ベルイマン島にてのレビュー・感想・評価
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島の力…現在と過去の風景
スウェーデン人にとって絶大な存在のイングマール・ベルイマン監督が晩年過ごしたフォーレ島が舞台…
すでに成功を収めてるトニーと駆け出しの妻クリス、映画監督カップルの物語
予告編のフォーレ島に魅せられての鑑賞…
徐々にクリスに物語の集点が進んで行く
思う様に執筆が進まず焦り苛立つ彼女の感情をじっくりと見届けたかった
夫もそんな妻を理解し停滞気味の夫婦であれど危機感は感じず、むしろ大人の関係としての営みで夫婦関係が矛盾の中でも成り立っている様だった
クリスが自身の初恋をベースに書き始めたストーリーも島の魅力を大いに活かす内容で
別の楽しみ方も出来た
時折息が詰まる瞬間もあったが
決して印象悪しでは無い穏やかな大人の恋愛映画でした
【スウェーデンにおけるイングマール・ベルイマン監督の位置付けが、良く分かる作品。巨匠が愛した風景の中、繰り広げられる二つのラブストリーが印象的。フォーレ島の風景が醸し出す趣を楽しみたい作品でもある。】
- イングマール・ベルイマン監督が、「鏡の中にある如く」などを撮り、晩年を過ごしたスウェーデン・フォーレ島が、舞台。
そこには、ベルイマン監督が撮影に使った様々なロケーション、図書館、更にベルイマンサファリという観光ツアーまで行われている。それを全て司っているのが”ベルイマン財団”である。-
◆感想
・映画監督の夫婦、クリス(ヴィッキー・クリープス)とトニー(ティム・ロス)はお互いに脚本の構想を得ようと、敬愛する巨匠の島に滞在する。
- 島の海岸の風景や素朴な建物が魅力的である。何の目的もなく、一週間位滞在したい・・。
トニーは、名のある監督であり、クリスは駆け出しの監督である。ここも一つのポイントで有ろうと思いながら、観賞。-
・クリスが書く
"一度目の出会いは早すぎて、二度目は遅すぎた"
と感じる恋に悩む女性エイミー(ミア・ワコウスキー)とヨセフとの劇中恋愛劇が、本編とシンクロする塩梅も良い。
- クリスとトニーの、どことなくギクシャクした関係性。そして劇中劇でのエイミーとヨセフの関係性のシンクロ度合い。
そして、ミア・ワコウスキーのエロティックな肢体にドキドキする。すいません・・。-
<巨匠が愛した風景の中、繰り広げられる二つのラブストリーの趣が印象的な作品。
広大な綺麗な海、人の手が余り入っていないフォーレ島。
イングマール・ベルイマン監督が終の住処に選んだ理由が分かる気がします。
趣ある作品でもあります。>
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