愛なのにのレビュー・感想・評価
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群を抜いて・・・‼️
この作品は紛れもなく今泉力哉監督の作品‼️もちろん監督は城定秀夫‼️二人が互いの脚本を交換して製作した作品‼️今泉監督の素晴らしい脚本に、城定監督の演出が加わって、リアルで独特な世界観を醸し出しています‼️ある古本屋に通う女子高生・岬はかねてから想いを寄せる店主・多田に求婚する‼️しかし多田は過去に好きだった女性・一花のことが忘れられない‼️一方、一花は結婚式の準備に追われている‼️一花の結婚相手の亮介はウェディングプランナーの美樹と浮気してる‼️亮介の浮気を知った一花は多田に連絡を取る・・・‼️まず主人公の多田が古本屋の店主という設定からして今泉監督らしい‼️岬も多田の気を引くため万引きしたり、追いかけて疲れた多田に水を渡したり、毎日ラブレターを多田に渡したり、好きになったら周りが見えない現在の女子高生心理を完璧に体現していて絶妙‼️演じる河愛優実ちゃんもチョー可愛い‼️一花は結婚式の準備を手伝ってくれない亮介に腹を立て、あげくに亮介の浮気を知って茫然自失、腹いせに多田と関係を持ってしまう‼️ところが、多田と関係を持ったことで性の歓びに目覚め、亮介がセックスが下手なのでは?との疑惑を持つ‼️一花が神父様に告白するシーンは必見‼️チョー面白い‼️一方、亮介は美樹に別れを告げるも、何の未練も見せてくれない美樹を問い詰めて告げられるセリフ「亮介さんて下手ですよね、群を抜いて・・・」‼️タバコを吸ってクールに別れを告げる亮介が美樹に切り変えされ、戸惑い、ショックを受ける‼️哀しくもオカシイ、てゆーか大爆笑‼️再度多田と関係を持ち、疑惑が確信に変わった一花は多田に「たまに会って、たまにしたい」と告げるも、結局亮介と結婚‼️多田は岬の両親から「気持ち悪いんですよ」と詰られ、父親を殴り留置所で一晩を過ごす‼️このシーンでの多田の名セリフ「愛を否定するな!!」‼️カッコいいぞ、瀬戸康史‼️次の日の朝、公園では、なかなか逆上がりが出来なかった少年が父親の熱血指導で出来るようになり、その様子を古本屋の常連のおじいちゃんが笑顔で眺めている‼️ステキな光景‼️性の歓びに目覚めた一花は、セックスが超下手な亮介と結婚‼️うまくいくのかな⁉️そして両親のことがあっても変わらず多田の店を訪れる岬のセリフ「両親の事なんて関係あります?私たちに」‼️仲良く一花の結婚式の引き出物の茶碗を分け合ったりする二人‼️なんと微笑ましい‼️うまくいきそうだな、この二人は‼️それぞれにこれも人生と言うことでしょう‼️今泉監督の描く人間模様にミョーに共感させられる至福の2時間‼️また脚本・今泉、監督・城定で是非やって欲しい‼️
最後に:一花が映画「卒業」について語る「母さんと娘に二股をかける、ドロドロの話。全然わかんない!!」というセリフがあります‼️まず「卒業」はそんな映画ではないと思います‼️真剣に愛した女性の母親の不倫相手が、たまたま自分だった主人公の、苦悩とそれを乗り越える様を描いた成長物語‼️客観的に観たら共感できない物語かもしれませんが、主観的に観た私は大いに共感‼️多分今泉監督は「卒業」という映画が大好きなんだと思う‼️この映画.comのレビューでも共感できないというレビューが多々ありますが、そういう世評を踏まえて、この作品で一花に語らせてるんだと思う‼️いくら共感できないと思っていても、いざ自分が当事者になってしまったらどういう行動を取ってしまうのか⁉️相手への裏切りで歓びを見出してしまった一花の変化、いざ自分が当事者になった時の自らの行動、心境の変化を映画「卒業」に結びつけて、今作の中で語らせているような気がしてなりません‼️一花のこの映画での行動も客観的に観たら全然共感出来ないと言う人が多いのかもしれませんから‼️
なんかいい感じだった
今泉監督の脚本というのが頷ける、クスッと笑える会話やもどかしさと切なさの混ざるストーリーだった。
普通の真面目な高校生の女の子が、30の男になぜあそこまで好きになったのかはわからなかったけれど、この子のまっすぐな気持ちがとても心地よかった。
大人の事情は色々あるけれど、昔の恋愛をこじらせてしまったこの30男が、前に進み出せたのは,間違いなく彼女のまっすぐなプロポーズだった。
残念だったのは、怒鳴り込んできた彼女の両親。あまり品がなくて、あの子の両親には見えなかった。
これも愛? あれも愛?
