劇場公開日 2022年7月1日

  • 予告編を見る

「「きみは行き詰まると逃げ出すから」って、図星で言われる痛い女(の子)のお話」わたしは最悪。 kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「きみは行き詰まると逃げ出すから」って、図星で言われる痛い女(の子)のお話

2022年7月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 出だし、美しい緑景とインテリアに魅せられつつ、大人の男女が小洒落た会話の応酬する北欧版「ウディ・アレン?」とワクワクした。ノルウェーのみなさん高身長で骨太そうで、ワインごくごく飲んでも平気そうでした。しかし、次第に自己中女の方向性のない人生に付き合わされる冗長感が(だって最初に序章と終章に挟まれた12章構成だって知らされてるから、先の長さはお墨付き、、、)。
 終わってみればなんだ、自分探し無間地獄のアラサー女の自分語り・北欧版「エリック・ロメール」だったのかと勝手に納得。、、、と突き放して書いてみたものの、先進国の女性が子どもを産むことに対して前向きになれないのは決して金銭的理由でも、パートナーの関与度の低さでもないんだよなあと共感した。
 ラスト近くのシャワーのシーンなどは、ヒッチコックではあるまいし、次の展開は女性なら全員わかりそうなもの。ちょっと演出が雑なような気がした。
 そんな偶然ばっかりあるわけないじゃない!とのストーリーへのツッコミはご法度。これは平和ボケした都会のアダルトチルドレンのおとぎ話なんでしょう。そして、恋愛体質の人は恋愛の先に幸せを求めてはいけないのです。その瞬間こそが至福の時間と素直に生きればいいのです。

Kumiko21