「ハードル上げすぎた…?」劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM 後編 僕は君を愛してる idさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ハードル上げすぎた…?

2022年7月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

難しい

萌える

遂に念願の後編公開。前編と同様、タイトルの「Re:cycle」通りアニメ全編を新たに再構成+新規映像・楽曲等の追加要素を加えた総集編形式での劇場版。
更に今回は新主題歌のOP映像も追加され、しょっぱなから涙腺崩壊しつつ、前編に比べシリアスシーン多めの構成にハンカチが手放せない鑑賞でした。また今回は敢えてアニメ復習はせずうろ覚え状態で行くことで半新鮮?的な気持ちで観ることが出来、良かったと思いました。

…ですが結論として前半を観てからの上がりに上がった期待値を後半に持って行きすぎたかもしれない感はありました。
まず前提としてこの劇場作品が総集編であることは理解しつつ、「Re:cycle」した後の我らが幾原監督の思いもよらない新たな展開を個人的には後編に大いに期待していました。ですがほぼ前編と変わらない構成、そして結末も新たなエンディングがあるわけではなくアニメ当時よりは爽やかさと希望を感じさせる終わり方という大きく上がった期待値を超えるまでには行かないエンドでした。特に終盤は名言の勢いで押し通そう感が強いなと若干感じてしまいました。

…と個人的ハードル上げすぎ点はありますが作品自体は正に今の世の中を予見したかのようなハイクオリティさで改めて幾原監督は凄いと実感し、10年経った今観ることであの時とは違う解釈が出来ること、何よりまた輪るピングドラムという愛を映画館という大スクリーンで観ることが出来て良かったです。企画がこれで終わってしまうのか気になるところですがひとまず公開おめでとう・ありがとうございました。

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