流浪の月のレビュー・感想・評価
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傷ついた少女を守ろうとして“誘拐犯”になってしまった青年と、彼の人...
傷ついた少女を守ろうとして“誘拐犯”になってしまった青年と、彼の人生を狂わせた“被害少女”が再会し、孤独と罪責感がぶつかり合う…。これだけでも一級品のシナリオである。そして今の恋人との衝突や再犯を疑われる不遇など、拍手を贈りたくなるような展開である。
さらに、である。青年の心の傷が明かされ、それを受け入れた少女との未来まで用意されているという奥深さに脱帽であった。松坂桃李の迫力には圧倒された。
一方で、時間軸が前後に飛ぶところはもう少し丁寧にやってほしかった。(心情描写を優先したことは賛成なのだが)
広瀬すずは魅力的だが
なんだ、この話?
身体障害者への差別が前提か?
罪を償いおえた者の更生を阻む、社会的偏見?
ロリータ・コンプレックスを抱えるものたちも、ある意味LGBTQと同様の苦しみを待つのかと一瞬考えた。けれど、幼い更紗が同意を持って受け入れれば問題がないかなように思わせないか?いやいや。
それは違うだろう。未成年の性的同意は意味がない。
というわけで、相当に価値の混乱、乱脈を観るものに強いる作品であるとしか言い表せない。
川に映る月のようにどこまで行っても手に届かない
大人の女を愛せない文と更紗の報われない関係。なんだか他人事でないように感じる。ロリータコンプレックスや他者への依存の問題をあからさまに取り上げているようで、それに限らない人生の本質を描いてるように思った。とても引き込まれる演技と演出が良かったです。
正直多様性やら、ロリコンの犯罪性などには深い知見を持たないのでどうでもいいというか興味ないが、自分の存在を乗せたどうしようもない生き方、そんな人々がすれ違いざまに織りなす軋轢や悲哀、また共感の様は、個々にはいたたまれないものだとしても、総体としての人間模様としては美しいと思った。
松坂桃李がすごい、いつも通りだけどすごい
35歳の松坂桃李が ちゃんと10代の少年に見える。
というかそれ以外の何者でもない 文(ふみ)。
白鳥玉季の女優魂は見事。広瀬すずと渡り合えている。
更紗は大人になっているけれど僕はハズレだからいつまでも大人になれない、と言う ふみ。
性線機能不全 なのだろう。
それって あの 宮崎勤も です。 たぶん。
この映画の文と彼をいっしょくたんに語るのは全く間違ってるし もちろん 人間は個々であって 同じなわけはない。
ロリコン
この言葉は生きる苦しみである と言う ふみ。
それが 幼女の裸体への興味では ない (とまで言い切ってないけれど)取り敢えず 少女たちに 何一つ無理強いもしないしもちろん性接触しない。
それが この映画の最大の良心。
誰が、「誰かを酷く傷つけている」のか。それは犯罪の名で判断出来ない。
内田也哉子の声とシルエットが怖い。
横浜流星の狂気が怖い。
ちょっと見のネット記事で判断して暴言をリツイートするのが怖い。
だが 一番の恐怖は本物の 性的暴行を行うロリコンの存在であるのは間違いない。
見なきゃいいのに見てしまう作品
李監督の作品2本目なり。
怖い物見たさで鑑賞したが、精神的にはあまりかな。
長い作品だけど、最後まで目が離せないのは、ゆったり流れる進み具合が何か嫌な事を見てしまうのを和らげてくれるのと、俳優の演技のよさの賜物だと思う。
その演出が李監督によってもたらされてるのだろうけど。
辛さを乗り越える強さ
私もポーの詩のような子供だった
漫画やアニメを見たりはしていたけどどこかいつも冷めていた
好きだったものはいつも皆んなとズレていた
感情を表に出している時はいつも装っていたのだ
しかしそんな私でも強く思ったことがある
あの傲慢で横柄な兄にだけは我慢がならなかった
と言っても逆らえばコテンパンにされてしまうので我慢するしかなかったのだ
今それが心の傷になっているかというとたぶん何とも思ってない、今では仲良く兄と話せるし蟠りはない
だから心の病のキッカケは体験しているけど元来深く考えない忘れっぽい性格なので悩み苦しむといったことは全くないのだ
座右の銘を付けるなら「寝たら忘れる!」になる
この作品の人達は皆悩んでいる
まるで人は悩むものなのだと言わんばかりに悩み人が多い
そんな中でホッとできる場面がある
アンティークのオヤジさんとの会話だ
バカラのグラスの時のこと
ほんの少しのお父さんとの思い出がちらり
「物も人も一緒だよ、出会って別れてまた出会う」
とオヤジさんはいうのだ
まったくだ、リアルでもネットでも物でも人でも映画でも何でも出会いがある
もしかしたら毎日出会っているのに自分が気がついた時だけ特別な出会いだ〜などと思うのかもしれないけどそれはそれで良いと思う
この作品との出会いにも感謝します。
少女期の白鳥玉季ちゃんの代表作
今後も彼女がたくさんの素晴らしい作品に携わることを見据えて上記のタイトルです。
広瀬すず・松坂桃李・横浜流星・多部未華子という、
もはやダブルどころかカルテット主演ともいえる布陣の中にありながら、
ひと際輝いた魅力と存在感を放っていた玉季ちゃん。
「文くん」と「更紗」のままごとのような暮らしにおける安堵や喜び、
そして時折覗かせる不安や陰。
これらの複雑な感情を巧みに表現している。緩急がしっかりありつつも過剰にはならない。
この年齢にして抑制というものを心得ているのもが凄い。
それと並行して、「陽」の演技の時の彼女の可愛らしさよ!
