「聖地探訪。でも産業化されてて引く。」ベルイマン島にて t2law0131さんの映画レビュー(感想・評価)
聖地探訪。でも産業化されてて引く。
映画史に輝く名作「カサブランカ」のヒロイン、イングリット・バーグマン。彫りの深いエキゾチックな北欧美人女優で、世界中で愛された。監督として映画史に残るベルイマン。ハリウッド的に呼ぶならバーグマンなのだ。というより、日本での呼称が原語に対して複数あるわけだ。やはり映画史を代表する妖精オードリー・ヘップバーンは、日本ではヘボン式ローマ字を教えた、ヘボン博士と同じ綴りなのは有名な話。閑話休題。
さて、ベルイマン監督が、彼が愛して止まず、終焉の地とした通称ベルイマン島が主役の本作。著名な映画監督(男)とパートナーの脚本家(女)がそれぞれ自分の作品を創作するため、この島を訪れるところから物語は始まる。二人はベルイマンが暮らした家を一夏借りて住むようだ。が、しかし観客が驚かされるのは、ベルイマンがとてつもなく「島の(スウェーデンの)主要な産業」として存在するところだ。ベルイマンの様々な映画作品にまつわる「聖地」をめぐるバスツアーや、そこに世界中から参加するベルイマンオタクの面々、そして名作上映専門劇場の存在に目を剥く。
ともあれ、メインの二人の創作活動や、脚本家が説明する執筆中の作品の劇中劇が進行しながら、不可解なクライマックスを迎える。これは僕の読解力不足なのか。虚構と現実と、さらに時制が飛んだ現実が錯綜する。誰か整理して教えて欲しい。
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