「孤独に負けないで!」ディア・エヴァン・ハンセン 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
孤独に負けないで!
感想⬇️
孤独に負けないで!
評価4.1
ラストがいまいちハッピーになれないので納得しないけれども、彼の贖罪があるが故に、ニュートラルな終わり方を受け入れました。一番最後の字幕が、一人ではない、孤独に負けないでという言葉が、この作品のテーマだとよく理解できました。最初は暗い表情でうつ病の彼が出てきて歌うところを見て、ああ自分もそんな気持ちになった時代があったと思い出しました。それであるが故の嘘をつき続けてしまった彼は、見方を変えると中島敦の嘘つきが作家になる話を想起させてくれました。そして、彼は温かい家庭に憧れ成長していきます。悲惨の思いをしていた家庭が明るくなり、彼女も出来て、もうハッピーエンドということで終わって欲しかった。そういう意味では彼を黙認したかったけれど、この作品の倫理のようなものが許しませんでした。最後にはきちっと贖罪させます。それにしても、彼の歌声の素晴らしさ、その声に心を掴まれてしまいました。この作品では再婚した家庭の息子の自殺、母子家庭の息子の自殺未遂、この二つの家庭の中でうつ病が発生したように見えますが、環境がどうであれ、ならない人はなりません。ですから、極論を言えば、うつ病は病気ではなく一つの個性のようなものだと自身の体験からもそう考えました。いずれにしても、どんなに不幸な状況になろうと、友情があり、素晴らしい思い出さえがあれば、必ず救われると、この作品は訴えています。人間は一部の方を除いて、誰もが闇を抱えています。だからこそ前へ前へと歩いて行くポジティブ思考こそが大事なのでしょう。
勉強になります。うつに苦しんでいた最愛の家族を亡くしていますが、薬を飲みすぎたとしか思えません。
人生はほぼ必然と言うことを知る年代になり受け入れていますが、当時は辛かったです。
こんにちわ。イイねありがとうございます😊😭全くおっしゃるとおりです。「うつ」と「症候群」「気分障害、甘え」との境目は極めて曖昧で、少なくともこの主人公のような青年期までは、医師にかからない方が絶対に良いですね。セラピストは微妙ですが・・・おっしゃるように、一つの個性として受け止めて、あるがままに自然治癒が良いですねぇ。じゃないと若いうちから薬漬けで、自立できずかえって悪化するかと・・勿論、ある程度、歳とって長時間労働とか人間関係、金銭関係で追い詰められた場合の「異常な症状」は、時間を割いてでも医者とクスリ頼るべきですけど。独り言です。長文すみません。🙇♀️🙇♂️