お風呂ではしゃいだり、美味しそうにピザをほおばる姿は実にチャーミング。
普段の彼女の役柄を考えると貴重な姿ではないか。
「文くん」と「更紗」の暮らしがいかに尊いものであったかが
観る者にしっかり伝わるのは松坂桃李はもちろん、
彼女の演技があってこそであると思う。
その他のことに言及すれば、音楽と映像の融合が素晴らしい。
音楽担当の原摩利彦は「ロストケア」も担当していたが、
どちらも繊細なピアノの響きを基調とした音楽で、
静かに、しかししっかりと伝えたいものがある映画によく合っている。
ただちょっとメインテーマを使用するシーンが多すぎたかな。
多分、音楽が素晴らしすぎて監督もたくさん使いたくなっちゃたのだろう。
メイン4人の演技は皆予想通り素晴らしかったです。
他の感想にも多いですが、横浜流星のクソ男役が新境地。
あと、多部ちゃんのセクシャルなシーンがあるとなんかドキってしてしまう。
「もう彼女は大人なんだ」と知らしめられる感じ。
惜しいのはちょっと細かいところのリアリティ―や詰めが足りないかな。
マスコミ関連・アンティーク店についてなど。
あと、加害者と被害者の特異な関係性という点においては
「さよなら渓谷」を思い出しました。
描写の仕方も雰囲気が似てる。
原作は李相日監督と縁が深い吉田修一。映画にもなっています(大森立嗣監督)
あの感触をずっと頼りに生きてきた
原作を読んで、もの凄く感銘受け、コレは重くて壮大なストーリーと感じた。
150分とはいえ、やはり映画には拾いきれない部分もあったが、全体の雰囲気は感じとれた氣がする。
ただ、暗い部分だけでは無かった印象だったので、映画は暗部を濃く煮詰らせた様に感じた。
マスメディアや口コミにはない、当人達しか知らない世界が闇に押し込まれてる。そんな隠された真実が今までどれほどあったのだろうか?……と、考えさせられる作品。
引き込まれる演技
静かに進むのに引き込まれました
みんな過去にいろいろ抱えながら頑張ってる感じがよかった
本当に変な人も多いので、
未成年の保護はリスクが高い!
どれだけ悪意がなくても心の支えだったとしても
犯罪には変わりない、という
シビアな目でも見てしまいますね
やっと観た
原作を読んで感動し大好きな本になった。映画化されると知り喜んで公開日を待っていたが、映画館へ行くことはありませんでした。いざ行こうと思うと色々な事を思ってしまっていた。結局2年以上も過ぎてようやく観た。観終わって監督が原作を良く読んでいると思えて嬉しかった。とても難しいテーマを良く表せていたと思った。更紗が公園で1人ハンバーガーを頬張っている処を文に見つかるシーンで泣けてしまった。更紗が更紗に戻った時間だと思ったからだ。その他、文や亮の過去もちゃんと伝わる様に描かれていたと思う。この作品は当事者以外に真実は分からない現実を知らされる。そして当事者等も話しても理解されるはずもない、と何も語ろうとしない事が苦しい。世の中多数派の言動が正論な訳では事を突きつけられる。
ムナクソ映画なのか
いきなり結論ですけどムナクソ映画じゃなくてほんと良かった。
悪人といい、怒りといい結構なムナクソシーンがありましたのでどきどきしながら見ました。
今回はムナクソを予感させるシーンはいくつもありましたがどのシーンもムナクソではない展開になっていてほっとしました。
ムナクソ映画は見る時のメンタル状況によってしんどい時がありますので。
結果的にほっとしたわけなんですけど、どんでん返しやムナクソを求める人も多いのではないかと思います。
そういう方からするとイマイチパンチ不足という印象を受けるのではないかと思いました。僕自身もある程度の痛みを覚悟で見たのですが、結局脅されはしたけれど無傷で生還したような気分です。
そういう楽しみ方をする映画でよかったのでしょうか。そんなんだと大衆に向けたなんだか安っぽい印象になってしまいます。
無駄なシーンは無いし、飽きさせるような間延びした感じもない、プロフェッショナルな作りを感じました。横浜流星や多部未華子の演技も良かったし、広瀬すずの体当たり感も良かった。
なのになんだ、この感覚は。僕はムナクソを期待していたのか!?
