ディア・エヴァン・ハンセンのレビュー・感想・評価
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嘘だけど嘘じゃない?
二人はとても近いところにいたんですね。
エヴァンが自分で自分に書いた手紙を、コナーは読んでどう思ったでしょう。
それはコナーが書いた遺書ではないけれど、捨てずに持っていたことには何か意味があったのかも。
エヴァンは木から落ちたのではなく自分から飛びおりたと、後半で明かされます。
母にも言えなかった死にたい気持ち。
ギプスに気がついたコナーがサインして、もしかするとエヴァンはほんの少し嬉しかったのではないでしょうか。
エヴァンが皆の前で語った、木から落ちた時コナーが見つけてくれたという話、あれは嘘ではあるんだけど、話しているうちに本当に見つけてもらったような、二人が近いところにいたと感じていくような気持ちになったのでは。
嘘だったと謝罪したあと、エヴァンがあらためてコナーの事を知ろうとするのも、いいなと思いました。
人は何度でも立ち上がれる
決して悪気は無かったであろう自分の嘘が、結果、多くの人々に多大な迷惑をかけてしまった。しかし、最大限の勇気を振り絞って正直に話し謝罪したハンセン。そしてコナーの家族のため必死に彼の生きていた証を探し出した。自分の非を認め立ち上がり歩き出す姿に感動した。
嘘つくことで出会う真実
エヴァンがしたことは間違っていることは大前提だけど、嘘をつくことでいろんな人が結果として救われたと思う
エヴァンの嘘をみんなが信じてしまったのは、あんな文をコナーが書くわけないと言えるほど彼を知る者が誰もいなかったから
彼が本当に孤独だったから
そしてコナーの言葉として、エヴァンが言った言葉はエヴァンの本当の気持ちだったから
彼女がとても大切で愛してること
自分が本当に誰にも見てもらえない孤独の底にいること
それでも独りじゃないと信じたいこと
エヴァンのコナーとして語る言葉は切実なんだよ
どうしてもどうしても欲しくて仕方のなかったこと
"自分が落ちてしまったとき誰かの助けがほしかった"
"家族にこんなにも愛され、本当は愛していた事実"
全部エヴァンがどうしても手にしたいのに返ってこないいろんな人への想いで、"理想の本当のコナー"が創られていく、でもそれは本当はなりたい自分の幻影なの
コナーのための募金とかも、結局みんな自分のためだよ
自死したという悲しい結末を迎えた人に自分を重ねて、自分を自分に似た人を助けてほしい、助けたいと思っている、ある意味そこに本当のコナーはどこにもいない
でもエヴァンは嘘を介すことでいろんな人の本当を知る
自身の孤独に埋もれて自分のことしか見えない時には気づかなかったもの
理想の女の子は家族の歪みの中で一人苦しんでたこと
"家族だから"って理由だけでいなくなった人が良い人間だったと悲しめたりなんかしない、傷をつけられた過去が消えるわけでもない、でもそんな自分が間違ってるなんて思いたくないのに苦しいこと
キラキラ人の前に立つ女の子が誰にも言えない孤独を抱えてて薬を飲みながら自分を保ってること
「隠すのは上手くても苦しくないわけじゃない」
仕事にかまけてエヴァンの孤独に気づかない母が離婚してから必死で自分を守ろうとしてくれてたこと
それによって余裕がなく母もまた必死に生きてたこと
「今大きなことでもいつかちっぽけに感じるまでずっとそばにいる。今の出来事もいつか過去になる」
エヴァンが初めの時、誰ともコミュニケーション取れなかったのは成功したことがないからなんだよ
だから完璧なシチュエーションを求める、一つの間違いのない対応をしなきゃ気持ち悪がられるから
そのプレッシャーで失敗して嘲笑われる、の繰り返しでずっと自分の気持ちすら言えなかった
でも、嘘を介することでコナーの言葉としてエヴァンは自分の本当の気持ちが口にできるようになるんだよね
その本当の言葉によって人の気持ちを動かす、好きな人にも好きになってもらえる
結果取り返しのつかないことになったけど、それをしたからエヴァンはみんなの本当の言葉を知れたし、誰しも完璧でないことを知ったし、コナーもまた自分と似た孤独を持ってる人間であることを知った
そこから初めて本当のコナーを知ろうとしてその行為が最終的に本当のコナーを見つけることができて小さな救いになる
そして誰も知らないコナーの心の言葉は、どこかエヴァンの嘘の本音に似てたんだよ…
全てを知ったエヴァンはもう、自分宛てに理想の偶像を要求したりしない
今日も僕は僕でしかない、だから大丈夫
それを知れることは強さだし、それを知っていればきっと大丈夫なんだ
いろいろな人が歪だったけど、完璧な人間はいないし、歪なままを受け入れながら生きていい
すごく優しく背中を押された気持ちになった
良いところもあったけどモヤモヤ
賛否両論わかれており、気になっていた作品。
自分も自死を意識するほど精神的に辛い経験をしたことがあるため共感できる点はあるだろうと思い、いざ映画館へ!
