「嘘の定義」コレクティブ 国家の嘘 けつおさんの映画レビュー(感想・評価)
嘘の定義
上映中ただ、作話であって欲しいと願っていた。ため息しか出ない。現実だと認めたくない時間が流れてた。
国家の役割とは?政治家の仕事とは何かを問うことなんだが、そもそも「嘘」ってどういう意味かを考えたい。
辞書的には事実ではないこと。人を騙すために言う、事実とは異なる言葉らしい。
国民としては当然、政治家の国民に対する事実と異なることを嘘とおもっているが、政治家からすればそうではないようだ。政治家にとって、あるいは利益共有者にとっての事実てあるらしい。
この映画の国はルーマニアだが、おきていることは日本だ。
ここ最近の政府の対応と全く同じだ。嘘が正されずそのまま時が流れ、受け流され慣れさせられている。その嫌な習慣は悲しくも国民の、社会生活の場面でも現れてしまっている。
映画ではそんな現実に立ち向かう、立場の違う二人の姿を追って進んでいく。美しくも背筋が伸びる思いだった。
ラストはやはりため息しか出ない、なんとも言えない虚無感だった。
自分に置き換えて、次の機会は良い方向に向かうことを願うばかりだ。
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