劇場公開日 2021年9月17日

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「親しき仲にも妬みあり」スクールガールズ kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5親しき仲にも妬みあり

2021年9月20日
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鑑賞方法:映画館

少年少女が大人になる過程を描いた映画はたくさんある。親や教師や周りの大人たちの言うことを聞いていた子どもが自分で考え、周りの友人たちに刺激を受けながら成長していく。その過程はドラマティックだし、はかなさや切なさ、そして何よりもノスタルジーがある。
本作もそんな大人になる過程を描いたもの。バルセロナオリンピック開催のあたりのことなので、女性も勉強して仕事して自立しないとって考え方が浸透しつつあった時代背景があるのかもしれない。
少し大人びた転校生が来て、主人公セリアが徐々に遊びを覚えて行くという流れ。タバコ吸ったり、ディスコ行ったり、流行りのバンドの音楽を聴いたり、男のバイクの後ろに乗ったりするうちに、キリスト教の宿題や教えに疑問を感じたりしていく。
そして、父親がいないという家庭環境に対して疑問を深めていくのだが、正直ここらへんの落とし所がよくわからなかった。もしかして少し寝てたのか?俺。それくらいわかりづらかった。
少女たちが学校の教えに反発していく学園モノをイメージしていたが、そんな「スクールガールズ」的な話は序盤だけ。後半はセリアの成長にフォーカスを当てた物語になっていった。それはそれで悪くないが、みんなで仲良くつるんだり、恋したり、嫉妬や反発や仲違いしたりといった、もっと群像劇的な女学生の物語を期待していたので「コレジャナイ」感が強かった。

kenshuchu