マリグナント 狂暴な悪夢のレビュー・感想・評価
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ミステリー?アクション?何かわからんがただただ好き。
「ジェームズ・ワン監督は(何か知らんが)スゴい!」とだけは前々から聞いていて、でも調べてみたらホラー(しかもシリーズもの)ばっかだしな〜と結局ずっと見ずにいたのですが、この度CMで興味を惹かれたため漸く鑑賞。
映像がスタイリッシュで、モロ好みでした!!もっと早く見れば良かった。
あらすじ:
妊娠中のマディソンは、DV夫と2人暮らし。別れを決意した矢先に妊娠し、結局別れられずにいた。ある日、夫に突き飛ばされた衝撃で頭を強打、出血したマディソンは、身を護るため寝室に鍵をかけ別々に寝るが、夢の中で不気味な存在に夫が惨殺され飛び起きる。それから恐ろしい幻覚を見るようになり、必ずそれが現実化することを知ったマディソンは…
ジャンルはホラーらしいんですが(TSUTAYAでもホラーの棚にあったし監督もホラーのつもりで作ってる)、どちらかというとミステリー&アクションにちょっとスプラッターを入れてみましたという感じ。
確かにSFと呼ぶほどはぶっ飛んだ設定でもないし、ただのアクションにしてはやや血糊が過剰なので、ちょっと不思議系でちょっとスプラッター、という意味ではホラーの分類になるのかなーとは思うのですが…ホラーと聞くとどうしても幽霊ものを思い浮かべてしまう自分には「全然ホラーじゃねーじゃん!」でした。いや、ちょーーーーっとだけオカルトではあるんですが…でもオカルトホラーと言われて想像するレベルではない。全然。ほんと「ちょっと不思議系」レベル。
雰囲気はオカルトホラーっぽいんですが、いつ怖くなるんだろう…いつ怖いの出てくるんだろう…と思って勝手にハラハラしたまま終わってポカーン…でした。
なので、オカルトホラー好きな人には向かないと思います。スプラッター好きならまぁまぁ…といった感じ。
そもそもこれを18禁ホラーとして売り出したのは間違いかな。18禁ホラーとして出したせいで、どんだけ怖いんだろう…と最初からスルーした人多かったでしょうし、でもオカルトホラー好きには肩透かしだし、18禁スプラッターと呼ぶにはやや物足りない出来。
監督は「ホラー作品として」自信アリだったみたいですが、個人的には「血糊多めの刑事ものアクション」というのか、とにかく最後の伏線回収とアクションの印象が強く、怖さは全く感じませんでした。
ホラーは普段あまり見ないのですが、これはミステリーっぽく、アクションもやたら格好良く撮れていて楽しく見られました。
「謎解きありの18禁アクション」で良かったのでは…?
ちなみに虫は出てきません。ジャンプスケア(急にドーン!)も、急な大音量もほとんどなし。厳しく言えば2回ほどあり。
多少のグロはありますが、15禁の『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』辺りが大丈夫な人なら大丈夫だと思います。『キル・ビル』が大丈夫なら完全にへのかっぱ。
やや画面が暗いなあと思うシーンはありますが、白人監督によくある「何やってるか全然見えねえ!」というほどではないです。
最高だったのはやはり撮り方。何だこのスタイリッシュな映像は!
恐らくこの監督の作品を見たことがある人は「いつものアレ」なのでしょうが、初見だったのでストーリーがどうとかの前に「何だこの格好良い撮り方は〜!!」と序盤は撮り方にばかり目が向いてしまいました。
確かに有名監督なだけあり、唯一無二という感じ。個性出ますね。
ただ人が振り向くだけのシーンをこんなに意味深に格好良く撮れるのか…
音楽も良い仕事してて、恐怖演出を高めてくれてます。
ストーリーは賛否あるかとは思いますが、個人的にはアイデアが良かったなと思います。驚くべき斬新さ!というほどではないのですが、意外と使われていない設定かなと。
作中で鑑識の「恋するウィニー」を演じている女性が自身の夜驚症から着想を得たそうですが、確かにそれを聞いた監督が完全オリジナルで作ろうと考えたのも納得です。
伏線回収も鮮やかで(ちょっと鮮やかすぎた感もありますが)、ミステリーとしても秀逸かなと。監督はミステリーとして作ってないでしょうし、割と中盤でオチがわかる人もいると思うのですが、とにかくストーリー展開が丁寧。
最近ミステリーほとんど見てないので甘々評価かもしれませんが。
ミステリーはストーリー展開が丁寧じゃないと全てがダメになるので、起承転結がハッキリしている印象があるのですが、個人的には久々にちゃんと段階を踏んだ謎解き、伏線回収してる作品を見た気がします。
ちゃんと検査しろよとか何であんなにアクションしまくって全然汚れてねーんだよとか、細かいこと言うと色々突っ込みどころあるんですが、まあストーリー上…ね!
