「今、憶えて。」リング・ワンダリング bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
今、憶えて。
阿部純子ですよ。なんと言っても阿部純子。久しぶりに重要ポジションの阿部純子。安田顕をはじめとして、そこはかとなく漂う「無駄遣い感」。昭和へのタイムスリップ・ターンのわざとらしさにはシラケます。もうクオリティは最悪に近く。居心地は悪いです。
それでもですよ。
そっから持ち直して逆襲。
それが阿部純子の、あの台詞からですよ。
ファンタジーがプラットフォーム。現代と昭和、劇中劇の明治の三つの時代を扱いますが、混乱する事なく伏線回収してからのラストショットがアレ。
これは、良いかも知れません。
東京空襲のネタバレを引っ張らなかったトコでテンポを上げてからの明治時代へのワープ。間髪入れずにニホンオオカミの伏線回収に行くところとか、展開の緩急は明確に好きって言えます。
上映後、監督さんの舞台挨拶があったんですが、インターバルには昼メシを食いたかったんでパスしましたが、話を聞きたかったかも。
金子雅和監督、次回作に期待してます。と言うか、メジャー作品での登場、待ってます!
度々すみません。
で、ですね、監督が阿部純子さんが寒中の木曽山中で一度も寒いと言わなかった事(主役の笠松さんは全身にホッカイロを貼っていたそうで・・、そりゃ、そーだ。木曽の冬山は寒いのです。)と、ミドリと梢役の演じ方を褒めちぎった後(&「孤老の血」と「海を駆ける」での演技に言った言葉を聞いて、流石、映画監督、深田監督の「海を駆ける」を見ていたか・・、などと、やや上から目線で最前列で踏ん反り返って聞いていたら・・。
”で、最近ご結婚をされて、益々のご活躍を・・”(後半、覚えておらず・・)
”ええっ!ご結婚されたのですか!”(私の心の声)
ガ・ガーン!お決まりのサイン入りパンフレットも買わずに、、虚ろな表情で帰宅しました・・。(涙。勿論、嬉し涙。けれど、阿部さんと結婚した方、羨ましいぞ!)お幸せに・・。では。