「猫はかすがい。」猫は逃げた はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
猫はかすがい。
W不倫中の町田広重と亜子夫妻。愛猫カンタの親権を巡って離婚の話し合いも停滞中。4人の男女と1匹の猫が織り成す物語。
W不倫と言えばドロドロの昼ドラパターンもありますが、こちらは揉めてるはずなのになんだかほのぼと見えてしまいます。カンタを口実に結局付かず離れずな2人の距離感。一方、広重をなんとしても手に入れたい真実子の作戦は予想の斜め上を行ってました。そこなん?ってなりました。終盤の4人での長回しによるやり取りは絶妙な空気の極みでジワジワ笑えてずっと面白かった。あの女同士の引くに引けない意地の張り合いはなんともリアルやった。
そしてなんといってもカンタことオセロの名演技が光ってます。まさに爪痕を残したでしょう。猫だけに。更にオズワルドの伊藤が哲学者みたいなこと言うのにめちゃめちゃ薄っぺらい映画監督にぴったりでした。
今泉力哉&城定秀夫監督コンビの今後の作品にも大注目していきます。
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