個人的な感想ですが、見ている途中で主人公に対して「こいつ…」と思ってしまいました。
見終わった後ややモヤモヤが残る
良いところももちろんあったので、以下個人の意見を述べます。
【良かったところ】
・音楽 ★★★★★
異論はない。ミュージカルほど鬱陶しくはない演出。歌唱力はもちろん、歌詞が心に響くものだった。普通にダウンロードして聞きたい。元気が出る曲だ。
・主人公以外のキャラクター ★★★★☆
なかなかに味のある登場人物が多い。友人はゲイでコミカルなキャラ、活動的な女の子が実は心に傷を負っている、コニーの母は再婚していたり、主人公の母はシングルマザーだったりと。
・結果的に遺族は幸せになれている点 ★★★☆☆
最後の果樹園でのやりとりを見る限り、主人公エヴァンのついた嘘は少なからず遺族の心に色々な意味で影響を与えることができたのだと思う。
エヴァンとの出会いと優しい嘘(?)によって遺族がはじめに思っていた「追悼しない」という気持ちから変わったのだろう。
・誰も一人ではないよ というメッセージ性 ★★★★★
エンドロールにも出てくる。これだけはちゃんと伝わってきた。
【ツッコミたいポイント】
・ストーリーの設定
主人公は自死した友人の遺族に対して、親友を偽って、過去のありもしないエピソードを作り出して語る。
挙げ句の果てに自死した兄の妹と結ばれる。
・遺族に嘘を打ち明ける時に歌うなや
シリアスなシーンのはずなのにそこで歌う?!と心の中で突っ込まざるを得なかった。自分が遺族ならキレ散らかすであろう。
・エヴァンが過剰に責められないところ
ついた嘘が嘘だけにもっとボロクソに叩かれるかと思ったがそうでもなかった(見えている範囲では)。
この煮え切らない感情は、恐らく現代社会で履き違えやすい「正義」なのかなと自省してしまった…
【もう少し知りたかったところ】
全体的に過去の描写や回想シーンが少なかったように思う。
・コニー自死の背景
なぜドラッグに手を出したのか、自死の引き金はなんだったのか(エヴァンの手紙とは思いたくない…)
・コニーの幼少期
新しい父が来てからすぐにキャッチボールをしたようだが、コニーが死んですぐの父を見る限り父とは溝ができていたのではないかと思われた。
(学校でエヴァンが両親に呼び出された際に、「本当にこの人ら子供を失ったのか?」と思うほど毅然としていたので)
・エヴァンが心に傷を負った理由
うつと社会性不安があり、時々トイレに駆け込むシーンもあった。
心に傷を負う理由や自死の理由やきっかけは本当に人それぞれだと思うので、ここはあえて視聴者に任せたのかもしれません。
思ってたミュージカルと違った
爽快な感動を求めて観に行ったのに、想像してたのと違った。
コナー何であのタイミングで死んだ?
周りの友達はコナー避けてたくせに亡くなった途端調子良すぎ
アラナの「リーダーやってるけど辛い」にイマイチ共感できない、あと遺書勝手にアップは酷すぎ
エヴァンハンセンはなんでわざと木から落ちたん?
などなど、モヤモヤポイントが多すぎた。
エヴァンのスピーチのSNSでのバズりと、それでできた急ごしらえの交友関係とプロジェクト、、薄っぺらいなぁ。わざと薄っぺらく感じるように作られてるのか?
