「女の人生の充足は自立でこそ得られる」わたしは最悪。 ゆるさんの映画レビュー(感想・評価)
女の人生の充足は自立でこそ得られる
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高い能力と魅力的な容姿を持ちながら、自分にしっくりとくる行き場所ややりたいことを見つけられない…という主人公。
医学部→心理学→カメラマン…と転々とした挙句に、男性と恋に落ちたところからドラマが始まります。
自立していない女性にとっての恋愛って、自分の人生を放棄して男の人生に乗っかってしまう形になりがちですよね。
漫画家としての才能を開花させている彼の隣で、彼女は次第に焦燥感を覚えるようになります。
自分の人生なのに脇役な感じ、というのは、先天的な能力の高さ故の葛藤でしょう。
でも、自分の人生を生きる、を実現する方法が次の男との恋愛…ということがまずかった。
外的な要素に幸せを期待しても、自分は満たされない。キャリアや人生に対する不安や不満は拭えず、優しくて相性のいい彼にも50年後もコーヒー売ってんの⁉︎とバカにして八つ当たりします。
彼女の男性に対する甘えや依存は、父親との関係に難がある女性によく見られるものなので、キャラ造形にとてもリアリティを感じました。
父親とも決別し、流産し、彼とも別れ、男ありきの人生を捨てて自立の道を歩み始めたラストシーン。
彼女が描いていた未来ではないにせよ、そこには充足があるのでらないかと希望が持てました。
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