劇場公開日 2022年1月8日

「俳句のような映画でした。僕は好き。」春原さんのうた バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5俳句のような映画でした。僕は好き。

2022年1月19日
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鑑賞方法:映画館

素敵な作品でした。

この監督の作品は初めて。なんとまぁ、説明がない作品。いえ、言葉じゃなく人々の日常を切り取った映像で豊かに豊かに説明しております。そのモザイク具合が絶妙なんでしょうね。冗長だと思わないし。感じないし。不思議だなぁ。

具体的なエピソードを描くわけではないのです。「?」なカットは多数だし、はて?はて?と置いてけぼりにならないよう映像とセリフ、人物の表情のピースを寄せ集めながら鑑賞です。でも、それが心地良いのです。

いつのまにか集中してし(笑)めちゃくちゃ。あれ?僕、作品にドップリハマってる。

不思議なんだよなー、なんだろ?この感覚。ほんとに。最初は物悲しいんです。で、さっちゃんの髪の色みたいに次第に明るい感じになっていくんだよなー。

かなり計算された演出ではないでしょうか?素人ながら思います。唐突に登場する人物達がいい塩梅の伏線になってたり、人物浮き彫りにしたり。すごいなー。

それと演者さん達含めですが、演じてる感じしないんです。ドキュメントっぽい。見事なんだよな。だからこそ、その辺にある日常感あるし、故に淡々と積み重なる
ことで妙に現実的な、説得力が生まれてくるし。

原作が、短歌って、、、すごいな。この映像のリズム、無駄がない感じ俳句いや、短歌き?、、、みたいな映画だったかも?無駄を削ぎ落として情景や心情そのものを描く、、、みたいな。

とにかく説明がない作品ですから、考えながら思い巡らしながら鑑賞するのが苦手な方にはオススメできないかなー。娯楽作品って感じじゃないです。
短歌や俳句を読んで情景や心情に想いを馳せ、想像ことがお好きな方にはオススメかな?

僕は考察好きで妄想好きですから、どストライクでした。でも、もうちょい説明欲しかったかな?けど、優しくて温かい映画でした。

バリカタ