「実際んとこ、マジ謎なのが、アメリカンの《承認欲求》ってヤツなんだよね〜」メインストリーム sarugakuさんの映画レビュー(感想・評価)
実際んとこ、マジ謎なのが、アメリカンの《承認欲求》ってヤツなんだよね〜
ジャンルはSNS(動画配信)ものだけど、キュンキュンなラブ・ストーリー要素もあるね。
フランキー(主人公の女の子)だけど、ある日突然、ヤバくて謎めいた男(リンク)に出会っちゃって、どんどん彼に惹かれていくの。リンクは警官や警備員に取り押さえられるようなアナーキーな人なんだけど、なんか不思議な優しさがあって、マトモじゃないんだけど、妙に説得力ある発言もあって、フランキーはもうメロメロになっていくんだね!
物語の前半はフランキー視点でその過程がめっちゃていねいに描かれてて、これ絶対女流監督だなって思ったの。そしたら、なんとあのコッポラさんの孫娘でした!超びっくり!
冒頭でフランキーが「自分は、まだ小さな女の子で《承認》と《愛》が必要なのか?」とか「成長するために一歩踏み出す必要があるのか?」って自問するシーンがあって、そこがかわいいよね。売れない芸人が手品を披露するさえないバーで働いていて、孤独で変化のない日常生活送ってるんだけど。(そこの同僚が、彼女を静かに見守るジェイクって男で、つまり三角関係ですよ~)
リンクの才能を見抜いたフランキーは、ジェイクも含めた三人で成功と自己実現を目指して、YouTubeの世界に飛び込んじゃう。そして、リンクは瞬殺で人々の注目を集めちゃうの。彼はスマホを否定する自己矛盾な男だけど、頭の回転速くて、シニカルな切り返しもうまくて、おふざけディベートの達人だったんだよね!
しかし、彼は成功とともにキャラ変しちゃうの。SNSの偽善的なところや赤の他人からの承認を極端に嫌っていた男が、いつの間にか手段を選ばず、SNS上のインフルエンサーを演じ切っちゃってる。でも実は、物語はフランキー視点だから、彼女が勝手にそう思ってただけで、リンク自体は最初からそういう性格だったのかも?
本国の映画評では「SNS批判に鋭く食い込んではいない」って言われてるけど、得体の知れない男を好きになる少女の心を持つフランキーの恋愛過程のほうがマジで気になったし、そっちのほうが面白かった!
で、おじいちゃんのコッポラさんには、赤の他人からの承認欲求あったのかな?ということだけど、単純に撮りたいものを異常な執念で撮ってただけの気がするんだよね。