「魔法がなくても大事な家族の一員」ミラベルと魔法だらけの家 Ken@さんの映画レビュー(感想・評価)
魔法がなくても大事な家族の一員
ディズニー長編アニメーション映画60作目で、キャストやスタッフの気合いが伝わってくる作品となっていました。
今回は南米が舞台ということで、ラテン系の音楽やダンスが多いだけでなく、家族の物語が展開されているので、ピクサーのリメンバーミーと共通点が多い印象を受けました。
主人公であるミラベルは、マドリガル家で唯一魔法がもらえなかった上に、家族からなかなか認めてもらえず、自分も魔法が使えたらいいのにと悩む姿は、特別な才能がない私達を表しているようで、とても共感できる人物となっていました。
また、魔法が使える人達にも悩みを持っており、ルイーサは周りからのプレッシャーに追われ、イサベラは完璧な姿を演じることに疲れ、更におばあちゃんのアルマは亡くなったおじいちゃんのために魔法の蝋燭を守るのに必死だったことをミラベルは知ります。
最終的に意見のすれ違いで家が壊れてしまいますが、ミラベルがみんなで力を合わせれば元通りになると励まして和解する姿に感動せずにはいられませんでした。
本編では、ミラベルが魔法のギフトをもらえなかった理由について具体的に描かれていませんでした。私は、ブルーノの予言にあったように家から魔法が消える運命から逃れることはできず、そこで魔法が失った人達を励まして家族の絆を繋げる役割を持っているのではないかと解釈しました。ミラベルがいたからこそ、魔法を持っている人たちの悩みを解決することができ、家と魔法を取り戻すことができたように感じました。
ちなみに、私は劇場で日本語版、ディズニープラスで英語版を鑑賞しましたが、どちらとも歌やセリフの表現に細かい違いがあって面白かったです。
気になった方はそれぞれの違いを楽しんでみるのもよいと思います。