「難しいテーマなのにどこか軽やか」すべてうまくいきますように ターコイズさんの映画レビュー(感想・評価)
難しいテーマなのにどこか軽やか
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オゾン監督作品ってことで身構えてしまったけど、スイミングプールの脚本家による自伝的小説の映画化ということで、素直に観ることができるよい作品でした。
尊厳死を望む父とその娘たちのストーリー。娘のエマニュエルをソフィー・マルソーが好演。
「すべてうまくいく」とか「順調」とは一体なんだろう?と思うくらい尊厳死のハードルは高く、いろんなことが巻き起こる。むしろ全く順調には進まない。でもそれは生きるための必然なように、意志的な死を望む時の必然なのかもしれない。
愛なのか、へそ曲がりなのか、どちらか判別が難しいように、何が順調なのか何が人にとっての幸せなのか、尊厳とは何なのか、答えは綺麗には出せない難しい問題なのだと思う。
ただ、選べるということと、その意志を尊重しようと周囲が支えてくれること、それが尊厳や幸せの一つの形なのかもしれないなと思った。
重いテーマだけど、意志を尊重し寄り添おうというみんなの姿勢に救われたせいか、視聴後感は悪くない。
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