「江戸村」Pure Japanese odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
江戸村
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日本人のルーツをたどるようなタイトルに惹かれて鑑賞、劇中での答えは日本語にありとそっけない。まあ、ひとことで言えば狂気に彩られた現代風任侠映画と言ったところでしょうか。
日本史を振り返れば大半は段平振り回す斬殺の歴史とも言えなくはないので西洋からみれば野蛮人、ただ、武士道という死生観、哲学も加味すれば生粋の軍人たちには共感を得られるかも知れません。
そんなさむらい文化を現代で具現化するには日光江戸村のチャンバラショーと言うのも滑稽ですが出演陣はいたって真面目。
単なる殺戮劇では観客が引いてしまうから悪徳政治家や地上げ屋のやくざをからめて少女を助ける任侠の男として脚色してはいるが主人公のキャラクターは明らかに異常。
暴力性は子供の頃のいじめの反動とみることもできますが虚言癖は何なのでしょう。単にミステリアスに描くことで観客のテンションを保とうとするドラマツルギーなのかもしれません・・。
善悪は別として紛争の自力救済は法で禁じられています、従って西部劇に似たようなアウトローの架空世界を構築、それが江戸村ということなのかも知れませんね。
よく言えばシュールなテーマですが作家性が強すぎて困惑、内容からいえばクリント・イーストウッドのマカロニ・ウェスタンや建さんの任侠映画の方がすっきりしますので評価は致しかねます。
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