その対比で、お母さんの愛情には感動したし共感したけど。
上述のとおり、エヴァンの周りの交友関係がすごく薄っぺらく脆いものに描かれていたのに、なぜこの内容で「あなたは一人じゃない」とまとめられるのか謎。
お母さんがいるよってことなのか??
とどめに、歌も印象に残るものが全く無かった。
あ、エヴァンとコナーの偽メールのところのミュージカルだけは良かったかな。
嘘から生まれた奇跡…?
相手を想ってついた嘘が、相手を深く傷つけてしまうことに。
でもその嘘がなかったら、彼の生前の姿を家族が知ることもなく、彼の思い出の場所であり、家族が彼を想って毎週末訪れる果樹園が完成することもなく…。
捉え方はそれぞれですが、彼がついた嘘は紆余曲折を経て、奇跡をもたらしたと感じました。
「Waving Through a Window」を始めとした劇中流れる音楽はどれも素晴らしく、ストーリーも決して悪くないのだけれど…ミュージカルを映画にするのは本当に難しい!
舞台で生の歌声を聴いたらとても感動するだろうなと感じたので、ぜひ日本での舞台化を切望します!
余談
エイミー・アダムスを観て時の流れを痛切に感じた(でも、相変わらず可愛らしかったです。)
おすすめ!あたたかい気持ちになれる作品。
ひとりぼっちなのは自分だけかと
思いがちだけど、誰でも孤独感を持っている。
「孤独」というテーマは暗くなりがちだけど
登場人物が高校生であること、
そして、SNSでつながっていくところがあって
すっとこころの中に入ってきました。
とってもあたたかい気持ちになれる作品です。
見逃し厳禁〜^^
高校生の自分が救われた気がする
ストーリーの賛否はよく分かります。
嘘をつくという最低なことをして称賛を得る。そんな話に共感できないと。
でもそこじゃなくて、大切な本筋は、軽度の障害を持った人、グレーゾーンで苦しんでいる人達への救いの物語だと思います。
●エヴァンがなぜ嘘をついたのか
その場の空気を読むことが何より重要な学生生活においてそれが出来ないエヴァンは浮きまくっています。それが社会不安性に繋がっているのではないか。
空気を読まないと、社会や学校というコミュニティでは相手にされず、自分を見てもらえないこと=生きていないような気持ちになります。
はじめて相手にして貰えた人、目の前の人にまた失望されたくない。そんな気持ちで必死に嘘をついてしまったのではないかな、と思います。
●人からは普通に見えても本当は違う
発達だと分かりやすい人もいれば(多動症など)、普通に見せることができる人もいるのがグレーゾーン。でもその為には、健常者の何倍も努力が必要です。
だから偉いとか凄いとか嘘ついてもいい、とは全く思いませんが、見えないところで苦しんでるだね、頑張ってるだね、というのを途中の盛り上がりのところで言われた気がしました。
学生生活も社会生活も、一瞬の空気の読み合いで人間関係が変わってしまう。そのことが恐ろしくて仕方がない。無視され相手にされず、非難されたり貶されたり。そんな風な自分が、自分自身が、一番嫌いだった。死にたいくらいに。そんな自分が受け入れられたら。普通の自分のように扱ってもらえたら。
すがりたくなる気持ちはすごくよくわかる。
やってはいけないことをしたことも、自分自身が本当に一番良くわかってる。エヴァン自身が一番。だから決着を着けた。
でもエヴァンは受け入れられたという、他人と関われたという大切な経験を得た。とても大切な経験を。それを手に入れるのはどんなに大変だっただろう。自分自身で手に入れた経験を、自ら他人と関わることができる。コナーを通してじゃなく、エヴァンとして。
元も子もないけど結局嘘はダメ!
公開から1週間後にようやく見に行けました!!
ミュージカル映画が明るいものに対して
この映画は『自殺』という暗いものを融合してて
すごい作り込んだんだろうと思いました。
ただ、この手の作品で2時間超えはちょっとキツい、、
ストーリーも終盤にかけて尻下がりになり
途中からどうでも良くなってきました😩
スピーチのシーンでピークだった気がします。
ミュージカル映画なので曲は大事ですよね!!
当然のように、ララランド、グレイテスト・ショーマンの
楽曲した音楽チームが作成しただけあって素晴らしく!
