すべてうまくいきますようにのレビュー・感想・評価
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それでも気持ちは変わらない
人生の終盤になったら、自分ならどうするだろうと思った。絶望して終わらせたいと思うだろうか。直前になって、気持ちが変わることを期待したが、自分が思うようにはいかなかった。
生と死について、考えさせられる作品。
フランス女性ってとても魅力的だなと思った。ソフィマルソーが美しい!
今日も「追いソフィー」してきます⭐️
決して避けられない死…安楽死をテーマにした作品は少なくは無いがそこはオゾン監督らしく重くなりがちなテーマをスタイリッシュでシニカルなブラック非喜劇に仕立てている
死生観、宗教…人生の最期の正解を出す事は人それぞれ違うし正解は無いだろう…が、
「貧乏人はどうするんだ?」全ての費用の金額を聞いた父が娘に尋ねる…「死ぬのを待つの…」その答えには苦笑いしながらも納得する自分がいた…
冒頭、街を全力疾走するソフィー・マルソーに
「ラ・ブーム2」で彼の元へ駅まで全力疾走するビックが重なって胸が熱くなりました!
この作品はソフィーの主演が「すべてうまくいきました!」と言い切っていい位
私には感涙モノでした!
まだまだこれからも最高な魅力をスクリーンで魅せて見せていただきたいものです⭐️
ソフィー・マルソー美しい
医師目線の感想だと、まだまだ死ぬには早いような気がした。
ただ日本の医療はやりすぎの感があるので、外人との死生観は当然違うだろう。
ラ・ブームの時の可愛らしさを維持しているソフィー・マルソーはすごい。
フランソワ・オゾンらしさは…?
初期作品では、人の歯ブラシを便器に擦り付けたり
そんな悪意に満ちた映画が多かったのに。さて今は。
ずっと父につきまとう男は、実は父の恋人!
母は父がゲイとわかって結婚した?
お金で娘二人産んだの?やる事やったの?
で冷め切った父と母の関係。
…色々とナゾだらけ。
疲れ切ったソフィー・マルソーは、
血しぶきブシャー!なホラー映画見てリフレッシュ…。
とりあえず父は自分勝手な人だったのはわかる。
お金あるから、やりたい放題。
そんな人にふさわしい終わり方ではないか。
ハンナ・シグラも出演してます。(スイスの担当者)。
気が気じゃない!
脳卒中で倒れるオヤジ、意識は戻るも元の身体のようには動かない。受入れられず死(安楽死)を選択する。
オヤジの娘エマニュエルが安楽死の手伝い(手続き)をするそんな話。
タイトルにも書いた「気が気じゃない!」娘からしたら大事なオヤジ、どんな姿でも頑張って生きてほしい!
そんな大事なオヤジの安楽死を手伝いをする・・・うん!悲しい、辛いね!ってのが率直な感想。
だけど、このオヤジの気持ちも分からないでもない。人間って、どこかカッコつけたい生き物、無様に動かなくなった体、家族、他人へ迷惑をかけたくない!と思ったら私自身も同じ様に思ってしまうのかもしれない。安楽死という選択肢が自分自身で選べるのであれば。
話の展開で安楽死せずに生きるを選択するラストかなと思ったら悲しい結末。
オヤジが亡くなってる描写からのすぐにエンドロールは悲しいと思った。
後ずっと気になってたのは序盤で病室でオヤジが食べたサンドイッチ、娘は何故捨てずに冷蔵庫に保管したの?何かしら伏線あるのかなと思ったら無かった。
安楽死?
