「【”汝、姦淫する事なかれ”14世紀のフランスで起きた事件を、騎士と妻、騎士の元親友の三者三様の視点で描き出す。中世の社会的規範、世界観の描き方も良く、最後の決闘シーンの壮絶な迫力にも魅入られた作品。】」最後の決闘裁判 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”汝、姦淫する事なかれ”14世紀のフランスで起きた事件を、騎士と妻、騎士の元親友の三者三様の視点で描き出す。中世の社会的規範、世界観の描き方も良く、最後の決闘シーンの壮絶な迫力にも魅入られた作品。】
ー 騎士カルージュ(マット・デイモン)と、美しき妻マルグリット(ジョディ・カマー)、カルージュの且つての親友、従騎士ル・グリ(アダム・ドライバー)が、三者三様の視点で、マルグリットに起きた事件を章立てで描く作品構成が秀逸である。
更に、1370年代フランスの時代考証(衣装、意匠・・)も細部まで見応えがある。ー
◆感想
・作品構成の秀逸さ。
観る側に
”誰が言っている事が真実なのか・・”
をグイグイと考えさせる。
・カルージュの回想シーンと、ル・グリの回想シーンと、マルグリットの回想シーンの微妙な、同シーンでの三人の台詞や表情の違いの見せ方。
・当時の男尊女卑の社会的考え方が今作の背景にある事は、間違いないであろう。
ー 真実を明らかにするために決闘して、負けた男の妻が偽証したとして、木に縛られて、生きたまま火炙りにされるって、どうなのよ・・。ー
・序盤でイキナリ描かれる、騎士カルージュと、従騎士ル・グリが、全身を鎧で固め闘うシーンの物凄さ。ガツンガツンと二人がぶつかり合う命を懸けて戦う姿のド迫力。
ー それを、足を括られて曝し台の椅子に座らされて観る、マルグリットの姿。
彼女は、夫カルージュが決闘で負けた場合、火刑に処されるのである。
それも含めて、興味津々で愉しんで見る、愚かしき王や民衆の姿。ー
<何が真実であったのか・・。
ラスト、マルグリットが漸く身籠った大切な男の子の髪の色。
中世の、”苛烈な神による、絶対的な裁き”のシビアさの描き方。
優れた脚本だけでなく、活劇としても、見応えがある作品である。>
コメントありがとうございます。
『ハウス・オブ・グッチ』もう明日からなんですよね。と思ったら、『クライ・マッチョ』も。
御大vs御大!
それにしてもお二方、精力的です(^^)
残念ながら我が地元の映画館ではどちらも上映しないので、レンタル待ちです…(ToT)
おはようございます🍁
三者三様の魅せ方はとても面白かったですね。同じ出来事でも捉え方がこうも違うのかと。
グラディエーターも凄まじい映画でしたが、マット・デイモンが、かのアオッていた彼のように巨大化するのでは?と余計な要らぬ心配をしてしまうのは、私だけかな?