『愛なのに』という題にこめられたもの。
愛のあるべき姿なんてあるの?が出発点。
『アルプススタンドのはしの方』の城定秀夫がメガホンを取り、『愛がなんだ』の今泉力哉が筆を取る。
その絶妙なコラボが、これも愛?、あれも愛?の世界を描いている。
古本屋の店主の多田とそこに出入りする女子高生岬。多田と元カノの一花。
一花と婚約者の亮介。亮介とウエディングプランナーの美樹。
これも愛?あれも愛?の登場人物。
手紙のやり取りだけで多田にプロポーズする岬。
亮介より気持ちいからと多田と夜を共にする一花。
相性じゃなくて下手なだけと、亮介を一蹴する美樹。
身体の相性か心の相性か?身体と心の間で揺れ動く愛の姿に目が離せない。
世の中のこれが愛だ、という定義を、次から次へと一蹴していく爽快感と躍動感。
でも、一蹴の先に見える男女の本音が、まぎれもない真実だったりする。
肉にしたがって歩まず、御霊にしたがって歩みなさい、と一花にのたもう牧師。
御霊とは神の意志らしいが、神の意志はどこへやらの正体不明の愛に苦笑い。
大人の愛と若者の愛。
いろんな愛が、うまく結びつかない。愛してる人にふられた古本屋の若き主人、
彼を愛する女子高生、その彼女に恋する男子、婚約中のカップル。
その精神的な愛の行方を邪魔してるのは、「セックス」だったりする。
「セックス」とは愛情表現でもありますが、この作品で描かれているのは、
愛のないただの欲望、淫らなもの、そしてリベンジ。
「セックス」を純粋な愛の「敵」のように描きながらも、下手だとダメだと表現
してるのがおもしろい。婚約者に内緒で浮気してるイケメンの
エリートサラリーマンが、セックスが下手ですねと言われて
唖然とするシーンが痛快ですね。精神的な愛と肉体的な愛、
その二つを対比させながら、ユーモラスに展開するラブストーリー。
「猫は逃げた」と同じく、今泉力哉さんと城定秀夫さんの
コラボレーション企画「L/R15」の1本だそうですが、こちらの方は
R15の意味が明確な作品ですね。
浮気してるイケメンサラリーマンを演じたのが中島歩さん。セリフを
棒読みっぽく演じるのが彼の持ち味だと思うのですが、この役にピッタリですね。
古本屋の店主、多田浩司(瀬戸康史)は目立たず静かに暮らしていた。 ある日、女子高生(河合優実)が本を万引きした。 追いかけた。
動画配信で映画「愛なのに」を見た。
劇場公開日:2022年2月25日
2022年製作/107分/R15+/日本
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
瀬戸康史
さとうほなみ
河合優実
向里祐香
中島歩
オセロ(ネコ)
評判がいい作品なので見ようと思った。
予備知識なしで見る。
知っているのは瀬戸康史主演ということのみ。
瀬戸康史といえば山本美月の夫だが、
その出演作品を見たのは新垣結衣主演の「 ミックス。」
(劇場公開日2017年)だけ。
古本屋の店主、多田浩司(瀬戸康史)は目立たず静かに暮らしていた。
ある日、女子高生(河合優実)が本を万引きした。
追いかけた。
本が欲しかったわけではなく、
自分を知って欲しかったらしい。
なぜなのか?
