「夢の舞台は自分を信じて努力した先にある」SING シング ネクストステージ @花/王様のねこさんの映画レビュー(感想・評価)
夢の舞台は自分を信じて努力した先にある
夢を諦めずに劇場を立て直したコアラのバスタームーン。
次なる目標はエンタメの聖地でショーを開催することと、分かりやすいストーリーです。
挿入歌では沢山の名曲が流れるので、思わず座席で縦ノリや口づさんでしまう方もいました。
久しぶりに土曜日の昼間に鑑賞したので、小さなお子様を連れた方もいらっしゃいましたが、次々に変わる舞台演出と名曲のオンパレードに夢中で画面を見つめるお子様がほとんどでした。
日本語吹き替え版でも、物語の肝となる歌唱シーンで各キャストが本領発揮。
今作ではB'zの稲葉さんが伝説のロック歌手、クレイの声優に初挑戦しています。
ザラっとした低音で渋い話し声と歌った時のハイトーンボイスのギャップがすごい良かったです。
自分の愛した音楽の中に、好きだった人の思いを見つけて再びステージに向かう演出では涙腺が決壊しました。
まさか、シングで泣かされるとは。
その他にも魅力的なキャラクター達は健在です。
私の一押しは前作から引き続き、ゴリラのジョニーです。
普段なら俳優さんの声優器用に猛反対しているのですが、歌唱が肝となるシングで歌手を起用したのは素晴らしい采配だと思います。
特にジョニーの声優をしているスキマスイッチの大橋卓弥さんの優しい声質はジョニーの歌わせたらすごいけど、性格は優しいんだぞって言うキャラクター性と相性抜群!
歌唱演出も素晴らしい今作ですが、ファミレスでジョニーが歌い出すシーンが一等好きです。
ミーナ役のMISIAさんも奥手で可愛らしい性格と、歌ったら背後にゴスペル背負ってるんじゃないかと思う声量のギャップが良かったです。
アッシュの長澤まさみさんも台詞と歌唱のバランスが良く、あまり喋りすぎないヤマアラシの天邪鬼だけどねは優しいのよ!ってキャラクターと合っていました。
バスタームーンの内村光良さんも何というか忙しない、畳み掛ける様な早口やふと立ち止まって冷静になった時の声の抑揚が出て前作よりもキャラクターとして安心して見ることができました。
斉藤さんも板についていました。
坂本真綾さんや大塚明夫さん、山寺宏一さんなど声優陣も豪華です。
物語の進行に関わるキャラクターを声優さんが務めているので、テンポ良い会話劇で間伸びしません。
会話と挿入歌のバランスが絶妙で、小さなお子様から歌を楽しみたい大人層まで満足できる作品に仕上がっていると思います。
茨城県南地域では日本語吹き替え版しか上映されていないのが残念です。
字幕版も観たかった。
英語版のキャストもとても豪華なので、レイトショー枠で字幕版も上映して欲しいです。
ともあれ、三連休に家族を連れて映画を楽しむのにはうってつけの娯楽映画です。
誰も傷つかない。
下品な言葉が出ない。
歌が良い。
デートやお子様と一緒でも良い作品だと思います。
観た後に楽しかったねって言える続編は希少です。
是非、スクリーンでご覧下さい。