劇場公開日 2022年3月25日

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ニトラム NITRAMのレビュー・感想・評価

全77件中、41~60件目を表示

5.0 歴史的なトラウマを丁寧に映画化しただけでもすごいと思うが、事件の...

2022年5月1日
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鑑賞方法:映画館

 歴史的なトラウマを丁寧に映画化しただけでもすごいと思うが、事件の複雑性をしっかり描いている。主人公の俳優の、発達障害や精神障害の演技も素晴らしかった。ピュアな感情や孤独、不器用さ、暴力マシンのように向かっていく恐ろしさ。父親を殴るところが実際は一番過酷な気がした。
 パンフの小泉さんの言によれば、それでも事実とはかなり異なるとのこと。女性たちとの性的関係もあったなら、それも含めて描いてほしかった。虫の描写や、花火の表象も、重要だったのだろうと思われる。
 実は、母親に最も共感できず、母親に問題があると感じたのは、パンフの信田さんとは異なる見解だった。ここまで共感能力のない人はない、のか、息子との関係に疲れ切ったのか。
 ヘレンも実はかなりの特異な人である。
 宮台さんのニトラム評は流石だと思います。

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えみり

4.0【男は何故、凶行に走ったのか。忌まわしき事件を基に、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズが破滅の道を辿る男を繊細に演じている。観る側に”現代社会と、当時と何が違うのか”と重い問いかけをする作品でもある】

2022年4月30日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

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NOBU

3.0社会適合性のない人物

2022年4月29日
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このような人がコミュニケーションがとれず、悩みを抱えて、自虐的になったり、周囲の無関係の人物や集団への無差別な攻撃、逆恨み的な暴力に至ってしまうのか。。。
普段、お父さんのように理不尽な事で怒りや悲しみを感じる事は、誰にでもあって、それをストレスとして溜め込みながら、みんな我慢しているんだろうね。それが上手くこなれないのが彼のような人物なんだろう。

ところで、この主人公の俳優は、スリービルボードにも出演していたとの事で、役柄は違うが本編とストーリー性で似通っているなぁと実感した。

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Miya-n

5.0他者への憎悪、自己嫌悪、親からの見えない抑圧の果てに起きた爆発

2022年4月22日
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mayuoct14

4.0Martin

2022年4月21日
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悲しい

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マリエル

4.5両親は劇中一度もマーティンという名前で呼んでない。

Nさん
2022年4月16日
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両親は劇中一度もマーティンという名前で呼んでない。

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N

3.0主題が違うのでは

2022年4月10日
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鑑賞方法:映画館

「エレファント」や「ウトヤ島」など、無差別殺傷事件をテーマにしたものは多々ある中で、本作は主役の人間性に迫った、ある意味ヒューマンドラマに近い。
事件そのものの描写はあえて少なくし、出来るだけ客観的に、そこまでの過程を映し出している。
その見せ方は素晴らしく、主演のケイレブ・ランドリー・ジョーンズを始め、俳優の演技も見事だ。

それを凌駕して勿体無いと感じたのは、主題として提示した最後のテロップ。この問題を銃規制のみに重きを置くというのは、あまりにも浅い。
もちろん、それも重要な問題だが、それ以上に主人公に寄り添おうとしない、社会構造も指摘すべきでは無いのか。それ自体は映像からもちろん読み取れるものの、最後にあのようなテロップを入れられると、話が違うだろ、と興醒めしてしまう。

銃社会から縁遠い社会に生きてるから、そう思うのかな。中々難しい。

✳︎この手の映画は「良い」「悪い」の判断がむずかしいので、点数はあくまで映像や脚本に対するものです。

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sodome

3.5マーティンの孤独と鬱憤と渇望

2022年4月9日
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悲しい

オーストラリアで実際に起きた銃乱射事件を題材に、事件の犯人であるマーティンが、事件当日に銃を発砲するエンディングへ向けて物語は進んでいく

27歳になっても幼稚園児の様な感情の起伏を見せ、社会不適応な態度を取るマーティンを、周囲はmartinの文字を逆さ読みした「ニトラム」という名で呼び嘲る

一歩引いた所から犯人のマーティンを見ている様な映像が、彼の全てが空回ってどんどん救いがなくなっていく様をリアルに浮き上がらせる

おそらく精神的発達障害者であるにも関わらず、適切な療育も養育環境も与えられず、やる事全てが空回るマーティンの孤独と鬱憤と渇望を見事に体現したケイレブ・ブランドリー・ジョーンズの演技は圧巻

また、威圧的で感情的な母親を演じたジュディ・デイビスも素晴らしい
息子を愛しながらも、彼を理解し導くには無知で力不足だった母親の苦悩と悲哀が画面から滲み出る

登場人物が誰1人幸せにならない
僕は僕以外になりたかった
というキャッチコピーが胸にささる映画でした

個人的に、☆5中☆3.2

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12shiho28

4.0怖い

2022年4月9日
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ぽこぺん

3.0鏡の中

2022年4月7日
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悲しい

難しい

1996年にオーストラリアにて発生した、無差別銃撃事件を起こした青年とその家族を描いた作品。

主人公青年は、本名はMartinだが、逆からよんでNitram(二トラム)と呼ばれからかわれていたそう。誰に心を開くわけでもなく、はた迷惑な行動をしては暴れるその姿は、言い方は悪いが、社会不適合者という言葉がピッタリ当てはまる。