ずっと多田のことが好きだった。
「結婚して欲しい」と告白された。
普通は結婚する前に「交際」からだろうと思うのだが。
多田には他に好きな人、一花(さとうほなみ)がいた。
なので、多田は結婚はできないと断った。
また、その女子高生に片思いする男子高校生がいた。
多田は嫉妬する男子高校生に殴られた。
鼻血を出したが反撃することはなかった。
多田は同級生から一花が結婚すると知らされる。
動揺する多田だが何かできるわけではない。
しかし、ある理由で一花から多田に連絡が入る。
片思いの3組のカップル。
不倫する2組のカップル。
劇中で何度も描写される不倫現場。
そう言う理由でこの映画は「R15+指定」になっている。
先の読めない展開で最後まで面白く見ることができた。
瀬戸康史の抑えた演技も好感が持てた。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
これも又、イイ時間が流れている。
冒頭、アクション差でないにも関わらず5分程で事が起こりストーリーに捕まれる。
古本屋さんが持つ、独特の空気感を軸にいく本かのストーリーが展開、ラストに集約される、その持って行き方が絶妙❗
登場人物それぞれとの思いの距離感がぶれる事無く、描かれラストの迎え方が・・・・素敵だ。
愛なのに
結婚間近の夫に浮気され自棄になった女
その女に利用されていると知りつつも断ち切れぬ男
その男に躱されつつも愛を伝え続ける女子高生…
ジメジメドロドロしてそうですが、どこかホンワカとしていて、清々しさすら感じられる不思議な映画でした。
煮え切らない男と、変わり者の女子高生。愛に翻弄される中、不器用な彼らの真っ直ぐさが、いつの間にか光って見えました。
女子高生に手紙をしたためる30歳の男
その男に「気持ち悪いんですけど」を連呼する女子高生の母親
確かにそこだけ見れば気持ち悪いし、親であれば尚更。だけど…
これまでの長いやり取りの中で、彼女の気持ちを大切にしてきた男が発する「愛を否定するな」
あの親には男の誠実さどころか、娘の気持ちすら伝わらないんだろうな。
映画の感想とはズレてしまいますが、あの親みたいに、物事の一部分だけを切り取って見て決めつけてしまわないように気を付けようと思いました。
大人の愛を描くからといって…
濃厚なベット・シーンは必須でしょうか。
婚約者が他の異性と関係を持ったからといって、自分も手近な異性と関係を持って意趣返しをするに及んでは、幼稚さにも程があるのでは…。
(すぐさま後悔して神父の前で告解するに及んでは、何をかいわんや)
その挙げ句に「上手だ」だの「下手だ」だのとか…。
ただ、ベット・シーンのあと、女性が下着を着け直すシーンまで、ちゃんと丁寧に映し取っているのは、さすがピンク映画出身の城定監督らしさなのかなぁ…と、妙なところには感心しはしましたが。
愛=ベット・シーンみたいな大の大人たちとは対照的に、たとえ親御さんからねじ込まれたとしても、大人に対する子供(高校生)の無邪気な恋愛感情を上手に受け流す、古書店店主の対応が、むしろ本当の大人ぶりかなぁと思えたのは、果たして評論子だけだったでしょうか。
汝、姦淫するなかれ
初鑑賞
監督と脚本は『アルプススタンドのはしの方』『女子高生に殺されたい』の城定秀夫
脚本は他に『愛がなんだ』『mellow』『街の上で』の今泉力哉
R15
古本屋を営む30歳独身男性の多田にいきなりプロポーズする16歳女子高生
多田には過去に告ったが断られそれでも諦めきれない一花という女性がいた
一花は婚約中だが婚約相手の亮介はウェディングプランナーの美樹と浮気をしていた