スピーチのシーンで歌われた
歌と歌詞がすごく良くてあのシーンは泣きました!!
自分的に勝手に嫌だった所は、
○主人公が老けすぎて高校生というのは無理がある!
(28歳だったみたいですけど)
○主人公が嘘ついてた事を相手の家族に謝罪するシーンも
歌にする(ミュージカル映画だから仕方ないけど!)
あのシーンだけ主人公に腹が立って、歌わんで帰れよ!
お前の行動のせいで全く関係ない家族が炎上してしまって
居場所なくなってるのに、、歌い終わって
案の定相手のお母さんから
『今日は帰ったほうがいいわ』って言われてて当たり前やろ
○最初から最後までなぜ、主人公がセラピーを
受けて薬を飲んでいるのか過去が全く分からないから
感情移入しようにも薄い!
なんかハッピーエンドという終わりでもないし
後味悪い感じに終わったから
なんとも言えないです😅
ミュージカルと割り切って観れば良い作品
自己肯定感が低すぎて友達を作れないエヴァン。唯一言葉を交わすジャレッドも、「親が仲良しなだけだ、勘違いするな」。
自分に宛てた励ましの手紙をコナーに取り上げられ、そのコナーが突然自死してしまった為、エヴァンは彼の両親に息子の親友と間違われます。気性が激しく皆に敬遠されていたコナーに友達がいたと喜ぶ母親。兄を見直す妹。エヴァンは否定するきっかけを失って嘘を重ねる羽目に。
本作は曲が爽やかで歌も良いです。ただミュージカルはストーリーが二の次になりがちです。
コナーが荒れてしまった背景が分かりません。ジャレッドも、ギプスに名前くらい書いてくれてもいいのに。
センシティブな内容を朗々と歌い上げるので少し違和感がありました。
エヴァンの嘘は優しさというより、気が弱くて言い出せなかったように見えました。そして、後ろめたさを感じつつも、嘘の証拠作りの為に友人を巻き込んでしまいます。
今の生活を維持できるのは母親のおかげなのに、17歳にもなって「僕には母親らしい母親が居なかった」というのにも共感できないです。
噓がバレて結局謝罪し、再び孤独になりますが、現実ならいじめにつながりかねない事です。針のムシロでしょうに、卒業式でジャレッドの肩に手をまわしたポーズで写真を撮っていたのは驚き、コナーの事を知ろうとしたことも罪滅ぼしのポーズに見えてしまいます。
デレクに送ってもらったコナーの映像を皆に配った件、家族に送るのはもちろん分かります。しかしあれはクスリを断つ施設でのセラピーの一環で、周りにいたのは多分入所者です。皆にコナーを知ってもらう為だとしても、画像処理する必要があるでしょう。
本作のテーマは「君は孤独じゃない、声をあげて」という事のようですが、エヴァンは自業自得だし、アラナもジャレッドも謝った方が良いです。罪を懺悔すれば許されるといった考え方が下敷きにあれば、本作を受け入れられるのでしょうね。
でも、エヴァンの母親の「今回の事もいつかは思い出になる」という趣旨のセリフには共感します。
今は孤独に感じても、それがずっと続くわけじゃない、踏ん張れ、エヴァン。
タイトルなし
今風の複雑な社会的課題をテーマにしつつ、今風のウェルメイドなアメリカンミュージカルにまとまった娯楽作品。星は2.5個で、アラナの存在に0.5個オマケ。
臆病なエヴァンがその場を簡単に収める方便でついた嘘。その後の前半は半ばサクセスストーリー的展開の中で、かなり早い段階からいつか来るに違いないネタバレが、いつどういう形で来るのかという形でドキドキとさせられる。そんな中なのに、動画がバズるところやアラナの信頼を得ていくところでは、物凄く簡単な形で泣けてきた。ただそんな中でも、嘘を誠としてよしよしとなることはありえない。案の定バレるのではあるが、それまでのエヴァンの態度はどうなのだろうか。もともとの彼の性格から、たとえうまくいっていてもあんなに普通になれるのだろうか。また彼女まで手にした状態においてももう少しおびえる表現があったり、バレたあとにほっとしたりするところがあった方が、一般人には共感できたのではないだろうか。
印象に残った映画だったけど…
内容は全く知らなかったが予告見て一目惚れ。
