劇場公開日 2022年4月22日

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「率直な内容でおしゃれ。作られ方のうえでご苦労さま感は残る。」パリ13区 あま・おとさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5率直な内容でおしゃれ。作られ方のうえでご苦労さま感は残る。

2024年3月22日
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鑑賞方法:VOD

冒頭のエミリーに裸シーン…。赤裸々なセックスシーンが多い中身の予告と思えば意味がなくもないが…。でも必要かな。

メインキャラたちは、挫折をしつつも何とか踏ん張っている、出来すぎないタイプ。そこはとてもよかった。共感しやすい。セックスも含め本当のところどうなのかと関心が持てる。

観終わってみれば、この作品の最も重きを置かれた主人公はノラであり、映画のテーマは、主に同性愛へ移行するまでの自分探しへの旅、なのだろうと思えてくる。
最初の方の刺激的シーンで引き寄せられ、後半にノラに移行。いわば、おとり・カモフラージュ作戦? 最初から同性愛テーマで押したならば観る人は限られるから、これは仕方がないかな…。わたしはノラの部分も含め、最初から最後まで面白く観られたのだから、手口はなかなか上手いと言える。モノトーンのお洒落で意外に見やすい画面にも引き込まれた。
しかし、青春群像路線にしたいのなら、ノラ役はもう少し地味な女優のほうがよかったのでは?どうしても後の二人より、ノエミ・メルランがずば抜けて一番印象に残る。
それから、もうひとり、悩める男性キャラが欲しかった。チャラ男ひとりでは力不足。

白人、黄色人、黒人が一人ずつだったのは、バランスを意識したのか?

少々遠回りというか…何だかいろいろご苦労さまね〜と感じさせる映画ではあった。

あま・おと