一花は亮介か浮気していることに気づき問い詰めた
一花は亮介と同じことをするため多田に頼み込みラブホでSEXをする
さとうほなみと向里祐香のヌードあり
必然性あり
僕は俳優が裸という衣装を着ることにネガティブな感情は全くない
自分はフェミニストでもないし保守的な人間じゃない
終戦直後とかならともかくヌードなんて珍しい時代じゃなくスマホでいくらでも観れるんからなにがなんでもって感じじゃないけど
願わくば2人がもうちょっと知名度があればなと
『猫が逃げた』に登場したカンタを演じたオセロがこの作品にもチョイ役で
たぶん脚本が良いんだと思う
今泉城定作品好き
比較的お金をかけているようには見えず彼らの作品はコスパが良い
あと風俗にいけば上手くなるとは思えない
新型コロナなどもあってかますます厳しい風俗業界に申しわけないがそれはないと断言したい
イケメンで声が素敵な中島歩にあんな設定の役をやらせたら可哀想だよ
別れ際の亮介と美樹のやりとりは面白かったけど
亮介が怒らないところが良いよね
それなら下手でもかまわない
1番の笑いどころは極端にいえばほぼ気持ち悪いしか言わない岬の母にはツボにハマった
そのたたみかけに思わず笑った
瀬戸くんのメガネに髭がよく似合っていた
自分が真似すると変態丸出しで本当に気持ち悪くなると思うけどやはりイケメンは違う
出演者
古本屋の店主・多田浩司に瀬戸康史
多田の告白を断り亮介と婚約する佐伯一花にさとうほなみ
多田の古本屋の常連で多田に求婚する16歳女子高生の矢野岬に河合優実
一花と婚約しているのに美樹と浮気している若田亮介に中島歩
亮介と一花を担当するウェディングプランナー熊本美樹に向里祐香
岬の同級生の岡沼正雄に丈太郎
多田の友人の広重に毎熊克哉
多田の友人の道夫に岩男海史
一花の懺悔に対応する神父にイアン・ムーア
常連客の老人に飯島大介
息子の鉄棒の練習につきあう少年の父親に渡辺紘文
鉄棒の練習をしている少年に小松夢生
多田の家に来て岬との関係について多田を咎める岬の父に守屋文雄
夫と一緒に多田の家に来て多田を咎める岬の母に佐倉萌
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
その映画、新年早々にどうかとも思いましたが、
年末に放映されて観ていましたので、レビュー書いてみます。
監督の城定秀雄と今泉力哉が互いの脚本を監督し合う企画の一本で、
「愛なのに」は監督を城定秀雄が務めて脚本を今泉力哉が書いています。
企画の条件が他に〈R-15〉であること。
でもって、濡れ場ありの、ややアダルトな内容です。
〈R-15〉のイメージのあまりない瀬戸康史が古書店店主役で主演。
社会から取り残されたような趣味だけで生きていて、
しかもそれを仕事にする・・・
30代で人生の生存競争をリタイアしたような生活者。
この辺り、もじゃ毛頭に髭、丸メガネ、運動不足の太り気味。
服装を着流の和服にすれば「家宅の人」の檀一雄そっくりですよ。
(個人的にはふた昔前に通っていたビデオ屋の中年店主にそっくり、
(映画の話をしたり、借りるビデオを教えて貰ったり、
(けっこう会うのが楽しみだったっけ・・・)
余談が長くなりましたが、
多田は古書店に入り浸ってる16歳の女子高生の岬(河合優美)から、
唐突に求婚されます。
それも一回ではなく、来るたびに手紙で求婚されます。
多田(瀬戸康史)はただただ困惑するわけですよ。
一歩間違えば、逮捕されちゃう事案ですもの。
これは置いといて。
もう一方で、結婚を間近に控えたカップルがいます。
若田亮介(中島歩)と、
佐伯一花(さとうほなみ)のカップル。
