「ギャンブルものとしてはシンプルでそれは楽しかったけど命がけに説得力がない」嘘喰い ガゾーサさんの映画レビュー(感想・評価)
ギャンブルものとしてはシンプルでそれは楽しかったけど命がけに説得力がない
2022年劇場鑑賞48本目。舞台挨拶中継鑑賞済み。というのは先週舞台挨拶中継チケットを買ったのに寝坊してしまい、中継だけネタバレに怯えながら観たという経緯があります。
原作は未読なのでその比較から来る不満とかはないです。ギャンブルに勝利していくカラクリがちょっとシンプル過ぎだなと思いますが、自分はそこよりギャンブルにおける心理戦の方に興味があるのでシンプルなくらいが丁度いいまであります。
問題はこの作品、予告でも「嘘つきをついたら死」と書いてあるように何人か劇中で人の死が描かれるのですが、この人死ぬ必要ある?という場面がいくつかあったからです。冒頭から全く死ぬ必要のない民間人が死んだ段階で組織の器の小ささが浮き彫りになってしまいました。福本伸行氏の「カイジ」シリーズでも主人公カイジが命を賭ける場面が何度かありますが、いつの時も相手の強大な資金力に対抗するためであり、相手は命を賭けません。一見理不尽ですがそれで対等な関係なのです。持たざるものも持つものも命を賭けていたら片方に有利すぎるんですよね。その前提がおかしいので残念な仕上がりになってしまいました。
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