「ジェンダーを越えた先にある人間の究極の愛を奇想天外な寓話で描き出す衝撃作。」TITANE チタン Y.タッカーさんの映画レビュー(感想・評価)
ジェンダーを越えた先にある人間の究極の愛を奇想天外な寓話で描き出す衝撃作。
車に性的な愛を感じる女は、男や女を同じ人間として見ることが出来ないが故に、殺人を重ね続ける。やがて車での自慰行為の末に妊娠して、初めて自分のジェンダーに恐怖し始める。逃亡の末に失踪した息子と偽って出会う老境の男。彼は老いに自分の男らしさが無くなって行くのに堪えられず薬を使って抗っている。お互いを偽りながら、遂に女が出産を迎えるが...。女は一体何を産むのか?、そのスリルで映画全体を引っ張っていく中、他者と異質なモノを受け入れてこそ初めて生まれる愛もあるという人間の本質にも迫ったテーマを、対極の無機質なモノから描き出した驚きの力作。
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