「これも愛? あれも愛?」愛なのに ジョーさんの映画レビュー(感想・評価)
これも愛? あれも愛?
『愛なのに』という題にこめられたもの。
愛のあるべき姿なんてあるの?が出発点。
『アルプススタンドのはしの方』の城定秀夫がメガホンを取り、『愛がなんだ』の今泉力哉が筆を取る。
その絶妙なコラボが、これも愛?、あれも愛?の世界を描いている。
古本屋の店主の多田とそこに出入りする女子高生岬。多田と元カノの一花。
一花と婚約者の亮介。亮介とウエディングプランナーの美樹。
これも愛?あれも愛?の登場人物。
手紙のやり取りだけで多田にプロポーズする岬。
亮介より気持ちいからと多田と夜を共にする一花。
相性じゃなくて下手なだけと、亮介を一蹴する美樹。
身体の相性か心の相性か?身体と心の間で揺れ動く愛の姿に目が離せない。
世の中のこれが愛だ、という定義を、次から次へと一蹴していく爽快感と躍動感。
でも、一蹴の先に見える男女の本音が、まぎれもない真実だったりする。
肉にしたがって歩まず、御霊にしたがって歩みなさい、と一花にのたもう牧師。
御霊とは神の意志らしいが、神の意志はどこへやらの正体不明の愛に苦笑い。
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