こんなに幸せな人がなぜ死にたいのかよくわからない。そう思いながら見ていたら、死ぬ理由など、どうでもよくなった。というのは、主人公をめぐる人間関係が色々、気になって、仕方なかったからだ。
まず、ジェラールが気になる。資産家の家に一人は必ずいるような人生の落伍者だが、一体何があってこうなったか、説明がないので、すごく気になる。そう思うと、主人公の妹も何か、謎めいていて、気になる。主人公の母親もなぜ、病気になったのか、背景の説明がないので、気になる。
一番気になるのは、主人公のホモの夫。ほんとにホモかどうかもよくわからないが、主人公がボクシングするので、夫がホモでもいいかもしれないと、納得できる気もするが、夫は結構、登場するのに、存在感が薄い。シャイなのか、ホモだから引け目を感じているのか、よくわからないが、気になって仕方がない。
テーマは結局、安楽死ではなく、安楽死をめぐる人間喜劇だということはよくわかった。そういう映画としては大変面白い。しかし、夫の存在感の薄さは意図的な演技なのか、結果的にそう見えてしまったのかは、よくわからない。他の人物の過去をあまり説明しないのは、意図的な演出だと思うが、夫だけは、謎めきが強すぎて、演出の失敗ではないかという気もする。ソフィー・マルソーがすごく魅力的に見えたのはよかった。
原題は「TOUT S'EST BIEN PASSÉ」なので、現在完...
原題は「TOUT S'EST BIEN PASSÉ」なので、現在完了形。
ニュアンスが異なりますね。
小説家のマニュ(エマニュエルの略称。ソフィー・マルソー扮演)の父アンドレ(アンドレ・デュソリエ)が突然の脳卒中で倒れてしまう。
一命はとりとめたが、身体の自由が利かなくなってしまう。
プライドの高いアンドレはその現実を受け入れることは出来ず、威厳のあるうちに人生を終わらせたいと懇願する。
父の願いを無視することはできないマニュは異母妹パスカル(ジェラルディーヌ・ペラス)とともに、アンドレの願いを叶えるべく奔走する・・・
といったところから始まる物語で、尊厳死を願う父に困惑する家族の様子を描くヒューマンドラマながら、どことなく悲壮感がありません。
父アンドレは卒中直後の全くの不自由状態から恢復し、普通だったら「この調子で頑張って生きていくか」と思い直すどころか、かえって「孫の演奏会を聴けるようになった。聴いたら死ぬ」と言って憚らない。
なんだか困った爺さんだ。
ひとことに「尊厳死」と言っても、フランス国内でも自由に許可されているわけでもなく、さまざまな手続きを経ないと、法律で処罰されてしまいます。
で、このあたりになると、ユーモアまじりのヒューマンドラマというよりも、なんだかラブコメみたいに見えてきます。
ラブコメ=愛するひとと一緒になるためにさまざまな障壁を超えていく、というスタイルの、「愛するひとと一緒になる」の部分が「尊厳死を迎える」に置き換えたみたいな感じ。
原作はエマニュエル・ベルンエイムの実体験のようなのだが、この女性は『スイミング・プール』『ふたりの5つの分かれ路』『Ricky リッキー』の脚本家。
フランソワ・オゾン監督は、彼女の経験を、父の死に巻き込まれた家族の物語として捉えたのではなく、アンドレの死に方にある種の憧れのようなものを抱いたのではありますまいか。
いわく、「しあわせな死に方」みたいな感じで。
なので、映画の最後の台詞が、スイスの協会の女性職員(ハンナ・シグラ)からの「すべて順調でした(原題)」。
万事快調、すべて順調。
それはある種、お祝いの言葉でもありますから。
死を選ぶ権利があるとすれば
原題の英語訳は Everything Went Fine 、過去形なんですね。
脚本家の自伝的小説に基づいたストーリー。
盛り立てるような演出やエピソードはなく、淡々と日常が描写されています。
もしも親が安楽死を望んだら私はどうするだろうと、自身を投影せずにはいられません。
本作のテーマは、延命治療をせずに病状にまかせて死を迎える安楽死でなく、服毒による積極的安楽死です。
主人公エマニュエルの父アンドレは、半身麻痺でひとりでは何もできなくなってしまいます。
できないことばかりで絶望しても、首を吊ることも自宅の拳銃で自殺することもできません。
死を選ぶ権利があるとすれば、アンドレからは失われてしまったようなものです。
娘のエマニュエルは父の安楽死に協力しますが、父に心変わりしてほしいとも思っています。
だから、決行の延期を喜ぶし、ディナーには赤い服を着ます。
その姿が健気でなんとも涙を誘います。
周囲の人々はそれぞれの立場や価値観から自分本位に言葉をかけ、エマニュエルは苦悩を深めます。
親族たちから批判されれば葛藤し、母から「bon voyage」と言葉をかけられれば困惑します。
決行日が近づくにつれて父が生き生きとする様子に、看護スタッフからは「生きる希望が湧いてきたよう」と励まされますが、皮肉にも聞こえます。
エマニュエルの苦悩は想像もつきませんが、ひとりで抱えるには大きすぎることは間違いないでしょう。
エマニュエルに悲しみを分かち合う妹がいて、寝食をともにするパートナーがいて、精神科にかかる冷静さがあってよかったです。
タイトルはとてもよいのですが
安楽死。
自分だったらどう考えるだろう?
