「【葛藤】」徒桜 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【葛藤】
この作品は、舞台がベースだけあって、実は、想像力が必要な気がする。
この作品の登場人物は決して多くはない。でも、見た目より人間関係は複雑だ。
(以下ネタバレ)
好き。
でも、親友が好きなんだったら、好きとは言わない。
もし、僕だったら、どうするだろうか。
好き。
でも、親友が好きだと知っているから言わない。
もし、僕だったら、どうするだろうか。
好き。
好きと言いたいけど、なんて接したら良いのか分からない。
もし、僕だったら、どうするだろうか。
好き。
でも、自分のことを考えたら言えない。
「浩太に好きと思ってもらえる人は幸せ」。そう言って、突き放さなくてはならない。
傷つけてはならないから。
もし、僕だったら、どうするだろうか。
どうして、こうも人はいろいろなことを考えてしまうのだろうか。
一平の病気がもたらす変化。
思い続けてるだけじゃなくて、はっきり意思は伝えないと。
行動に出た時は既に遅いこともある。
でも、アサミの意図は痛いほど伝わる。
壊れていく一平。
回復の可能性は低い。
こと切れそうな一平。
もし、僕だったらどうするだろうか。
正解のない問いをずっと考え続けなくてはならない。
友達の程度による。
好きの程度による。
もう、壊れる一方なんだから、死なせてあげれば良い。
可能性が僅かでもあるんだったら、助けるべきだ。
葛藤は常にある。方程式のようには決断できない。
ただ、行動には必ず結果が伴う。
でも、人は、そこにある結果を受け入れて生きていかなくてはならないだけだ。
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