「ものすごい存在感」TITANE チタン 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
ものすごい存在感
序盤からすごい攻めてくる作品。
エログロや鉄の侵食等にどうしても最初は「鉄男」を感じてしまいました。石川忠のような音楽もそう思わせるのでしょう。後見る前は「クラッシュ」?なイメージもありましたね。
ピリピリとした空気の中で、自身の作品「RAW」とさりげなく関連性を持たせているのがにくいです。
まず前半は随所で痛みを感じるので、観ていて結構力みました。
主演のアガト・ルセルが正に体当たりの演技で、ほとんどセリフはないのにものすごい存在感なんです。これで映画初出演は驚異。
ヴァンサン・ランドンも秘めた熱量が滲み出ており、この二人の狂気の絡み合いが作品の見どころでしょう。
人間性を放棄し死へ進んでいた彼女は、嘘で築かれた歪な生活を経て心を知り温もりを取り戻し、そして最後は愛が生まれる。
これは今年見た中でも、ずば抜けて印象を残す作品でした。
かなり評価が割れる作風なので、是非とも自身で体感してみてください。
かなりの熱量です。
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