そんな彼と暮らす父母の姿はやるせない。根底には息子を想う気持ちは垣間見えるし、彼を見守っているが、どこか諦めているような雰囲気も…。

終始陰鬱な雰囲気で進んで行くドラマ作品。

登場人物皆、それぞれの考えを持っているようだが、その誰もが幸せには見えない。
特にお父さんのシーンは哀しかった…。マーティンを助けたい気持ちとどうにもならない気持ち、さらには彼の為にも見ていた夢まで…。

母には人の苦難を笑うと評されるニトラムが、このとき見せた父を見る表情は…。そして老夫婦の元へ行ったその心とは…。かと思えば起きない父を…。
もはやワタクシには・病み過ぎてしまったその心を読み取ることはできず。。

最初から最後まで哀しさと虚しさに溢れた作品だった。

ただ、彼が彼になってしまうまでの過程を中心に描き、その結果としての無差別殺人事件を見せる作品かと思ったら、最初っからあんな感じだし、ヘレンもヘレンで何故あんな彼を受け入れたのか、そのバックストーリーも見えてこないので、もうちょっとその辺の深さを味わえる内容だったら良かったかな~と。

ただ兎に角、やるせなさを味わうならこの上ない作品だった。

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MAR

4.0ホラーよりもホラー

2022年4月7日
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発達障害が絡むので安易に感想は述べられませんが、率直にホラー映画よりホラーを感じました。突然ハンドルを握り出す予想だにしない行動、凶暴性を抑える荒い息使い、そしてガンショップのシーンでは何度もヒヤッとさせられた。幼少期に周囲から迫害されてきたのだろうが、そういったバックボーンが描かれていないので同情できなかったし、同じ人間とは思えない怖さを感じた。最後、事件の惨劇を映さずエンドクレジットという流れはクールだし、事件に対する制作側の配慮を感じた。主人公の怪奇演出は演技もヴィジュアルも作り込まれているなと思った。
ここからは個人的な鑑賞記録ですが、当日の劇場のお客は私1人でした。映画の内容からしてそりゃそうなんですが、社会や人の闇を自発的に見ようとする人って案外少ないんだなとも思った。言い換えれば自分はそれをあえて観に行く"陰な人種"。思い返せば興味を持つ映画は陰な作品が多いことに気づく。志向を変えてみようとも思っけれど、陰の目線から見る世界もそれはそれで面白いかなと思ったし、そういったものに興味を惹かれるのであればそれが自分のアイデンティティなのかなとも思う。
主人公のように病的ではないものの自分も社会に適応することに苦労するタイプ。同じ境遇の人に手を差し伸べられる余裕はありませんが、受け入れられる視野は持っておきたいと思う。

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チェザーレ

4.5はまり役

2022年4月7日
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カールⅢ世

4.0悪人じゃなくても悲劇は起こし得る

2022年4月4日
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元となった「ポート・アーサー銃乱射事件」、よく知らないので観賞後ネットで検索。犯人は終身刑で存命、作品内で描かれる出来事(父の件、富豪の存在)は形を変えていますが事実のようですね。もちろん、ニトラム自身の人物像も。ですが、犯行動機は明らかになっていないそうです。ですから製作陣は多くの時間をかけて調査し、人物像を浮かび上がらせ犯行に至った経緯(動機)を描いたのではないかな?って思います。それほどにニトラムの日常の感触や心情が生々しく伝わってくるのです。果たしてここで描かれる動機が真実かどうか?はわかりませんが「きっとそうだろう」と思える説得力のあるものでした。主人公はじめ主要な演者さん全ての演技が素晴らしくより濃厚な仕上がりとなっています。濃厚=やるせなさが半端ない・・・ってことです。

描かれるニトラムの日常世界はきっと今の時代のどこかに存在する世界なんだろうと思います。居場所がない、受け入れてもらえない、受け止めてくれるところがない、自分を認めてもらえない、そんな現実。自分でなんとかできることと、どうにもできないことはあります。そんな時に人は光が見えればその光がどんなものであろうとすがってしまうのではないのでしょうか?それこそが自分が求めていたものだと勘違いしてしまうのではないでしょうか?

