「共感できない部分と心に響く部分と。」ディア・エヴァン・ハンセン Shiroさんの映画レビュー(感想・評価)
共感できない部分と心に響く部分と。
『ラ・ラ・ランド』『グレイテスト・ショーマン』の音楽チームが参加とのことで期待して鑑賞しました。
周りの人たちを傷つけたくなくて、ついてしまった小さな嘘。それが段々と周りを巻き込んで、大きくなっていってしまう物語。
その中で、今まで内向的だった主人公の行動や意識も少しづつ変わっていきます。
故人の家族だけではなく、孤独を感じている多くの人々にもSNSを通じて救いの言葉が広がっていくシーンや、一見悩みとは無縁そうに見えていた子も深刻な悩みを抱えていることが分かる場面にはグッときました。
ただ、感動的な場面でも、エヴァンの嘘が前提にあるのがどうしても気になってしまい、物語を通してなかなか没頭できず…。
けれど、「君は1人ではない」という一貫したテーマは伝わってきました。
扱うテーマのせいか、期待していた音楽は『ラ・ラ・ランド』『グレイテスト・ショーマン』などの盛り上がりにはかけますが、心に寄り添う温かい音楽が多いです。
今しんどい思いをしている人、孤独を感じている人には何かしら響くものがある映画ではないかなと思いました。
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