若田は結婚する式場のウエディング・プランナーの美樹(向里祐香)と
関係を持っています。
つまり浮気してます。
朝帰りしてきた亮介に一花は、浮気の匂いを感じて問い詰めると、
亮介は、浮気をあっさりと認めます。
ショックを受けた一花の考えて、そして移した行動。
それは仕返しに「私も浮気をしてやる」でした。
それで選ばれたのが多田。
彼は以前、一花に愛を告白して振られています。
それで一花は、多田に連絡を入れて、行動に出る訳です。
この辺りから、今泉脚本のユーモアが炸裂します。
一花は多田と寝てみて、
亮介のセックスが下手、それもめちゃめちゃ下手くそなことに気づく訳です。
亮介は浮気相手の美穂からも指摘されます。
「あなたはセックスが下手。知ってる中で1番に下手」
はっきり容赦なく言われるけれど、言われた亮介は落ち込むけれど、
立ち直れないようなショックではなくて、
「俺、SEX下手なんかあー、けっこう経験あるのに変だなぁ」
みたいなリアクション。
特に傷ついた風でもない。
一方で瀬戸康史の店主は高校生・岬に猛アタックされて、
なんか満更でもなくなるのですね。
その辺りで、岬の両親が乗り込んできて、母親は
「気持ち悪い」を連発します。
30うん歳と16歳。
気持ち悪い・・・ですよね。
男が当然悪者にされます。
岬は若すぎるし、多田には前から思っている一花がいる。
けれど一花は結婚式を控えている。
結構アダルトで攻めた映画です。
さとうほなみ(ゲスの極み乙女のドラマー)もおっぱいを見せているし、
亮介の浮気相手の
ウエディング・プランナーの美樹(向里祐香)もまた全裸で
ベッドシーンを演じている。
2人の女たちはあっけらかんと裸になっている。
そして結婚と「セックスの相性」などと、割と最近の映画では触れない
領域に踏み込んでいます。
〈R-15〉出なければ描けない現実。
〈R-15〉効果はあったようです。
基本、男はみっともないです。
セックスするって女も男も、みっともないですよ。
そこを描かなかった映画は、恋愛の一面(ロマンティクとか、純愛とかね)
しか描いてないわけですよ。
セックスしなきゃ、
「あんた、下手!」なんて言われない訳だし、
「下手」がバレない訳だし。
それからもう一つ思った事。
結婚式を挙げるとは、
みんなにお相手を見せびらかす訳だから、
新郎は、高学歴、高身長、見栄えがするハンサムで、
高収入で育ちが良い・・・なんてのが最高。
「愛なんて」2の次3の次なのでしょうね。
いやあ面白い映画でした。
愛の本音がモロに見えます。
神父さん最高でした。
「慈しみ深き、母なる御子は・・・」の讃美歌。
「御心のまま」の意味の受け取り方。
とても効果的で、ユーモラスでした(笑)
ちょっと胸キュン
ラブストーリーは、どちらかといえば苦手(はずかしい)なんですが、これは結構おもしろかったです。あちこちにすれ違いの愛が舞っている、心にちょっといいものが残るラブコメでした。
今泉監督って、『mellow』の人ですよね。あのふんわり感が、この映画にもありました。城定さんといえば、私は隠れひいきなんです。たまたま、動画サイトで観た、ピンク映画(死語かな?)。出来心で。笑 エロいだけでなく、ストーリーがあって笑えて、何本か観ました。(『性の劇薬』は過激すぎて途中観のままですが)
で、この映画も多少、アダルト感があるけれど、今泉監督とうまくコラボレーションできていて、コメディなタッチが生きてました。
「気持ち悪く」ても、古本屋店主の書いた手紙、自分はもらってみたいです。
(でも、実際もらったら、気持ち悪いかも ^^;)
