春のレビュー・感想・評価
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今を彷徨う祖父と孫。折々の四季と互いの我儘に重さと希望が入り交じる...
今を彷徨う祖父と孫。折々の四季と互いの我儘に重さと希望が入り交じる。 尖りながらも大人になろうとする姿、過去を語りながら還る姿の対比は似て非なる。故に残酷。無垢だからこそ、その怖さもまた惹きつけられる。 正しくなれない中から見出す光。その眩しさに愛を感じて。
あみさん、可愛いね。
短編。「リッちゃん、健ちゃんの夏」と同時上映。 最近、佇まいだけで断然魅力的な女優が数人いて、その筆頭が古川琴音。予告での彼女は、意志の強そうな視線、汗のまとわりつく肌、じりじりした雰囲気、なにかを惹きつける空気で満たされていた。 正直、言ってみれば出オチ感はある。おそらく、ぼけ老人の介護に疲弊した孫が、思い詰まって・・・と想像したストーリーとは、てんでかけ離れたものだったからだ。身構えた分、物足りなさはあった。それでも映像はよかったし、古川琴音の表情は、目を離すことができない魅力があった。
二つの戦争
古川琴音目当てです。 どういう状況でおじいちゃんと2人暮らしなのか語られてないけど、関係は悪くないからおじいちゃん子な事は間違いない。 美しい印影の絵が男と女、グロテスクになっていく肉体と退行し無垢になっていく老人と若い女子のコントラストを際立たせる。多少の衝突はありつつも優しくつつみこむ感じは、理想も含め監督の実体験に基づく脚本なだけあって上手いことまとまっている。 爺ちゃんと予備校生、それぞれの戦争体験が時代を超えて2人の存在を際立たせる。 短編だがかなり充実感あり。
敬礼
祖父の家に居候する美大生の孫娘と、17歳で出征したことを自慢する祖父の話。 タイトルは春だけど、「春」「夏」「秋」「冬」と1年の移り変わりをみせていく。 監督の実体験に基づく話らしいけど、爺ちゃんは90代半ばぐらいの設定ですかね。 頑固なのかと思ったらちょっとお茶目な爺ちゃんと思っていたら、倒れて異変が現れて…。 面倒をみる為に住んだのか、住まわせて貰っていたらその状況になったのか。 恐らく後者なんだろうけれど、いざそうなった時は戸惑うよね。 そこに関しては多くを語るつくりではないけれど、若くして覚悟をしたのか悟ったのか、若しくはその時が来ることを予見していたのか、良い表情だった。
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