「 芸術作品であることは確か。予告編だととても倒錯的な感じがしたのだ...」TITANE チタン えみりさんの映画レビュー(感想・評価)
芸術作品であることは確か。予告編だととても倒錯的な感じがしたのだ...
芸術作品であることは確か。予告編だととても倒錯的な感じがしたのだが、むしろとても素朴な映画。
ヴァンサン、ランドンは好きな俳優だった。彼の渾身の作品となったと思う。
ジェンダー的にここまで壊乱されてる映画はないだろう。セクシュアリティも。もちろん、アイデンティティも。チタンは、自閉症的な性格の隠喩でもある。この意味では決定的に新しい。
無茶苦茶暴力的。愛に対して攻撃する反応が自閉症的。
消防士のとてもアルカイックなマッチョの世界の中でそれが繰り広げられるところが、この監督の才能かと。
最初、ヴィンセントの息子への迫り方が、監督も言うようにとても暴力的で許容できないと思った。でも、根底にある愛がアレクシアにとって愛となるという展開が、倒錯ではなく、言ってみればすれ違いとして愛を成立させる。Je suis laがこの映画のキイである。
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