そうしてしまうのは社会なのか?家族なのか?環境なのか?本作は銃規制促進または銃社会への警鐘映画のようですがそんな単純な社会の課題だけではないような気がします。決してそれだけでこの惨劇が起きてしまったとは思えないのです。1996年、あの頃から社会はさまざまな境遇の人にどれほど寛容になれているのだろうか?と考えてしまいます。

演者さんたちが皆素晴らしいです。主演はもちろんですが、エシー・デイヴィスよかったなぁ。ただ、苦言があるとするならば、ニトラムの病が全ての起因に見えてしまうような感じがちょっとなぁってところです。「それでなければ・・・」って思ってしまう展開が目に付くのです。病があるから・・・ということよりケアしきれない環境という見せ方できなかったかなぁ?「その病=悪」って見え方がちょっと雑音になっちゃいました。銃規制だけでなく、そちらの環境についても踏み込んでほしかったかな。

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バリカタ

3.0ニトラムが創り上げられる過程

2022年4月4日
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21038.作品に描かれたエピソードや映像から浮かび上がる

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movie

4.5銃以外無くなってしまった

2022年4月3日
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Momoko

4.5ダウナー映画

2022年4月2日
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こんな息子(隣人)は嫌だinオーストラリア

この主人公、完全に病気でしょう

こんなのに金や銃渡して野放しにすればまさに八つ墓村

ニトラム役の俳優、体ダルダルにしてメガデスのボーカルみたいだった

そりゃぁ、お母さんもあんな顔になるよ!!

あと、車の助手席に乗せるのもダメ絶対!!

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うんこたれぞう

4.0演技が凄すぎる。。

2022年4月2日
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実際にオーストラリアのタスマニアで起こった無差別銃撃事件の犯人を描いた作品。
犯人役を演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズの演技がとにかく凄かった。感情を爆発させるシーンでは映画館の中で思わずこちらも声が出てしまいそうな程の緊迫感があって圧倒された。元々この事件のことは知らなかったが、犯人の動機は今もはっきり分かっていないようで、劇中でも犯人のいろんな面が表現されていて、他人への優しさを覗かせる反面、時には極めて自己中心的だったり、内面の本性が謎に包まれている感じがした。
作品の終盤で母親に自分の正体について問いかけ、自分でもよく分からないと言ったシーンが強く印象に残った。

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matt42

3.5苦しい

2022年3月30日
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何らかの障害を持っているんだろうことは分かるが、誰かそれに気づき他に道を作ってあげられなかったのだろうか。

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Oyster Boy

3.5陸(おか)サーファー

2022年3月30日
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悲しい

興奮

最初に火遊びから火傷をおった子供がインタビューを受ける映像が流れるが、あの子はニトラム?関連があるかのように花火を打ち上げたり、小学生の前で花火をして煽ったり、実際にコテージに火をつけて本人は背中と尻に火傷を、逮捕後に治療のため病院へ。

劇中、誰も彼の名前を親ですら呼ぶことはなく、ヘレンとの出会いでもニトラムは自己紹介をしない、中盤でニトラムと呼ばれる、それはマーティン・ブライアントにとって嫌なあだ名でMartinを逆さ読みした幼少期に軽称で呼ばれたもの。

テレビから流れるニュース映像はスコットランドで起きた小学校で児童16人が射殺された事件、ポートアーサー事件はその一ヶ月後くらいに起きている、銃乱射事件で思い出される映画はガス・ヴァン・サントの『エレファント』でドキュメンタリーをマイケル・ムーアが。

両親が息子を見捨てることはしない反面、父親が徐々に弱っていく姿、冷たそうな態度の母親は強い女性の象徴のようで、自然と強くなるしかない現状と全てを背負わなければならない結果、単に男共が不甲斐ない。

サフディ兄弟の『神様なんかくそくらえ』から要注目なケイレブ・ランドリー・ジョーンズの不安定ながら危なっかしく愛嬌を持ち合わせた演技は素晴らしく、一人の青年として共感する部分も多少、映像で見せない殺戮場面を実際の事件の概要を文で読んだ時の残酷性と衝撃は何ら共感することは出来ない、銃社会の問題提起、日本では附属池田小事件のような、銃だけの問題では片付けられない厄介な動物である人間の問題。

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万年 東一

5.0登場人物の誰にも感情移入が出来ず最初から最後まで息苦しい112分

2022年3月29日
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1996年にタスマニア島で起こった無差別重乱射事件が起きるまで犯人の日常を淡々と追うドラマ。主人公のマーティンは幼少期から奇行を繰り返す人間で、近所の人からは名前を逆に綴ったニトラム(NITRAM)と呼ばれて揶揄っていた。それでも両親は何とか彼を自立させようと試みるが、何をやらせても長く続かず会話も噛み合わない。そんなマーティンはサーフボードを手に入れるために始めた芝刈りの仕事で年上の女性ヘレンと知り合い意気投合し幸せな日々が訪れるが・・・。

登場人物の誰にも感情移入が出来ず最初から最後まで息苦しい112分。タスマニア島に充満するその閉塞感は実にリアルで、どこにでもころがっているパズルのピースが禍々しい因果に引き寄せられて地獄絵図へと姿を変えていく日常が自分のすぐそばにもあるありふれたものであることがとにかく恐ろしい。主演のケイレブ・ランドリー・ジョーンズの演技が桁外れに素晴らしく、子供のような無邪気と悪魔のような狂気を併せ持つマーティンを見事に体現していました。

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よね