ハロウィン KILLSのレビュー・感想・評価
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【変わるホラー・シーン】
最近「キャンディマン」を観て思ったことでもあるのだけど、ホラー映画も変わろうしている…というか、変わらなくてはならない時期に来ているのかもしれない。
昔の恐怖とか切迫感が中心の作品とは違ってきてる感じだ。
ステレオタイプの登場人物は、一見、変わってないように思えるが、実は、こういうのは殺られて当たり前という感じが強くて出ている。
復讐心に駆られて、銃やライフル、ナイフなど携帯するが、警察やほかの人たちに連絡したりするのは二の次で、複数人でいても、結局単独行動がメインだったりする。
思考や戦術も衝動的で単純だ。
そして、不思議なほど迷信がかっているし、暴徒化したり。
ここまで書くと、ん?と考えてしまう。
何か似ている。
基本的には、アメリカ社会を彷彿とさせるが、ネット社会にも共通するところはあるように思える。
何度も何度も繰り返し起こるところも、反省などない僕たちの世界そっくりだ。
あなたの後ろにも、マイケル・マイヤーズはきっといるのだ。
殺戮、暴力、そして狂気
最高のハッピーハロウィン再び!
過去の名作のリブートや続編が数多く出されている昨今、そのほとんどが「これは改めて作られる必要があったのか」とか「無理して続きをやる必要があったのか」と思わせるものばかりだが、ごくごくまれに作られて正解だったものに出会う事もある。
2018年版の「ハロウィン」はその一本であり、78年のオリジナル版を最も大切にした正統派の続編であった。
しかしその後2018年版は3部作としての製作が発表され今作はその2作目になる。
前作はとてもキッチリ終わっていたので、続編製作には驚いたが果たして「作られるべき続編」であったのか、その答えは開始30分くらいで「大正解」だったと確信する。
今回も監督をはじめ、作品全体にオリジナル版へのリスペクトやオマージュが満ち溢れておりストーリーや世界観、キャラクターの深掘りの仕方が実に見事だった。
古くからのファンにはたまらないファンサービスも随所にあり、特に過去の回想シーンはオリジナル版の未公開シーンかと思わせるほどのクオリティに驚かされる。
テンポ良くマイケルの惨殺シーンが展開されマイケルの凶暴さがわかりやすく表現されているあたりは新しいファンにも「ハロウィン」シリーズの魅力をアピールできているのではと思った。
また本当に恐ろしいのは殺人鬼マイケルマイヤーズだけなのだろうかという新しい発想はとても新鮮で、このシリーズをさらに進化させたものだとも感じた。
次回作「ハロウィンエンド」がある事からエンディングはややぼやかした感じではあったが演出がうまいのか、これはこれで粋な感じになっており、すんなりと三作目まで期待をつなげられる締めになっていたと思う。
日本では、まだまだオリジナル版がTSUTAYAに無かったり配信でも気軽に観れる環境が無かったりで「ハロウィン」シリーズがアメリカ程の盛り上がりが無いのがとても残念だが、2018年版と今作ならばオリジナル版の持つ「ハロウィン」シリーズの魅力を正統的に継承しているので、ここから新たなファン獲得も大いに期待できると思う。ファンとしてはこの「ハロウィン」シリーズがもっと日本でも人気が定着する事を願いたいものだ。
オリジナル版を愛してやまない自分としては再び最高の続編を楽しめ、同時に最高のハロウィンをむかえる事ができて幸せひとしおである。
窓から見ていたもの…その答えが恐ろしい
ついに来ましたハロウィンの新作
ホラーの怪人で誰が好き?と言われたら
やっぱマイケルマイヤーズでしょ!!と答えるくらいには好きなんですよ。といっても初代が好きなだけなんだけど
その初代の正当な続編が前作
ホラー映画としてはマイルドっていうかぶっちゃけぬるいレベルの描写でしたがローリーとマイケルの因縁をしっかり楽しめる作品でした
しかし本作はどうよ!?
前作のぬるさはどこへってくらいに過激に殺りまくる
ちょっと薄目でみちゃったよ(笑)
その過激な殺しっぷりに町の人が激怒
俺たちは恐怖に屈しないと団結していく様に思わず涙が溢れちゃったんだけどまさかあんな展開になるとは…
恐怖心と俺たちは正義って想いは拗らせると怖いですね
ラストも続きそうな感じでしたし次回作にも期待しますがくれぐれもマイケルは悪魔でしたとか悪霊でしたってのはやめてくださいね。マイケルマイヤーズは怪人でお願いします
概ね満足なんだけどマイケルって素顔は整ってるって設定じゃなかったでしたっけ前作の時も思いましたがもうちょい美中年に描いても欲しかった
(別にマスク脱がなくても良いので)
もはや災害
つまらない…
いやーつまんねー!!!
駄作駄作、超駄作。
100分も使って、アメリカ人がいかにアホかを描きたいだけの超駄作。
怖くもない、驚きもない、脈絡もない、ただ呆れて笑いが出るだけの無駄な100分でした。
こんななら犬と散歩に行けば良かった。
クラシック感出し過ぎ
恐怖心が作り出したモンスター
たくさん死にます
ミーハー全開ホラー
恐怖や不安、暴力によって人生にどのような影響をもたらすのかをブギーマンを通して描き出す!!