ミュージカルは歌が気に入るかどうかで入り方が違ってるくるから心配はあったが歌はすんなり入ってきて良かった。
心に刺さる言葉(歌詞)もあり自分の周りでも最近自死した友達がいて色々と思い出して涙は流れてた……
ただ個人的に注文つけたくなったのが序盤から、いやむしろ予告でネタバレしてるから最初から嘘をついてると分かった上で見てるから周りの反応や展開に胸が痛くなった😰
嘘をついてることはネタバレせずにコナーの自死からスタートして欲しかったなぁ
で、いい話ぽいのにエヴァンの様子がちょっとおかしい🤔となって嘘をついてたというヒントを小出ししてから嘘だったと大どんでん返し☝️
でもそこからエヴァンの気持ちとか描写してエンディングにして欲しかった
あとエンドロール後にメッセージが出るけど正直、冷めた😲余韻が……
少年が危機を乗り越えて自己を確立する秀作
人と関わることが恐ろしい、社交不安障害の少年が、よく見られるために嘘をつき、取り繕い、豊かな家に憧れの家庭を投影するが、
やがて嘘のために苦しみ、母との交流から自身の生い立ちの意味を定義し、真に自分がどう行動すべきかを見出して、自己を確立していく葛藤の物語を、精緻な心理描写で矛盾なく描ききっているところが、映画として素晴らしいと思います。
歌は二人きりで語りあうシーンで多く用いられたため、穏やかな曲調で、青年たちの、もしくは家族間の情感を、静かな音楽で描き出すことで感動が胸に迫る、新しいミュージカルの形を示していると思います。
鑑賞後にサントラを自宅で聞きましたが、映画のシーンがはっきりと脳裏に蘇り、その点からも良いミュージカルだったと言えると思いました。
私がここ数年で鑑賞した映画の中で、間違いなくベストの1本に数えられると思います。
歌は最高、嘘は最悪
歌はいいし演技も最高だけどいかんせん主軸となる話が最悪。その嘘はダメだろう
映画を通して伝えたいメッセージはすごく分かるし要所での訴えかけも胸にくるものがあるがぜーんぶ嘘の上に乗っかっちゃってるもんだから感動しきれなかった。
歌はほんとに良い
最悪なところは嘘によってコナーの思い出が塗り替えられたこと
コナーが何を思い自死に至ったのか、それをエヴァンとその友人(?)によって誤魔化されて遺族に伝えられた所は許されないものがあると思う
気まぐれにせよ嫌がらせにせよ誰も書かなかったギプスに名前を書いてくれたのはコナーな訳で、どうせ嘘言うならそのエピソードを脚色して話しなよ‼︎と思った
よく言えば繊細
随分とストレートな話だった。
俺があまりミュージカルを見ないせいなのか、ずっと重めな内容に驚く。なんか色々と賞をもらった作品らしいのだけれど、ミュージカルがこんな分野に手を出すとはって感じだ。
こんなスタイルもあるのだな、と。
不幸な境遇で歌う事はよくある。でもその心情は、憤りだったり怒りだったり、叫びだったり渇望だったり。表現としては様々なのだけど、背景にあるのは「反発」のように思う。この境遇をなんとかしたい、なんとかなって欲しい、のような。
ところが彼は、どこか受け入れて諦めてる。
この辺が新しいというか、珍しい。
主演の方の表現力は確かに素晴らしかったような気がする。他人に話したくもないような内容をよくぞ歌い上げたもんだと讃えたい。
何かっていやあ自己否定な歌詞だ。
…そんな風に思う人もいるのだなと思う。
たぶん、ちょっと、クラスで浮いてる友達に優しくなれるような作品でもあると思う。
大人になってからは、きっと無理だけど、思春期前半くらいまでなら間に合いそうだ。
「触るな危険」のシールが貼ってあるとは思うし、自らが貼ってるような節もありはするけど、それでも、まだ、壁はそこまで強固じゃないし、壁の中のその子は鎧を着込んで武器を手にしてもいない。
勇気をもって救い出して欲しい。
大人になったエヴァン達は、自らで這い上がるしかないと思う。どうにかして。
こうすれば良いなんてものはない。
映画や小説や自己啓発本にあるような事が、出来るならそんなに悩みはせんのだろ。
自分の事は自分にしか出来んのだ。
