「ラストにしてシリーズで最も酷い出来」ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)
ラストにしてシリーズで最も酷い出来
想像以上の酷さでした。
これがジュラシック・シリーズの完結とは…
ジュラシック・ワールドの3作目であり、前作で恐竜が主人公サイドによって人間世界に放たれてしまい、その数年後の話。
文句無しに楽しめた所は、中盤のアクションシーンです。
前作で出てきたレーザーポインターで当てたら恐竜が襲う点には突っ込みどころありますが、クリス・プラットがバイクで恐竜から逃げる場面ではさながらミッション・イン・ポッシブルや007、ボーン・アルティメイタムばりの迫力がありました。
あと、ローラ・ダーンやサム・ニール等の旧キャストとクリス・プラット等の新シリーズキャストが合流して協力しあう場面も個人的には好きでした。
...良かったところは以上です。
前作からの続きなので、現実世界に恐竜が放たれてしまい、「恐竜と人間が共存出来るのか」というテーマに真っ正面から向き合う...と思ってたのですが、結局今までのジュラシック・ワールドで散々やって来た「遺伝子操作の愚かさ」ばかり描かれていました。
正直そのテーマはもういい加減飽きました。
なのに、今回出来たはずの「恐竜と人間の共存」というテーマは凄く中途半端だしラストの着地もかなり雑でした。
また、話が全体的にゴチャゴチャしていて分かりづらいです。
今回はジュラシック・ワールドの主人公であるクリス・プラットやブラウス・ダラス・ハワードが今までより活躍してませんでした。
今回はワールドのキャラの話だけでなく、旧ジュラシック・パーク側のストーリーが最初分かれて進行してます。
それが余計に分かりづらくさせ、「今何の話をやってるっけ?」と混乱してしまいました。
一番の問題点は、今回の「外敵」の一つがバッタである所です。
旧主人公のサム・ニールとローラ・ダーンは恐竜専門なのに、今回追ってる外敵がバッタというのはかなり違和感です。
そもそも恐竜映画なのに何故バッタ!?(笑)
一応バッタには白亜記の生物遺伝子が使われてるらしいのですが、だったらジュラシック・ワールドでやる必要が皆無な気がします。(やるのならせめてスピンオフ作品で)
恐竜のCGについては今まで同様に素晴らしくてリアルではあるのですが、とある雪の場面で恐竜が映される時だけ何故か映像が悪かったです。
あとアクションシーンは凄いとは言ったものの、全体的にカメラワークが酷かった場面が多かったです。
もしかしたら、今までのジュラシック・ワールドが凄く好きな人だったら楽しめるかもしれませんが、個人的には今年ワースト級に酷いと感じる内容でした。
これが本当にジュラシックシリーズの完結だと思うと非常に悲しいです…