「痛い痛い痛い」TITANE チタン bionさんの映画レビュー(感想・評価)
痛い痛い痛い
とにかく痛点が刺激されるから、鑑賞するのにもカロリーを消費する。アレクシアが相手に与える暴力的な苦痛も見ていて辛いんだけど、アレクシアが自分に与える痛みのシーンは、お尻の穴がキュッとしまってしまう。
前半は、エログロなんだけど、テンポも良くバックに流れる曲も退廃ムードを加速させるドライブ感がある。破滅に向かって一直線と思わせたところで、モードチェンジ。
ヴィンセントとの親子ごっこが始まってからは、ちょっと退屈な時間が流れる。退屈なんだけど、物語の終着点が気になるので眠気はこない。
ステロイドを使ってまで老いに逆らうヴァンサンは、男性性に囚われた人間だが、その彼が
母性に目覚めてしまう。死と再生の物語ということになるんだろうけど、ナンセンスの積み重ねで、それを語られても何も感じない。ただ、記憶には絶対残る作品。
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