「廊下一面のロッカーシーンは、ハイスクールの闇を映し出すアイコンですね。」ディア・エヴァン・ハンセン kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)
廊下一面のロッカーシーンは、ハイスクールの闇を映し出すアイコンですね。
なぜだろう。レビューが書きにくい。理由は、ミュージカル映画であることと思う。
台詞だけでお話が進んでも、皆んなはエヴァンの独白に説得されたのか?ゾーイはホントにエヴァンを好きになっちゃったのか??全く確信が得られないのだ。仕方なかろう。否、そんなこと言ってる場合じゃなかった。そもそもベン・プラットの歌聴きたさに鑑賞したことを認めます。この点は星4.5です。
アメリカの高校生がセラピーを要するほどメンタル病んでることが普通なのは今日日不自然でない。
「ギブスのサイン」と「なんちゃって遺書」の偶然の組み合わせからこじらせてしまった状況のプロットも、わかりやすい登場人物たちの今日的あるあるキャラ設定も悪くない。
「こんなんじゃ済まないでしょ」、というごまかしの上書きで膨らんだストレスフルな嘘も最後にはバーストして収まるべきところに収まる、軽いどんでん返し?もあるストーリーもよく練られていると思う。
だけど、ミュージカル仕立てじゃなかったら?
ともあれ、いちばん違和感があったのは、やっぱり冒頭。あのコナーのお母さんが慟哭みたいなものを一切見せることなく、にエヴァンの嘘に救いを見出してしまった悲しい単純さの不自然さだったのかなとも思う。
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