「金持ちは死ぬまで道楽もの」すべてうまくいきますように コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
金持ちは死ぬまで道楽もの
ソフィー・マルソーが歳を重ねてもソフィー・マルソーで、美しい。
いい歳の取り方で、羨ましく感じた。
アンドレ・デュソリエの演じる父アンドレは、確かに黙ってられない、かまってほしいくせに、頑固で人の話を聞かないタイプ。
今まで自由を謳歌しておいて、病気で身体が麻痺したら安楽死を望み、娘にやり方を調べろと命令した自分のせいで、その娘たちの身が危なくなるという始末。
見方によって、チャーミングな可愛らしいおじいさんとも言えるが……
弁護士だの、国境越えでタクシーがわりに使える民間救急車だの、さまざまな費用だの……
「金があると、生き死にも自由なんだな」という点が、鼻についちゃって。
世の多くの人は、死にたくないのに(または死ぬと分からずに)死を迎えるのに、剛毅かつ豪勢な死に方を選べるなんて。
まぁ、金持ちはいいよな……
と、カツカツで生きているこちらの僻み根性を、アイスピックで突き刺すような刺激をいただきました。
観客が、『PLAN75』同様に70~80代が多く、みんな死に方に興味あるのかな、って印象も受けました。
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