自分が選択した事は、自分しか実行出来んのだ。
その実行さえも、自分に委ねられてるのだ。
そんな人から見たらこの作品でさえ「戯言を…」となるのかもしれない。
でも、少なくとも俺は、貴方が歩き出すのを待ってはいれると思う。手を差し伸べる余裕なんてないけども、貴方が立ち上がって歩くのを邪魔はしない。
そんな事を思えた作品ではある。
エンディングの歌詞に「家族や友達の支えがなくても独りじゃない」みたいなのがあって…確かにそういうモノを信じてはみたいけれど、そんな心境ではいられないのだろうなぁと思う。
支えがないならまだしも、攻撃されてるようなシチュエーションもあるもの。いじめや虐待とか。
まぁ、そんな事を思うと結構どストレートな内容ではあったけれど、おとぎ話というか夢物語というか…ミュージカルに相応しい内容だったんだろうなぁ。
独りじゃ孤独も感じられない、なんて歌詞があったな。まさにソレ。
けど、その観点からすると、独りじゃないから孤独を感じるって事でもあり…エンディングの歌詞が言わんとする事から遠ざかってるような、ドンピシャなような。
まぁ、なんだろ?
エヴァンの為の作品というよりは、エヴァンの周りの人達の為の作品なのだろうな。
まだ、圧倒的にそっちの人達の方が多いし、ミュージカルなんてものを観にくる人達もそっち側の人達だろうしなぁ。
私には響かず。。
ミュージカルが好きで、泣けるとの評判を聞いて
ソロ鑑賞してきましたが
残念ながら最後までモヤモヤした気分で終わりました。。
理由のひとつに主役のエヴァンがどうみても高校生に見えないこと。舞台版でも主役を演じた、確かな歌唱力のある役者を使いたかったのはわかるが
クローズアップの多い映画では
おじさん感(27歳ですが、)が否めず。。
特に繊細な役どころだから少年感を感じる人に演じて欲しかったです。
2つ目は、遺族の為についた嘘、、
のようでどんどん拡散される自分の嘘に罪悪感があまりみえず、ゾーイとの恋や学費の援助の言い出しにも素直に喜んで挙句の果てにクラウドファウンディングの集まりもサボる始末、、
3つ目 罪をSNSで告白したのは勇気がいることだけれど
そのあとも学校には普通に行き笑顔で卒業できるなんて
多くの人を騙して寄付までさせてるのに? そこがエヴァンの強さとは思えなかった。
林檎農園にしてもエヴァンの嘘から出来上がった
『コナーの一番の思い出の場所』であって
そこがopenしても寒々さしか感じられなかった
歌っている動画を関係者に送って謝罪、、
にはならないよね。。
(文章力がないので支離滅裂になります。) やはり本来歌と言う物は人...
(文章力がないので支離滅裂になります。)
やはり本来歌と言う物は人の気持ちを伝える手段として魂の叫びを訴える手段として確立されているのだなと確信しました。ミュージカルを苦手とする方は多いですが歌と言う物は確実に人の心に届きます。そしてそれは普段の会話を飛び越えてあなたの魂へと届くと思います。
歌うことは人間の本能かもしれません。そして音楽は私たちの故郷なのかもしれません。
私はコナーマーフィの顔が今も消えません。彼の本心、彼の気持ち、私たちはもう知ることは出来ません。ショッキングな内容でした。同じような境遇にいる人は世界中にたくさんいると思います。だからショッキングでした。私たちの物語だからです。そして彼は確かにそこに生きていました。しかし彼は亡くなりました。私たちに何も告げずに。彼は知らない世界にいきました。歌はレクイエムでもあって鎮魂歌でもあります。どうかコナーの魂が安らかに眠れるように祈ります。
悲しいことです。「死人に口なし、」彼の本心を聞くことはもう出来ません私は霊的世界が存在すると思っています。だから「sincerely me」はもしかするともう一つの彼の姿かもしれません。本作の中で唯一明るく元気なシーンです。私はこのシーンが忘れられないし、大好きです。そして悲しいです。何故なら「こういう彼も存在していたかもしれない」からです。楽しくエバンと遊びはしゃぐ。もしかするとこの映像はコナーの願望だったのかもしれません。もしくはエバンの願望だったのかもしれません。いずれにせよこのシーンは作中で一番明るくて楽しいシーンなのにどこか寂しくなります。本当はコナーは友人になりたかったのかもしれません。本当はエバンと友人になりたかったのかもしれません。二人はどこかで似ています。
