「依存からの脱却」ずっと独身でいるつもり? rainさんの映画レビュー(感想・評価)
依存からの脱却
結婚は逃げ道ではない。
1人でも生きていける男女が、それでも一緒に生きたいと思って初めて、意味のある結婚ができる。みたいな言葉を聞いたことがあるような、ないような…。
人生って無数に選択肢があって、大人になったらその選択一つひとつに責任を取らないといけないものだけど、ときどきそれらから全部逃げて、人まかせにしたくなってしまう。
まみちゃんにとってはその逃げ道の一つが結婚だったんでしょうけど、でもやっぱり他人に丸投げした人生なんてたかが知れてる。ただ、こと「女」という性は、一見すると、男に幸せにしてもらうような生き方もアリなんじゃないかと思えてくる。
でもそういう人生って、きっとどこかで自分を殺している。彼女の婚約者のように、女は男を癒す生き物であると信じて疑わない人だったり、あるいは彼女の父親のように、女を自分より下に位置付けることで自分の存在意義を確かめている人だったり。そういう人が求めている「女」を演じることはそこまで難しいことじゃないかもしれないけど、でもそれじゃ違うんだって、改めて思わされた映画だった。
まだ社会に出ていない私ですら、女の子なんだから、もしくは女の子らしくと、まるで女を愛玩動物かのように扱ってくる男を何人かこの目で見たことがある。ちげえよ、私はそんなんじゃないんだよって、心の中で毒を吐いたことは数あれど、そんなことはもちろん言わずに、上っ面の笑顔だけ浮かべている。だってその方が楽だし、みんな優しくしてくれるから。
これって必ずしも間違っていることではないと思うんだけど、じゃあどうやって生きるのが正解なのか、やっぱりよくわからない。毎回毎回、そういう視線や言葉に過敏に反応してたら身が持たないし。
とにかく、人まかせにして生きちゃいけないよって、自分で自分の幸せ見つけろよっていうのが、この映画のテーマだったんかな。
なにが言いたいのかよくわかんなくなってしまったけど、補足↓
今回は女性を題材にした映画だから、どうしても女性ばかりにフォーカスが当たってしまうけど、もちろん男性だってなにも考えてないわけじゃない。彼らの男ならではの苦悩もちょっと見たかった。