というきっかけになればと思って観に行きました。
邦題がいいから期待しちゃう。でも、
内容は父親が駄々こねてわがまま言って無理やり
「すべてうまくいかせる」物語。
アンドレは目標に向けて
ある意味エネルギッシュに
わがまま言って周囲を振り回して突き進む。
アンドレにとってはそれこそが生きるということなのかなと
思った。
むしろそれくらいの方が暗くならないでいいのかもしれない
と思った。
自分に置き換えて考えてみると
フランスと日本の違いだったり
アンドレは資産家だったり
あまり参考にならないのですが、
近い人との別れにどう向き合うか
自分が旅立つ時に
周囲に何をどう伝えるのか
考えておかないといけない。
もう1日も無駄にできない。
という自覚をさせてくれた。
ソフィマルソーさんの人気絶頂期を知っている世代には
年月の経過を自然に感じられ
自分もそれなりの年齢になったことを実感できる。
そこは良かったです。
おそらくまだまだ先になると思いますが、
いつか、日本にも安楽死というものが
選択肢のひとつとしてある時代が来るとしたらうれしい。
最初はある程度資産ある方が優先で実施される制度になると思うけど
庶民にも選べる時代になるといいなぁと思いました。
この作品から学んだこと
まずはできることからやっておく。
少しでも、健康寿命を延ばせるように
運動を怠らない。
なるべく歩き、なるべく階段を選択する。
周囲には威張らずに感謝の気持ちを持ち明るく生きる。
子供達に迷惑をかけないように備えておく。
認知症も予防したい。
人と話し、本を読み、文章を書く。
少しでも仕事をして、世の中の役に立っているという実感を
持ち続けられるようにしたい。
人生100年時代というけど、
心掛けと備えがとても重要だと感じる。
生きてしまった場合のリスクを真剣に考えておかないと。
死への旅路は楽じゃない(笑)
父親は粗野な部分がある、いわゆる頑固オヤジ。長女の回想シーンからも、とても“いい人”には見えません。同性愛者である彼は、孫でさえ姉には目もくれず、弟だけに関心があり可愛がっています。
しかし、元カレ(?)を完全に拒絶出来なかったり、身体が不自由になったら、死にたいと言い出す…これってダメな部分でもあるんですが、正直だったり、人間味があって次第にチャーミングに思えてくるんですよね。
家族が父親を少しうとましく思いながらも愛情があるのは、こういう部分なのではないでしょうか。
*
はじめは病状の事もあり空気も重く感じましたが、後半は姉妹が迷いながらも父親の思いを叶えようと奮闘している様子が面白かったです。あと相続や手続きって色々面倒なんだな、というリアルさがありました(もちろん現実はもっと大変でしょうけど)。
*
HP上のオゾン監督のインタビューにもありましたが、映画の中で答えを出すというよりは、観客自身がそれぞれの死(もしくは生きる)に関して思いを巡らせる映画だと思います。原作は故エマニュエル・ベルンエイムが父のことを書いた同名小説らしく、読みたくなりました(日本でも出版してほしい)。
難しいテーマなのにどこか軽やか
オゾン監督作品ってことで身構えてしまったけど、スイミングプールの脚本家による自伝的小説の映画化ということで、素直に観ることができるよい作品でした。
尊厳死を望む父とその娘たちのストーリー。娘のエマニュエルをソフィー・マルソーが好演。
「すべてうまくいく」とか「順調」とは一体なんだろう?と思うくらい尊厳死のハードルは高く、いろんなことが巻き起こる。むしろ全く順調には進まない。でもそれは生きるための必然なように、意志的な死を望む時の必然なのかもしれない。
