TITANE チタンのレビュー・感想・評価
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最初から最後まで痛そう
カンヌで最高賞のパルムドールを獲ったという事で見に行きましたが、ホラーではないのですが、サスペンスでもなさそうでよく分からなかった。とにかく痛そうな映画で人には勧めたくないですね。
車とバッコンバッコン 恋する遊園地をパクった?
アレクシア/エイドリアンはチタン製の頭蓋骨入れる前からヤバい子供だった。
前半のスピード感のある展開に比べて、後半は急激な失速⤵️
ビンセントおじさんが主役のストーリーに変わるからでもありますが・・・
自動車に対する異常性的嗜好。
遊園地の電動遊具に対するノエミ・メルランの映画「恋する遊園地」にインスパイアされた(パクった)のでしょうか?
機械油のような黒い粘ばっこい液体がいろんなところから溢れ出すところが類似点。車とバッコンバッコンして、妊娠するってところは行き過ぎだよ。膨れたお腹の皮のすぐ下にステンレス製の板?子宮もチタン?生まれて来るのはバンブルビーかと思ったら、わりと普通じゃん。
アレクシア役の女優さんの身体を張った体当たり演技というより自暴自棄的なキレっぷりがすごかった。最狂。マッドマックス。
かんざしのような凶器に布製のガムテープみたいなサラシ。
たびたび流れる Poor Wayfairing Stranger. 内容と合ってる???
形容不能の愛が弾き出した答えは…
本当は途中で帰りたかった。本編が始まるや否や首のあたりがゾワゾワして、とてもじゃないが一定の姿勢を保っていられなかった。
でもたぶんジュリア・デュクルノーはそこまで見通していたんだろうなと思う。もう出て行ってやると決意が固まりつつあったところでそこまで画面の大半を覆い尽くしていたグロテスクネスの霧が晴れ、奇妙だが興味深い愛の物語が始まる。
そのとき私はこの映画に敗北を喫した。何から何までが狂っていたようで、実は全てが緻密な計算のもとに成り立っていたのだ。あームカつく😡
本作の序盤を彩るのは執拗なまでの「痛み」のイメージだ。アレクシアは性的な昂りを感じた時、頭に差した串で相手を刺殺する。女だろうが男だろうが躊躇はない。それは擬似的な射精といえる。串はあらゆる対象を支配する暴力性もとい男性性のメタファーだ。
一方で彼女は自身の肉体的な女性性を捨てきれない。入浴中の彼女が扉をドンドンと叩く何者かの誘いに応じ、そのまま車の中で犯されてしまう(というか車に犯されている?)シーンは鮮烈だ。
あまりにも罪を重ねすぎたアレクシアは、見知らぬ街で行方不明中の他人(男)になりすます。このとき彼女は人相を寄せるべく鼻っ柱をシンクに思い切り叩きつけるのだが…思い出すだけでも寒気が…
「アドリアン」になったアレクシアを迎えに来たのは彼の父親を名乗る人物、ヴァンサンだった。彼は消防隊員のリーダーで、歳の割に屈強な肉体を持つ男だった。
アレクシアは父親の勧めで消防隊に入隊するが、そこで思い知らされるのは心身共にマスキュリンなホモソーシャルの圧倒的暴力性だった。
串という飛び道具を捨てたアレクシアにとって、男はもはや懐柔可能な弱者などではない。筋肉のない彼女を「ゲイ」と侮辱したり、せっせと力仕事に勤しんだり、手近な女を手近に消費したり。アレクシアは「本物の」男だけが持ちうる暴力性に打ちひしがれる。また彼女の身体にも異変が生じはじめる。彼女は腹の中に何かを懐胎していた。それは彼女の肉体が紛うことなき女であることを突きつけるように、日増しに大きくなっていく。
アレクシアがヴァンサンに連隊を覚えたのは、彼もまたホモソーシャルの力学に疲弊した者の一人だったからだ。彼は自身の筋力を維持すべく、失神も厭わぬ覚悟で筋肉注射を行う。あるいは過酷な筋肉トレーニングも。しかしそれでも若い男にはかなわない。
男たちを束ねる「男の中の男」としての自負に追い詰められるヴァンサンと、自らがかつて他者に突きつけていた男性性を、今度は身を持って味わう羽目に遭うアレクシア。二人が互いに連帯を覚え合うのは自然な成り行きだろう。しかし特筆すべきは、ヴァンサンとアレクシアの間にはいかなる肉体的接触もなかったことだ。
ラストシーン、ヴァンサンはアレクシアの出産を手伝う。アレクシアの中から出てきた「それ」は背骨が金属、つまりチタンでできていた。ヴァンサンは動かなくなったアレクシアの横に寝そべり、チタン製の「それ」を大切に抱き締める。
ヴァンサンとアレクシアの間に生じた形容不能の愛。その結果物がこの異常で、グロテスクで、非人間的なチタン製の物体/生命体なのではないか。欲を言えばこいつがその後どうやって生きていくのか、あるいは生きていけないのかについて監督がどういう展望を持っているのかくらいは知りたかった。
本当に面白い映画だったけど痛みの描写がエグすぎてもう2度とは観られないと思う。観たい方もそこだけは覚悟して行ってください、マジで…
トランスフォーマー!?