2018年版『ハロウィン』からスタートした新3部作の第2部にあたる今作のテーマは、前作が「因縁」とするなら「暴力」といったところだろうか……。
「ハロウィン」というシリーズは1978年に低予算で制作されたにも関わらず大ヒットとなったことで、その後『13日の金曜日』『エルム街の悪夢』『プロム・ナイト』『血のバレンタイン』などなどスラッシャー・ムービーをジャンルとして定着させる基盤となった作品である。
ところがオリジナル版から一貫して描いてきたことは、ブギーマンことマイケル・マイヤーズという存在を通して、単純に不死身の殺人鬼によるスラッシャーの側面を持たせつつ、ブギーマンの被害にあった者の遺族、生還した者、遭遇した者……といった、ブギーマンによるトラウマや概念によって、人生が狂わされてしまった者たちを描いてきたことだ。
実は主人公のジェイミー・リー・カーティスが演じるローリーは、2作目以降「ハロウィン」シリーズからしばらく離れていたこともあって、の人生におけるトラウマを真正面から描いたのは1998年の『ハロウィンH20』とその続編の2002年の『ハロウィン レザレクション』しかなかった。
一方でルーミス医師は、マイケルへの執着が凄く、一応マイケルキラー的な立ち位置にはいるものの、マイケルの行動原理に興味を持っている変態であり、別の意味でマイケルに人生を狂わされた人物ともいえる。
その他にも1作目でローリーがベビーシッターをしていたトミーも『ハロウィン4 ブギーマン復活』以降、ルーミスとセットでマイケルキラーとして登場することから、マイケルを倒すことが使命のように感じてしまっている。これは『チャイルド・プレイ』のアンディや『スクリーム』のシドニーにも通じる部分がある。
このように、今までもマイケルによって、人生が狂ってしまった人々を描いてきていたが、フランチャイズ化されていくにしたがって、そういった要素はネタ的なものとされ、どうしてもスラッシャー要素が強調されてきてしまったため、見え辛くなっていた。
ロブ・ゾンビによるリメイク2作もあったが、あの2作はマイケルという感情があるか不明な殺人鬼に対して、少し人間性を持たせてしまったという難点がなり、『マーダー・ライド・ショー』や『スリー・フロム・ヘル』などのように、徹底的なゴア描写など画的なおもしろさのある作品ではあるが、「ハロウィン」は、マイケルは感情があるか不明な不気味な存在でないとならない。
そこでデヴィッド・ゴードン・グリーンがマイケルを通して、人生が狂ってしまった人々を徹底的に焦点を当てたのが2018年からの「ハロウィン」新3部作だ。
1作目はローリーとマイケルとの因縁が描かれた。ローリーはマイケルの魔の手から逃げ延びた後、恐怖と不安に囚われ、いつしか「復讐したい」という意識が強くなったことで、それを感覚的に娘のカレンにも受け継がせてしまった。そして実際にマイケルが現れたことで、その不安は現実のものとなり、カレンも自分自身で閉じ込めていたはずの「暴力」のトリガーを引いてしまう。これは「暴力性」が親によって受け継がれる構造を描いているのだ。
カレンは自分の娘アリソンには、そういった概念は受け継がせたくないと思っていたがあまり、ローリーから引き離そうとしていたが、マイケルの登場によって、アリソンも関わらざる得なくなってしまう。
このように1作目はストロード家の「因縁」を中心的に描いていたのだ。
今作は1作目のラスト直後からはじまる。1作目の評でも書いた通り、包丁のアップで終わることからも、2作目は「暴力」の拡散もしくは、覚醒だということを予想していたが、正にその通りであった。
だからこそ今作のテーマは、やはり「暴力」だ。
マイケルによって人生が狂わされてしまったのは、何もローリーやルーミスだけではない。78年版の悲劇の舞台となったイリノイ州ハドンフィールドの人々も同じである。
78年版で娘アニーをマイケルに殺されたリー・ブラケット、ルーミス医師の助手的存在だったマリオン・チェンバース、トミーの近所に住んでいて遊びに来ていた際にマイケルに遭遇したリンジーをそれぞれ78年版と同じ俳優が演じる他、役者は違うものの、トミーと当時トミーをいじめていたロニーも再登場する。
さらには親から知ったり、都市伝説的に知っていたりという感覚的に伝わった世代も加わり、恐怖に立ち向かおうと一致団結する姿は、感動してしまいそうになるが、その「正義」が暴徒と化してしまう構造は、現実社会における911テロ以降のイスラムヘイトやトランプ前大統領の発言によって巻き起こったアジアンヘイトといった、恐怖や不安から人々を間違った正義に向かわせてしまうという構造そのものであって、決してフィクションと言っていられない、現実にアメリカで起きていることを描いているのだ。
ネタバレになってしまうからあまり言えないが、暴力に依存した結果、マイケルにとどめをさすよりも「復讐」を優先してしまった結果、散々なことになてしまう。これも間違った正義、行き過ぎた正義がもたらす結果という皮肉である。
こうなってくると、3作目のテーマは「浄化」ではないだろうか……。デヴィッド・ゴードン・グリーンが、どうこのシリーズに決着をつけるかが気になるところだ。
今作を観て、改めて感じたのは、例外的なものもあるが、シリーズにおいてマイケルは子供をあまり殺さないということ。
もちろん映画のレーティング的な裏事情があるのは間違いないが、それは6歳の知能のままだから、子供には手を出さないという考え方もできる一方で、ブギーマンの恐怖を後世に伝えるために、子供はあえて生かしているのだとしたら、『キャンディマン』的な意識を持っているのかもしれない。
6歳から精神病で隔離されていた割に車の運転はお手の物だったりするし、殺した後の演出の数々。そして恐怖拡散のために子供をあえて生かすという行為を考えると、マイケルはかなり頭がいいとも考えられる…….。
もはや伝統を感じる映画
#マイケル・マイヤーズ
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