更紗は文の家で2か月間を過ごした。 その間、更紗は行方不明の女児として、 全国に実名報道されていた。 ある日公園にいた2人を警察が取り囲んだ。 文は誘拐犯として逮捕されてしまう。
動画配信で映画「流浪の月」を見た。
2022年製作/150分/G/日本
配給:ギャガ
劇場公開日:2022年5月13日
広瀬すず
松坂桃李
横浜流星
多部未華子
趣里
三浦貴大
白鳥玉季
増田光桜
内田也哉子
柄本明
小学5年生の更紗(白鳥玉季、広瀬すず)は、母方の伯母の家に引き取られた。
更紗は従兄から性的虐待を受けていた。
家に帰りたくない更紗は学校が終わると公園で過ごしていた。
大雨が降り、それでも公園から動こうとしない更紗を見て、
大学生の文(松坂桃李)は傘を差し出す。
「うちに来る?」
「行きたい」
更紗は文の家で2か月間を過ごした。
その間、更紗は行方不明の女児として、
全国に実名報道されていた。
ある日公園にいた2人を警察が取り囲んだ。
文は誘拐犯として逮捕されてしまう。
その後、更紗は「傷物にされた可哀想な女の子」、
文は「ロリコンで凶悪な誘拐犯」というレッテルを貼られ続ける。
実際には犯罪的な行為は何もなかった。
文はただ更紗を保護していただけだった。
そして「事件」から15年過ぎ24歳になったある日、
更紗は偶然、文と再会する。
更紗は文と一緒に居たいと思う。
更紗の彼氏(横浜流星)は文を犯罪者と決めつけ、
文に様々ないやがらせをした。
150分の映画だが、110分を見終わっても
この映画がどう着地するのか予想がつかなかった。
何も解決しないまま余韻を残して終劇となるが、
いい映画だと思った。
横浜流星がすごく嫌な男をしっかりと演じた。
内田也哉子が樹木希林さんにそっくりになっていて
ちょっと驚いた。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
人と人のつながりの本質に迫る作品
いつからこの世界は婚前交渉が当たり前になったのだろう。
あゆみ(多部未華子)と亮(横浜流星)にとっては悲劇。
文のお母さん(樹木希林の娘)にとっても悲劇。
更紗(広瀬すず)と文(松阪桃李)は恋愛なのか運命共同体なのか、兎にも角にもお互いに唯一無二の存在。
美しい映像とBGMで、切ない男女のプラトニック・ラブを描いている。
広瀬すずさんの濡れ場(濡れない場)以上に、松阪桃李さんがモザイク無しで小さいおてぃんぽを晒すシーンは衝撃的。
俳優陣の演技と映像美の見応え
心に傷を負った役を俳優陣が熱演
広瀬すずってこんなに演技できるんですね。。。
松坂桃李は相変わらずの演技。淡々とアセクシャルを演じる。映画の中で、世間ではロリコン呼ばわりだが、そうなの?と言う違和感を感じるくらいに演じきっている
そして横浜流星のクズ彼氏ぶりが本当にお見事。あんなにイケメンでも腹立つくらいのくずっぷりでした。
映像も音楽も素敵で、世間から排除され差別される人たちの物語を、意外と淡々と描いており、本当に切ない。
子供がそうしたいと言っても親に断らずに家にかくまったら誘拐。。。そして少年院送り。。。。。人生狂うよね。
文は本当に心から優しい男なんだろう。
小陰茎症という病により、母親にも見捨てられたと感じ、疾患のせいか母親に愛されないトラウマからか、アセクシャルになったのか。。。??(本当になるのかは知らないです)
意味ありげで印象的なシーンを散りばめ、回収していく手法も私は好きです。
最後に、鼻血出てても可愛いすずちゃん、なに本当!
そして本作でも桃李くんは脱ぎます。
もはや脱ぎ芸。。。
期待はずれ
評価が良かったので、みたけど、小さい頃のトラウマだけじゃなく、色々みんな足りない?
今回見て、やはり広瀬すずがあまり好きじゃないことを再確認。広瀬アリスはすきなんだけどなー
横浜流星、新たな役にチャレンジした感ありましたね。
全515件中、21~40件目を表示