最後、バンブルビーみたいなのが産まれていたら
女版京本政樹に
⭐︎100個差し上げてました。
カンヌのストライクゾーンの広さがガバガバ過ぎて最高です。
妊婦の奥さんを連れて行かなくて心底ホッとしました。
チタンは体内で拒否反応起きないんだよね。
さて鳴り物入りの今年のカンヌ・パルムドールはどんな感じでしょうか。
私は割とするっと世界に入れた。
幻想と現実を連続したリアリティと時系列上に並べた話で、この様に感じたり見えているのは主人公の2人と映画見てる我々だけだ。消防士やダンサー仲間には変な2人と殺人事件にしか見えてないはず、、、。
上手いなぁと思ったのは追い詰め方だ。もう2人ともお互いを信じるしかないし、見てる僕らも道がないんだもん。そしてこの超現実的な世界を段々不自然だと思わなくなる自分がいた。そして孤立した2人はお互い引き合うに決まってる、、吊り橋効果?疑似恋愛かな?消防署長の過去はあまり説明ないけどお互いを求め合うのは必然だった。そんな歪んだ世界観で話はフィニッシュするわけだから、真っ直ぐ着地出来るわけもなく、、しかし妙な満足感と言うか、幸福感を味わえました。
これまた女性の監督ならでわ描写やまもりです。監督のインタビューでクローネンバーグに影響受けたと言っていた、、、確かに絵が濃厚で質感似てるかも。
先が楽しみな女性監督がまた1人。
脅威の創造力
サイコ、サスペンス、ホラー、ドラマ、コメディ、スプラッター、エロティック、アクション、ファンタジー等々あらゆる要素が詰め込まれた作品で、創造に追いつけず呆れて笑ってしまうくらい、すさまじい内容の作品でした。
酷い描写や演出、内容すら拒絶したくなる所が、正直、結構あって、とてもいい映画なんて言えたものではありませんが、酷いからといってすぐに放り投げてしまうわけにはいかない仕掛けというか企みが随所に見られて、結局はこのどぎつい内容の狂気じみた作品を終始凝視していたように思います。
変わった映画を見たいというなら、見てもいいかなとは思いますが、観賞するかどうかは慎重に。でも、はまればかなり面白いと思います。
ただただ、ひれ伏すしかない
想像力もここまで飛翔すると、もはやリアリティだの云々は関係なくなる。なにせインパクトが凄い。よくぞこんな作品を作ったものだ。主演女優の振り切った演技があってこそだろう。怪演という言葉を通り越して、本当にこういうエキセントリックな人が実在しているように思えてしまう。
冒頭のシーンで主人公アレクシアの性格が知れる。攻撃的で傍若無人の利己主義者だ。子供の頃の性格は一生変わらない。三つ子の魂百までなのである。唯一変わったとすれば、頭にチタンを埋め込まれたことで、欲望の矛先が人間に向かなくなったことだろう。
本作品で描かれるのは生命であり、肉欲であり、破壊衝動だ。アレクシアが愛するのは金属的なものである。頭のチタンのせいだ。おそらくではあるが、アレクシアが愛用している箸状の髪留めはチタン鋼だと思う。金属は裏切らない。必然的に破壊衝動は人間に向かう。
アレクシアにエレクトラコンプレックスを当てはめようとしても難しい。人間には興味が無いからだ。興味があるのは目の前の人間を壊すことだ。愛用の髪留めはアレクシアの相棒である。人間よりもよほど髪留めを大切にしている。
アレクシアの「Je t'aime」だけが唐突で、それまでのアレクシアにはあり得ない言葉である。アレクシアの変化がいいことなのか、そうでないのか。映画は答えを出さない。そもそも是非や善悪の価値観を超えた作品だ。我々はその圧倒的な想像力とそれを映像に実現させた作品の前に、ただただ、ひれ伏すしかないのである。
誰とも共感し合えなかった人が巡り会う『ニトラム NITRAM』にどことなく似ていますが、より奇怪でグロテスクなこちらに魂の救済があるのが不思議です
冒頭から登場人物への感情移入を撥ねのけ、前作同様のグロテスク極まりない描写を畳み掛ける理不尽な展開、それでいて凄惨極まりない殺人描写に脳天気な劇伴を被せる無邪気なギャグも挿入、尖端恐怖症には拷問のようなシーンも織り交ぜながら頭の中で描いていたありとあらゆる展開の遥か上空を軽やかに飛び越えて全く想定外の結末に着地。何気に前作『RAW 少女のめざめ』とほとんど同じ感傷に満ちていてジュリア・デュクルノー監督の突き抜けた作家性に背筋が凍りました。
主人公のアレクシアを演じるアガト・ルセル。何者も寄せつけない狂気を全身から放つ演技が強烈で、短編映画に何本か出たことがある程度のキャリアとは信じられません。どう考えても世間と折り合いをつけられるわけがない彼女が巡り会うのが失踪した息子を忘れられない消防隊の隊長ヴァンサン。演じるヴァンサン・ランドンは『すべて彼女のために』で体現した、殺人容疑で実刑が確定した妻の無実を信じて暴走する主人公の狂気とは全く次元の異なるものを表現していて、開いた口が塞がりませんでした。
正直万人にオススメできるような作品ではありませんが、今まで観たことないものを観たい人なら絶対観るべき。ちなみに客は私の他に1人いただけでした、もったいないです。
まさかこんなど変態映画がシネコンで観れるなんて!
