「ニホンオオカミはあまり出てきません」リング・ワンダリング osincoさんの映画レビュー(感想・評価)
ニホンオオカミはあまり出てきません
ニホンオオカミが見たいのと、
ちょうど監督の舞台挨拶もあるとのことで、
思い立って観にきてみました。
これ、自分のコンプレックスでもあるんですが、
必要のない情報が多すぎて、必要な情報は欠けている。
これ、どうにかしたいやつなんです。
この作品にもそれを感じてしまい…えらい長文になってしまいました(笑)
えーと、えーと、、
なんで主人公はニホンオオカミにあんなに思い入れがあったんでしょうか?
なんで猟師とニホンオオカミを題材に作品を描いているのでしょうか?
ハッと描き始めてからも、ニホンオオカミの画は出てこないのですね。
序盤から、あ…こういうテンポで進む感じですか?
と、不安がよぎり…
間伸び感がすごい。みんな大根役者に見えてしまいます。
ヒロイン役の阿部さんもせっかくおキレイなのに、
舞台用のような演技にモヤモヤ。
主人公の笠松くんも、雰囲気良いのに、セリフも動きも心情も共感できず、モヤモヤ。
セリフが悪いのかな…
2倍速で願いたい…
終始気が散っていました。
そこにきて長谷川初範さんや田中要次さんの安定感よ。安田顕さんもなんとなく勿体ない…どぜうは良かったけれど。
浅草なら今でも食べられますね。
遺跡発掘の仕事をしてたことあるもんで、ちょっとワクワクしてたんですが、頭蓋骨の発見もなんだか違和感でした。土木の仕事もナメずにちゃんとやりなさい…
そのルーズさも最近の若者感を出すためかしら。
あと、大事な原稿に消しゴムのカス飛ばすのに息をフーッてやるんですかね?製図を書くときは絶対ハケを使うんですけど、漫画はそうでもないんでしょうか。インクで描いてるし、残念な原稿にならないか心配でした。
あと、そっちを削ったら葉っぱが完全に邪魔でしょ…
それか葉っぱを取るとか…
で、部屋中にオオカミの資料があるほどの情熱はどっから来てるんだーー
あぁーーいろいろ気になって集中できない。。
いいとこはですね、
長谷川初範さんのアイヌの衣装みたいなマタギ姿はカッコよかったです。(マタギは東北三県の猟師さんだけって聞いたこともありますから、マタギではないのかな)。
雪駄で川入った後の雪ってめっちゃ冷たそう。
田中さんの衣装もいい感じでした。
山のシーンはキレイでした。
阿部さん、途中から松山ケンイチさんに見えました。+ミムラさん?いや、別嬪さんですよ。
演技もうまいですよ。今回はイライラしっぱなしでしたが、他の作品だときっといいはず。
あとはフォトアルバムの柄がかわいいとか、
森泉岳土さんが描くイラストも素敵です。
スカイツリー、隅田川、向島あたり?の雰囲気も好きです。
ところで、いきなりあんな風に頭蓋骨もらって嬉しいもんです?お嬢さんもどんな気持ちなのか、微妙でした。
全体的にみなさんのリアクションが不自然に感じるのは、私の感性と合わないだけかもしれません。
リング・ワンダリングは、山道を歩いていると迷って同じところを歩いてしまうことを言うそうです。
主人公の人生の迷いや、ニホンオオカミを掴めない心の葛藤も表しているそう。
個人的には、ニホンオオカミがどう描かれるのかと期待値が高すぎました。
ニホンオオカミ目的でなく、自主制作的な雰囲気もお好きでしたら、いい作品だと思います。
あ、国立博物館にニホンオオカミいますよね。