不思議系のお話だから、まあ…(都合の悪いところは不思議系で済ませる)
ラストも、オカルトホラーにありがちな後引く嫌な感じがなくスカッと終わるので、余計にホラー感控えめに感じました。ジメッと和風ホラー系が好きな人にはスカッとしすぎの感じはあるかも。
これもあってアクション映画っぽさが強いんですよね。
俳優陣は、主人公と妹は目が印象的で、目で演技してる感じが良い。特に主人公のマディソン、暗闇にぼんやりと浮かび上がるやつれた青白い顔が、不安感を駆り立てます。
また、脇を固める刑事達も、緊迫した空気を良い意味で壊してくれる、愛嬌のあるキャラクターで良かったです。鑑識のウィニーも良い味出してます。でも刑事の男の方、仕事熱心だし多分デキる男なんだろうけど、流石にモテ過ぎちゃうか…監督の願望?笑
ディスクで見る方は、ぜひオマケの監督インタビューもご覧ください。撮影秘話も話されていて、そちらもなかなか興味深かったですし、監督も何とも愛嬌のある人なんですね。熱弁していて、本当にホラーが好きなんだなあと感じます。
TSUTAYAで他の作品を借りに行った際、たまたまCMを見かけて突然「撮り方カッコええ!借りよう!」と思い立ったのですが、見て良かったです。
家族はホラー嫌いなので夜中に一人で見ましたが、もったいない!全然ホラーではなかったと勧めてみようかと思います。あわよくば自分ももう一度見たい。
本編は107分くらいで短めではありますが、それにしても体感あっという間。
他のレビューでよく「どこを書いてもネタバレになる」と書かれていますが、特にどんでん返しというわけでもないです…が、ラストの重大な(?)ネタに繋がる伏線が多すぎるので、確かにどのシーンのこと書いても伏線には触れるなあ。
何度か見返さないとわからないような気付きにくい伏線ではなく、視聴者によくわかるようになっている親切設計なので、難解な映画はちょっと、という人でも大丈夫。
むしろ何度も見て伏線の張り巡らせ方を味わうような作品ではないのですが、とにかく自分には撮り方が格好良すぎて見返したくなりました。ていうか続けて2回見ました。
よくよく見ていると、意外にかなりメッセージ性の高い作品かもしれません。
ホラーばかりだしと避けてきたけど、この監督に俄然興味わきました。他の作品も見てみようかなあ。
期待していただけに2。
TSUTAYAレンタルしてチラ見しました。
2021年ホラーでは評価が高く、レンタル開始を心待ちにして鑑賞。なんだかなぁ。。80年代ホラーへのオマージュをふんだんに捧げてる(?)のは特にどうでも良いのだけれど、自分的にはグロさも怖さも全然有りませんでした。
てか、ラストあれで良いのかな。。?あの後シーンがまだ続くと思ってたから思わず「えっ⁉︎」って言っちゃったよ。。ジェームズ・ワン監督は自分にはあまり合わないのかもなぁ。ソウもイマイチと感じ、死霊館もそれ程。。でも多大な人気があるところを見ると、自分の感覚がおかしいのでしょうね。次回作に繋げるようなセリフあったけど、まぁ次は見ないかな。エクソシストの有名ジャケの1カットぽいシーンがあったのだけは好印象でした。
〜劇終〜
ホラーじゃない。サイコスリラーだ。
予算も助かるアイデア
やっぱりアイデアだよね──と思った。
かんたんに言ってしまえば「背中のスゲえやつ」ってだけ。
ことばで話されたらそれがどうしたと言うにちがいない話。
なのに、この楽しさ。
加えて主演のAnnabelle Wallisがきれいに撮れている。
ホラーなのに思いのほかきれいに撮れてしまったことでゆうめいな「ルチオフルチのサイキックのジェニファーオニールみたいに」きれいに撮れている。
艶っぽくて、とうてい背中にダイオウグソクムシの裏側(みたいなの)が張り付いているとは思えない。
映画は支離滅裂というほどでもないが、かなり強引に展開する。その、なんとなく安っぽいスピード感もいい。
