットデイモンがマルセイユで働けるのはなぜか?ワーホリ制度でもあるのか、フランスは自由に観光ピザでも仕事ができるのか?実行犯をかくまうスラムアパートの連中の動機も今一つよく分からない。マットデイモンの妻が自殺した理由はマットデイモンがアル中だったからのようだが、これもやや説明不足。火曜サスペンス並みといっては失礼だがそんな印象です。批判ばかりですが、とりあえず場面展開があるので飽きずに見通せたことは感謝です
スッキリはしない
ジェイソン・ボーンの如く、リーアム・ニーソンが演じる父親のように、...
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