「人間にしても、トランスフォーマーにしても、キャラクターを活かしきれていない」トランスフォーマー ビースト覚醒 tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)
人間にしても、トランスフォーマーにしても、キャラクターを活かしきれていない
主人公の男女のそれぞれが、事件に巻き込まれる様子を同時並行で描きつつ、1つの物語を立ち上げていく出だしは、なかなか快調である。
場所をペルーに移しての、古代遺跡での宝探しのような展開も、それなりに楽しめる。
ただ、「人」の描き込みが弱いせいか、境遇に恵まれていない主人公たちが、地球を救うために危険に身を投じるという英雄的な行動が、あまり心に響かない。
ビースト(マクシマルズ)が味方に加わった割には、やけにあっさりトランスワープ・キーを奪われてしまうし、クライマックスの乱戦も、「レディ・プレイヤー・ワン」や「エンドゲーム」のようで、やたらと既視感か強い。
オートボットだけでなく、ビーストやテラーコンにしても、せっかくこれだけのキャラクターを揃えたのであれば、それぞれの個性を活かしたタイマン勝負(一騎打ち)を見てみたかったとも思う。
バンブルビーやミラージュは生き返ったのに、エアレイザー(ハヤブサのビースト)がそうならないことにも釈然としないものがある。
時代設定が第一作よりも前で、ディセプティコンもメガトロンも登場しないまったく新しい物語になっているが、最後に出てくる組織がセクター7でないことには一番の違和感を覚えてしまった。
これは、第一作へと続く物語ではなく、これまでとは違う時間軸(ユニバース)の物語として、リブートしたということなのだろうか?
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