愛なのか、へそ曲がりなのか、どちらか判別が難しいように、何が順調なのか何が人にとっての幸せなのか、尊厳とは何なのか、答えは綺麗には出せない難しい問題なのだと思う。
ただ、選べるということと、その意志を尊重しようと周囲が支えてくれること、それが尊厳や幸せの一つの形なのかもしれないなと思った。
重いテーマだけど、意志を尊重し寄り添おうというみんなの姿勢に救われたせいか、視聴後感は悪くない。
自ら決断
フランソワ・オゾン監督なので鑑賞
日本には馴染みがない
安楽死の話
頑固な父親に2人の姉妹の翻弄劇
裕福な父親が
貧しければ、安楽死もできない
可哀想だと言うセリフがある
果たしてそうだろうか、、、
安楽死と自殺と何が違うのか
父がベッドで漏らしてしまい看護婦が片付けるシーン
自分の母も闘病中に、薬の副作用せいでパンツを汚してしまい。私はもうパンツ捨てても良いと話したが、母に洗ってと言われて洗ったことを思い出した。
その時、自分が赤ちゃんの時は母にパンツとか洗ってもらっていて、ある程度大人になると逆転するのだなぁと思った事を思い出していた。
母は6年前に霊山に旅立った。
私は、どんな状況でも最後まで辛くても生きたい。
死を選びたくない。
自然に死を受け入れたい。
娘も絶対父に生きていてほしいとおもっていた。
私もそうだ。
大好きな家族が、生きていてほしいと思うのは、エゴだろうか?
見ていて色々な感情がふつふつと出てくる、考えさせられる、そんな映画だ。
そして結局通報したのは誰なんだろ
一瞬、姉妹のどちらかが通報したのかなぁと思ったが、ジゴロだったのか、はたまた、奥さんだったのでは、
そこは観客に委ねられている
【地獄の沙汰も金次第⁉︎】
何故だか自分でもびっくりするぐらい感情移入出来なかった…脳卒中で半身不随になった裕福な実業家の父親は自尊心が強く、不自由な身体で生きるぐらいなら安楽死を希望、娘たちは感情の起伏に襲われながらも父親の意思を尊重し合法的安楽死の段取りをするストーリー。
父親は成功を収めた実業家、母親は著名な彫刻家、娘である姉は小説家、妹は音楽関係の仕事、父親の従妹はNY在住の恵まれた環境ととりあえず登場人物全員が金持ち。
孫のクラリネット演奏会を観るため安楽死の日程を延期し、娘夫婦と最後の晩餐と称してお気に入りの高級レストランで美食を楽しむ。自他共に満ち足りた人生だったと宣う父親が最期も望み通りになってまぁ良かったねという感想。
全く経済的な不安無く、インテリジェンスが高い家族に囲まれ、介護などは無論施設任せで、安楽死にだけストレートに向き合えるある意味贅沢な話である、と思わず庶民の妬みが出てしまった⁉︎庶民は敷居が高くて安楽死なんぞなかなか出来ません。
相変わらず可憐なソフィー・マルソーを拝めたんで★1つ追加。
フランスは進んでいると思ってた
スイスに行かないと安楽死が出来ないのですね!
人は生まれる時も死ぬ時も自分では選べない。
病気になり重症でも生きないとならない。
残酷な事のように思えるし近い将来は法改正して欲しい。自分の意思で最期の時を選んだお父さんその気持ち何だか分かる様な気持ちでいっぱいでした。
そして薬を飲むだけで安らかに逝ってしまった。
最期のベッドのシーンはあまりにあっけなく簡単なようにも思えて死について考えさせられた。
観て良かった。
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