遠い未来、二人が新しい形で出会うことを祈っています。最悪な出会いだったかもしれません。悲しい最期だったかもしれません。それは愚かな行為だったかもしれません。エヴァンハンセンの行動もコナーの行動も愚かな行為だったかもしれません。しかしそれは彼らの心からの叫びで悲痛な魂の叫びから引き起こされました。コナーが一体どんな思いで命を絶ったのか、エバンがどんな思いでウソをついたのか、木から落ちたのか、・・・・・、私たちは考えねばなりません。人の気持ちが脆くて危ういことを指しています。エバンがいることでエバンの取った行動でコナーのことを多くの人々が嘆き悲しみ、慈しみ、愛することが出来た。友人ではなかったかもしれません。しかし私はエヴァンハンセンとコナーは良き友人になりえたと思います。コナーの死後、新しく出会い直した印象でした。エバンハンセンも友人を得ることが出来ました。もう会話することは出来ませんが静かに思い祈ることは出来ます。
コナーの義父、エバンの元を離れていった父、もしかすると父がキーワードなのかもしれません。
子供たちは家庭に居場所を求めます。私自身ハンセンと同じ境遇です、子供は家族が大好きです。子供にとって父と母は神様のような存在です。だって自分を作った二人なのだから。良くも悪くも絶対的な存在です。だから左右されるのです。自分は自分とわかっていても父母の存在を無視することは出来ません。そして父母はもう一つの自分の姿でもあります。自分なのです。だから多くの人間はこんなにも父母のことで思い悩み葛藤していくのです。アメリカでも再婚家庭は多いです。日本でも増えてきています。離婚した家庭も多く存在しています。離れていった父もしくは母もいます。
子供にとって悲しいことです。私自身、父を知りません。父は昨年亡くなりました。二十年会わないで亡くなりました。こんなに悲しいことは他にないと思いました。多くの子供は家庭のことで悩んでいます。子供は親を信じています。耳を傾けてみてください。
観て良かった
エヴァンは寂しがり屋…
嘘をついたのも優し過ぎるから…そして家族愛に飢えていた
そして骨折も自害失敗…
対するコナーは発達障害?で家族も友達らも手を焼いてた(母親だけは味方で愛情注いで見守ってた)
コナーも自身の行動を持て余し孤独と闘っていた
そんなコナーが自害した事で、それまで上手くいってなかった人々の心に芽生えた、わだかまり(後悔)
それぞれのわだかまりをエヴァンの嘘が解きほぐす…
しかしエヴァンにとってみれば罪悪感が日々募る(コナーの家族の温かい空気も心地良いから余計に)
結果的には、その嘘によってエヴァンの周りに人が集まり…いつの間にか孤独から抜け出せていた
孤独の殻を破り人と交わる事で自分に自信がついたのも良かった
あなたは独りじゃない
きっと、誰かが見つけてくれるよ
ウツと社会不安って、完璧じゃないと嫌われるって固定観念があるからなんだな
幼少期とかに経験した認めてもらいたい気持ちが大きいと劣等感も生まれやすい(エヴァンの場合、父親が出ていった事で自分が置き去りにされる不安)
でも、それは大きな間違い…違うんだな
自分に素直になって、自分をさらけ出しても大丈夫
必ず受け入れてくれる人はいる
素直に自分を出して、自分を好きでいよう
悩んでいない傷付いていない人なんて、くまなく捜しても何処にも居ない
ただ平気な顔をして仮面を被り陽キャラを演じてたりする…不安薬を手放さずに…
陽キャと陰キャってあるけど、自分が思うキャラは他人とは一致しなかったりする…
こういった心の問題は、翻訳で全てが決まるから難しかったと思います
エヴァンが堂々と前を向き、歩き始めた明るい未来が予想出来て安心しました
全74件中、21~40件目を表示