「どですかでん?!」牛首村 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
どですかでん?!
村シリーズ第三弾がまさかの北陸だったとは!・・・と、まずは驚いてみた。心霊スポットでもある富山県坪野鉱泉が舞台とはいうものの、全く知らなかった。でも牛首ってのは知っています。「牛首紬」で有名な白山市白峰。かつては牛首村ー白峰村と呼ばれ現在に至る。なので、この作品とは直接関係無さそうです。
牛首という恐怖よりは、双子が生まれると食糧不足のため7歳になったら片方を間引くという恐怖。麿赤兒の爺さんが子どもの頃の話だから戦後の話だろうけど、何だか本当にありそうで怖い。主人公の雨宮奏音にも三澄詩音という双子の妹がいて、そのため両親は離婚したとか何とかで、ちょっと悲しい物語なのです。
ただ、恐怖を煽るためには双子本人たちだけじゃつまらないので、「よりしろ」という霊に取り憑かれる人もいるという設定になっている。それで一番の被害者は動画撮影者や奏音の同級生・練と、練をはねた(?)山崎さん(松尾諭)。もうエレベーターのシーンでは『バイオハザード』とかの恐怖シーンを思い出しました。つか、金沢の駅近くのホテルでのシンドラー社エレベータ事故まで思い出したよ・・・
離婚した事実や、莉子という女優さんやのり子という女優さんもいるけど、ココリコも忘れてはならない。リコだらけや。そんなリコキャラたちの中、やっぱり利己主義が悲劇を呼ぶ。何だかいつの間にか穴蔵の中に落ちてしまうけど、ここからが清水崇ワールド全開。時空を超えるシチュエーションはこの作品でも炸裂していて、穴の上にいる富山弁丸出しのオッサンたちが妙にリアル。心霊とか何とか言っても結局は人間が最も怖い!