俺は、今泉脚本が好きらしい
古本屋の店主に恋した女子高生が、店主に直球で愛をぶつける一方、店主が今でも想い続けている女性は結婚直前の彼氏の浮気に怒りある決意をもってなんの関心もなかった店主とまた会うという話。
今回の作品は、今泉監督と城定監督が、お互いに脚本を提供しあって、相手の脚本を監督して作品を作るという企画。だからこの映画は、今泉監督が書いた脚本を城定監督が監督して作った方の作品。今回、両方の作品を観て、どちらも面白かったが「脚本のよい映画はおもしろい」のではないかと感じた。そして今回は、脚本の面では今泉さんがうまいなあ、という印象だ。話が俺の好みとあっているんだろうな。
というわけで俺はこっちの映画の方が好きだったわけです。
冒頭、万引きして逃げながら、追いかける店主が息切れしていると水を買ってあげる女子高生。もうこういうところが今泉脚本のいいところだと思う。
この後、ちょっとねたばれなので観てない方は、映画観てから読んでください。
終盤、やってくる両親。「気持ち悪い。気持ち悪いんですよ、あなた!」と絶叫する母親、「もう決して会うな」とだけ言う父親。主人公は「本人に黙って手紙を読んだ?ありえない」と絶句。
ふと手を胸に当てて考えた。自分の娘が同じ状況だった時、俺ってどうする?この母親や父親と五十歩百歩?「心配だから」のセリフですべてが許されることにして手紙を盗み見る?? うわあ、怖い。同じ状況になったら、似たようなことやっちゃってるかも・・。あらためて心しよう。彼女は純粋に好きなだけのに、こちらはアプローチされているうちに好きになってきただけなのに…。そうか、だからタイトルは「愛なのに」なのか。
もう一方では、こちらは純粋に好きなだけのに、相手は身体だけでつきあってくる・・今までよく語られた話を男女逆にしてあらためて語ってみる。こちらも「愛なのに」なんだね。
そして印象に残ったセリフたち。
「名前を憶えてほしくて盗んでしまいました、本」
「告白されて、拒絶されたら、気まずいじゃんか」
「え、いやですか?いやじゃないでしょ? どうでもよくないと気まずくなるの? 私のことなんて、どうでもいいのでは?」
ああ、やはり今泉ワールドは、いい・・
追伸
劇中で語られる「「映画『卒業』ってひどい話なんだよ。お母さんと娘の二股かけてるんだよ・・」のところ、自分も激しくうなづきました。それまでは型通りの正しい道みたいな話が多かった映画にアメリカンニューシネマとして、若さゆえの暴走も描かれて大ブームだったとはいえ、『卒業』はそりゃダメだろって話だと思う。自分が観た時の憤りに近い戸惑いを感じてみたいという方は『卒業』のレビュー読んでください。
舞台の古本屋の雰囲気が良かった
この作品と「猫は逃げた」2本続けて観ました。
単純にペットがメインにくる物語が好みでは無く、こちらの方が好きです。が、すごく面白かったかと言われると、そうでもないかな…
今泉さん(脚本)作品は評価が高いのは知ってますが、あまりピンと来ないことが多くて。登場人物の動きが理解し辛い事が多いです。
あとファンの方には申し訳ないですが、瀬戸君の好きな子役のさとうさんの演技が苦手でした。なんで瀬戸君がこの子のことがずっと好きだったのか分からなかった。いや恋なんてそんなもの…と言われるとそれまでですが。
他の役者さんは役にしっくり来てて楽しめました。
中島さんは独特だなー笑、ウェディングプランナーの子とのシーンが好きです。飄々とした雰囲気で、城定監督らしさが出てました。
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