「基本乱闘シーンを魅力的に感じることってあんまりないんですけど、この...」北風アウトサイダー HYさんの映画レビュー(感想・評価)
基本乱闘シーンを魅力的に感じることってあんまりないんですけど、この...
基本乱闘シーンを魅力的に感じることってあんまりないんですけど、この作品の乱闘シーンはなぜだか好きでした。カメラワークとかが違うのかな?ど素人なので理由とかは分かりませんが笑
病院の屋上のヨンギとミョンヒのシーンも好きでした〜
お二人の間とか表情、目線とか?が上手なのか、これも分かりませんがセリフと雰囲気が好きでした笑
和希が食堂を出ていくシーンめっちゃ良かったです。
気まずさというか、お互いの感情の複雑な感じ?空気感みたいなものが伝わってきました。
正直最初は親しみづらいテーマだなと思っていたんですけど、
自分が全然知らない世界の事なのに、なぜかすごいリアリティーが感じられて、
そういうある種違和感みたいなものが2時間半通してずっとあって、
だけどそれがどんどんクセになっていきました。
在日が登場人物の大半の中、和希の立場は、この作品が人種について描く上で重要なんじゃないかと思いました。
在日の四兄妹や恋人との微妙な差異とか、壁みたいなものがだんだん大きくなっていく様子が、観る人それぞれに感じさせるものがあるんじゃないでしょうか。
観た人にどう感じさせるかとか、どう解釈させるかみたいなことって相当難しそうに見えるし、実際難しいと思うんですが、素人にも役者さんの演技次第で伝えたいメッセージが届くんだなと思いました。
逆に複雑さ、分かりづらさから色んな解釈が生まれたりするのかなとも思いました。
しかもカット同士、役者さん同士は切り離して考えることができなくて、繋がりも意識されてるんだろうなと考えたら、めっちゃ深いなぁと思いました。
この作品はハッピーエンドなのかバッドエンドなのかということについてお話ししてましたよね。
これは超個人的な意見なんですけど、僕は、ハッピーエンドかバッドエンドか、そういう2択で片付けられないんじゃないかな〜と思いました。
大切な人が死んでしまっても残された人達はそれをなんとか乗り越えて生きていくし、目まぐるしくて予測できないことばかりだけどそれを必死で消化して生きていき、そして新しい命が生まれたり、親から子へ孫へと繋がっていく、というのが現実であって、映画の作品としては終わりだけど、あくまで「ずっと続いていくというリアル」を描いているラストなんじゃないかと。
だからハッピーエンドかバッドエンドかどちらなのかというのであれば、どちらでもない、というかそれはどうだっていいんじゃないかと思いました。
最後まで一貫して感じられたリアリティーに夢中で、150分もあったとは思えないくらいあっという間でした。