「過去を振り返る12章」わたしは最悪。 emmeさんの映画レビュー(感想・評価)
過去を振り返る12章
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"君は30歳だ。子供がいてもいい歳だ。
それともなにか待っているのか?"
"18世紀、女性の寿命は35歳だった"
"私の人生なのにいつも傍観者で、脇役しか演じられない"
色々と名言が残る映画だな〜って観ていたけど、
第7章あたりから描写が独特で過激になってきて、個人的には『ミッドサマー』を思い出した。
第7章、第8章は、エネルギーを取られる時間でした。
主人公はとにかく好奇心の塊で、気になるものができるとそれまでのブームは去る。彼女の好奇心は全て一過性のものに過ぎない。
選ばなかった方の人生が続いていたら…と
架空の人生の続きを想像しては、今の自分を見つめ直す。
常に自分の人生に納得していないような、
どこにでもいる女性だと思った。
"急に過去が大切になった。
未来がなく、過去を振り返ることしかできないから。
病気のせいだ"
アクセルが言ったこのセリフは人生を最大限に表現した言葉だった。
人は前を見て進むが、死が見えてしまった人に前はないのだと、痛感させられる思いだった。
中盤でアクセルがラジオ出演し、アートについて議論する場面があったが、それらも現代において議論し続けられているものである。
「言論の自由」とは一体?
「アート」とは?
このご時世に最も問題視されているテーマでもあると思う。
この2時間弱の中に詰め込まれたメッセージを、全て解釈していくには相当時間のかかるものだろう。
言語化もこれが限界である。
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