すべてうまくいきますようにのレビュー・感想・評価
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6h7minの先
脳卒中で倒れたことで安楽死を望む様になった親父と言い出したら聞かない親父に翻弄される娘達の話。
病院で自分に何か起こったことを知り、そしてICUと一般病棟を行き来し、自分の置かれた状況を理解して「終わらせてほしい」と言い出すストーリー。
彫刻家の嫁のことを大病と言ったり、娘と話す時はお前の母親と言ったり、嫁の話題だけ聞こえなくなったりwというおちゃらけがありつつ、面倒臭~いヤツに怯えたり、スイスのことを言い出した後も、その気はあるのだろうけれど、どこまで本気なのか、あれがしたいこれがしたい。
現状の自分とありたい姿の埋められないギャップだったり、そういう信念みたいなものに対するプライドですかね…。
娘2人の父親に対する愛情の深さは素晴らしかったし、楽しく哀しく、そして尊厳死について考えさせられた。
RRRの次にこれを観るか~(^^;
一喜一憂!
想像以上に笑えて涙して、色々と─
愛らしいクソ頑固親父
マルソー、ランプリングはもちろんわかりました!でも!エンドロールで椅子から転がり落ちそうになるほどびっくらこいたのは、あのスイスの担当女性がハンナ・シグラだったことです。顔つきに何となく親しみを感じていたのですが、まさか!!丸っこくなって優しく信頼できるいい役でした。
マニュはいつもブルーを纏っている。青、紺、藍、ターコイズ、それがとても似合っていた。たまに着る白。そしてパパお気に入りのソムリエがいるレストランでの食事では赤のVネックのセーター。確かに父親のお眼鏡にかなって誉められていた。昔は不細工だったが今は美しい、とよけいなことを言う父親。この父親・アンドレ役最高に素晴らしかった!
こんなに笑ったり幸せな気持ちを観客に与えながら重いテーマの映画を作るオゾン監督ってすごいなあと思いました。知的で美的感覚鋭く、言いたいことも感情もダイレクトに表現してなおかつ行動力ある家族みんながとても気に入りました。
ナチス時代に壊されたいろんなことがまだまだ欧米では終わっていないことにも気づかされました。
意味深い作品
生きることと生かされることは違う
家族が治る見込みがない病になった時に安楽死を願ったらどうなるか、という重いテーマだったのだけど。
そこはおフランスだけあって美しい背景、オシャレな人々、そして食へのこだわり、美しく人生を送るための素敵な装置がたくさん散りばめられていた。
何一つ不自由なくお金も感性にも恵まれているお父さん。これだけ豊かな人生を送ってこられたのなら、確かに不自由になった体で納得のいかない人生をこのまま進むのは嫌かもなあと思えるほど、羨ましい生活。
生きることと延命することは違う、も確かに納得。自分の意思で生きるとはなにか。
あと、やっぱりお金って人生を選べる最大の手段なんだなと思った。私はゲームを子どもの時から全くしないのだけど、ゲームも課金したら色々進む道が変わるのでしょ?いろんなアイテムを手に入れて敵を倒しやすくしたり、生きやすくなるのよね、多分。そして彼はそれで人生の終わり方を選べたのだし。
でもこの人が一番ラッキーだったのは、娘たちだわね。彼をとてもとても理解していた。
重いテーマのわりクスッと笑えるユーモアも入っているのでサラッと観られて、でも後で振り返って色々考える感じ。
美しい人生とは、を考える作品だったと思う。
ソフィ・マルソー相変わらずチャーミング
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