「ミッドサマー」が当たらなかったら
絶対に単館系作品でしょう。
これだけエグければ。
ぶっちゃけ私は変態なので
大満足でしたが、
このの手の変態映画を観慣れてない女の子は
マジで行かない方がいいです。
私の後ろのカップルの彼女の方は
2度退出しました(^_^;)
エロに描かないエロ。
痛覚に針を刺すような痛み。
これをSFと言わない世界観。
そして、妊娠という男じゃ絶対にわからない重さ。
良い意味で疲れました。
でも、これだけエグいのにテーマは愛。
あー、俺って変態で良かったって
思いました(^_^;)
軽い・強い・錆びない
久しぶりに予定調和でないハラハラドキドキ感を堪能出来て映画もまだまだいけるとちょっと嬉しかったが万人にお勧めできる作品では無い。タランティーノより痛くて三池崇史よりグロイのだがフランス映画で女性監督でなんか文化的で決して甘くないのだがいい感じで没入できて身を引くのでは無くて乗り出して目を見開いてしまう感じなのだ。ほんの少し罪悪感があるが「幸せな映画体験」であることは間違いない。とにもかくにも主演のアガト・ルセルという女優さんに尽きる。全くの無名であるが故に善悪先入観なく非日常へといざなって頂きました。アーメン。
最高!今年一番!(今んとこ)
「RAW」が最高だったので大いに期待して観ましたが、期待を上回る傑作でした。
「RAW」の子も出てましたね♡
生肉vs金属!
セックス&暴力な前半から後半は意外な展開へ!
それがまた、たまらなく面白かった〜!!
最後なんてワタス、拍手しました!
胸を鷲掴みにされて洗面台の角にガツガツぶつけられるような映画でした。
最高です。
オーマカレナ!
Don't think Feel!
皆さんが「変態」と口を揃える映画はどんなものかと思ったら、本当に変態でした。でもこれは良い変態映画ですよね。別に無理して解釈加えなくても楽しめます。かなり前半の方から脳死状態に陥って「ヤバいヤバい…」と(心の中で)呟いてました。楽しかったなー。明日からまた仕事頑張れそうです。
女性しか味わえない産みの苦しみと喜びを全人類隔てなく我が身として実感出来る怪作
今年観た他の映画の印象が一撃で吹っ飛ぶほどの、かなりの衝撃作でした。ジュリア・デクルノー監督作品は初めて拝見しましたが、まさかこれほどまでとは。
金属への執着愛はあくまで序章。本題はその後に出てくる『父親』との謎の関係性。
この『父親』がなかなかの曲者ですが、親父であり良き理解者であり性癖謎のマッチョイズムの体現者であるクセに最終的に母親属性を得るんですよね。
もう意味わからんですよね。
意味わからんけど、実際そうだったから仕方ないです。
なおラストシーンに向けてなんとなく親父と我々観客の視点がシンクロしてく感あったんですが、この辺、マジで出産場面にリアルで立ち会ってる気分になります。
そして最後の産んだのお前じゃないだろシーン。
泣けます。
そんなわけで、この映画を観た後放心状態に陥ったために、ハシゴする予定だった別の映画が観に行けなくなりました。
でも後悔してません。
ホラー映画の皮を被った、人類愛に満ちた傑作でした。
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