キャラクターは生き生きしている。人物造形に手抜き感がない。刑事も検視官も性格を与えられている。主人公の妹は、さいしょコスプレみたいなドレスで出てきて「ファミリープラネットのプリンセスなんです」と言う。ようするにテーマパークで姫役をやっている──という設定。この映画にそんなディテールが必要だと思いますか?さすがJames Wan。
忙しい監督がスケジュールの合間につくったみたいなサクッとしたホラーなのだが、Conjuringのようないわば悪魔の住む家的な旧弊な題材を面白く仕上げてきた超職人James Wanだからこその楽しさ=細部が備わっていた。
この背中の腫瘍のアイデアは予算も助かっている。
本作のモンスターは、お面みたいなAnnabelle Wallisを背負って、後ろ向きみたいな動きをすればいいのであって、じっさいガブリエルは後ろ向きとしか思えない動きをしていたし、──つまりこれはモンスター作成費用がいらないってこと。
ハリウッドは世界の映画業界が追従しようとしているところだが、予算だけじゃなくアイデア持っているのもやっぱりハリウッドなわけで。──それを強く思った。
なお妹シドニー役のMaddie Hassonの明るさが映画のブライトサイドを担い躍動につながっていた。気がする。
隙のない奇跡のバランスのホラー
死霊館やソウは超えなかった
賛否分かれる本作、ジェームズワン監督の作品が好みなので、ホラーが苦手な自分だが鑑賞してみた。
正直なところホラー要素も衝撃も過去作を超えたとは思えなかった。
なによりヒントが多すぎて、肝心の大オチが途中でわかってしまったのが一番残念。
悪魔的なホラーからジャンルを転換させる様や、撮影センスは凄いが、途中から笑えてしまった。
こんな映画観たことない!
アマプラレンタルで鑑賞。
ビビりなのでホラー映画を劇場で観るのは無理と諦めてたけど、観た人がほぼ全員大絶賛してたのでずっと気になっていた本作。
アマゾンで早くもレンタルしてたので早速鑑賞したけど……。
なにこれ!メッチャ面白い!
監督があのジェームズ・ワンだから期待はしてたんだけど、こっちの期待に全部応えた上で、さらにもう一個乗っけてくるとか、どんだけサービス精神旺盛なのかと。
そして、中盤当たりから「え、まさか、嘘だよね、流石にやらないよね、え、え、まさか……って、やるんかー-い!www」っていう、クライマックスには爆笑しながら拍手喝采してしまった。
ジェームズ・ワンは世界ボンクラ選手権があったら優勝決定だよ!(誉め言葉)
こんな映画観たことない、まさに、映画監督ジェームズ・ワンのキャリア集大成と呼ぶにふさわしい作品。
ホラーやアクション映画などのジャンル映画を好んで見ているような(僕を含む)ボンクラ映画ファンは必見ですぞ!
是非あのチームへ
ジェームズ・ワンのホラーにはずれ無しと思っていたが、よくこんなぶっ飛んだ映画を作れたものだ。精神病院から始まる冒頭のただならぬ「もの」が何故主人公の元へやって来たのか、なぜ彼らを殺害する瞬間を見せつけるのか、主人公だけが殺されずにただただ怯えるその理由が終盤で判明する。それは物語の起承転結として当たり前であり、破綻していては意味が無い。
ところがジェームズ・ワンの作品はどれも想像の上を行くのが常であり、「ソウ」時代から鍛え上げられた徹底的なまでの伏線回収に脳が暴力を受ける。それが本作でも描かれるのだが、本作ではそれが分かってからの展開が非常に面白いのが更に良い。普通はどんでん返し的な表現があるとそこが面白さのピークに達するものだが、本作はそのピークが下降してきたタイミングで第2波がやって来るという構成だ。
そこでは「ワイルド・スピード SKY MISSION」や「アクアマン」という大作で更に磨きがかったアクション要素をふんだんに取り入れている。1度で2度美味しいとはこの事だろうか。
後半の怒涛のアクションは本作がホラーである事を忘れるレベルの物だ。「アベンジャーズ」に加入しても良いのでは無いか。
本格ホラー、サスペンス、スプラッタ、アクション。次はどんなサプライズで喜ばせてくれるのだろうか。楽しみである。
おもしろい!
