ニトラム NITRAMのレビュー・感想・評価
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人は繋がりを失い孤独になると恐ろしくもなる
Filmarks試写会にて。
幸いにも劇場公開時に販売されるパンフレットまで頂けたため、試写会開始前にパラパラと目を通すつもりが情報量の多さにまずはそちらに引き込まれてしまった😅
普段パンフは買わない主義。なぜなら置き場所に困るから。でもたまにこうしてパンフレットを見ると、作品をより理解するのにパンフレットってのは一役買ってるんだなー、と実感。紙媒体ではなくWEB版の割安パンフレットとかあれば内容みたいのにな……
久々のパンフレットに感動してしまったけど、映画の話。
カンヌで評価される作品との相性が悪い自分だけど、カンヌで男優賞獲ってるこの作品はなんで称されたのか理解できる。だって主役のケイレブ・ジョーンズが演じるマーティン・ブライアント、ヤバいくらいの怪演でしょ😲めちゃくちゃ身近にではないものの、これまでにブライアントみたいな振る舞いをする人周りにも居た。だから感じるリアル。観ていて恐ろしく感じさせられたほどのリアル。マジで怖かった〜〜〜😱😱😱
殺戮の場面が描かれるわけでもないのにこんなに恐怖を感じさせられる監督と主演の彼、凄すぎる………
ポート・アーサー事件
銃乱射事件に至る若者を丹念に描いた作品
オンライン試写会にて鑑賞。
この映画を観終わった時に思い出したのは、黒澤明監督の『影武者』である。
『影武者』のクライマックス「長篠の戦い」では敢えて銃撃戦を描かずに、敗戦した武田軍が織田側に叩きつぶされたシーンが芸術的スローモーションであった。
本作のクライマックスも、予告編を見る限り、オーストラリアで起こった無差別銃乱射事件であるはずだが、意外な終わり方…。
(※)まぁ、『影武者』が公開されて初めて観た時には銃撃戦シーンの省略形が若干の不満はあったものの、結構気に入った作品だったので、結局、映画館に3回観に行った。ヒマな学生だった…(笑)
さて、本作は、オーストラリアでの無差別銃乱射事件を起こした若者ニトラムが両親と如何なる生活をしていて、ヘレンなる母親と同じぐらいの年齢の女性と親友になるのだが、様々なことがニトラムに起こる。
同級生からはバカにされて、思い通りにならない生活を過ごすニトラムは、もともと抗鬱剤を飲んでいたものの、精神が大きく狂っていく出来事に暴発するさまが丁寧に描かれた作品だと思う。
何がどのようにして起こって行ったのか…などの記載は避けるが、若者の暴発に至る過程を丹念に追った映画で、なかなか見応えあり。
ただ、冒頭に記載した通り、クライマックスの表現については、個人的にやや不満が残る映画に見えた。
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