この映画は面白いで良いと思います。
ジェームズワンは、スゴい。
ベタベタな照明、舞台装置などを恥ずかしげもなく
外連味たっぷりに使う。
それがどう見られても、俺ならちゃんと面白くしてやる
という、器のデカさがある。
初めのシーンをみていたところ
映画のワンシーンのメタ構造かと思った。
崖の古城、独白オープニング
スモーク、赤い照明、ハイカットー!ってなって
主人公が女優という設定なんだろうと思っていたら
そのままストーリーが展開して
現在、のテロップ もうすでに、置いていかれる。
とんでもないところにリアリティライン引いてきたな。
という、力技を受け入れたら
そこさえも拡張していく。そして面白い。
単純にすごいと感じた。
途中で、リアルを越えるたびに
この映画は1ミリも可愛くないパンズラビリンスなんだと
納得させ、満点で楽しむ事に決めたら
めちゃくちゃ楽しい。
スーパーアクションも流石。
良い映画でした。
色んな怖さが詰まった作品
マリグナント
なかなか楽しめました!
SFの風味から始まり、途中からホラーとミステリー要素を交えながら話が進んでいきました。
テンポも悪くなく最後まで飽きることなく見ることができる、見ごたえのある映画だと思います。
ガブリエルの俊敏な動きが面白いし、アクションもあるのですごく楽しめました。
廃病院がものすごくホグ●ーツ魔法学校でした。
主人公とその家族の関係性がとても良くて、見ているこっちまで胸が熱くなりました。
主人公のことを主人公の妹がとても慕っていて、妹に惚れた(?)警官は見る目があると思います。大切な人は守り抜くような女性なので、絶対に付き合って損はないと思います。でも本音は主人公と妹の信頼関係がとても良かったので、邪魔してほしくないです。
それに、よくある血の繋がった家族が最高みたいなものもなく、血が繋がっていなくても大切な家族という終わりかたがすごくよかったです。
活きの良いジャンル映画かと思ったら
活きの良いジャンル映画かと思ったら、バシバシ映画的問題意識が詰まった映画だった。観た時にはあーじっくり女性の生き方について考えたフェミニズムホラーなのかな?あれ、透明人間映画かな?、そうでもなく多重人格ものかな?、奇形?、さらには養子映画?、その全てについてYESと答える素晴らしいマシマシ的、フルコース的、足し算的、縦ノリ的映画でした。見所としては、アクションでテネットへのホラーからの回答とでもいうような素晴らしいコペルニクス的展開。ここで肉体を逆にするとんでもないハッタリからイマジナリーラインとはなんだ?という映画的問いかけを自らに課して、そこに力業で回答をだすのが素晴らしい。もしかしたら、これから映画批評とか、映画理論で題材として取り上げられるかもしれない。トリックを示す製作陣の字幕も良い。
タイトル負け
ジェームズ・ワンの最新作品「マリグナント 狂暴な悪夢」を見てきました。
正直、この手の作品が好きな私としては、毎回裏切られるのに懲りずに見に行くんだからおめでたい・・・・
で、本作品、ジェームズ・ワン監督のネタ切れの中の渾身の1作なのか、それとも、新たなシリーズ作りの為の1本なのか、それとも、B級感バリバリのホラー的要素の作品をわざと作ったのかわかりませんが、やはり、悪い予想は当たってしまったな・・・・
正直、昔のB級ホラー作品を見ているようで・・・・しかし、内容の方は凝っているというか、新たなシリーズを作りたい気持ちもバリバリに見えるんだけど・・・・
しかも、その内容に、親心やちょっとした感動を入れている・・・ちょっと・・・・私としては、中途半端かな・・・・
もう少し何とかならなかったのかな・・・・この手の作品は複雑にする必要はないと思うけどね・・・・
「ほろっと」させられる事もないとは思いますが・・・・
緊張感もなく・・・・単に座っているこちらがお尻が痛い思いするだけ・・・・
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